日本学術振興会賞

第12回(平成27年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第12回(平成27年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_西田 究
西田 究
(ニシダ キワム)
NISHIDA Kiwamu



生年 1973年 出身地 神奈川県
現職 東京大学地震研究所 准教授
(Associate Professor, Earthquake Research Institute, The University of Tokyo)
専門分野 地震学
略歴

1996年
1998年
2000年
2001年
2001年
2002年
2002年
2007年
2013年

東京工業大学理学部卒
東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC(2001年からPD)
東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
博士(理学)の学位取得(東京大学)
日本学術振興会特別研究員-PD
東京大学地震研究所助手
東京大学地震研究所助教
東京大学地震研究所准教授(現在に至る)

授賞理由
「常時地球自由振動現象の研究」
(Studies on Seismic Hum)

  西田究氏は、地球が周期100秒程度で常に振動している“自由振動”を世界で初めて発見した。地球の振動の可能性は古くより指摘されてきたが、実証は困難であった。西田氏は、従来ノイズとして処理されていたデータを解析し、長周期の振動が陸域より海域において強いこと、とりわけ島弧に沿う振幅が最も強いことを明らかにした。さらに、地球表面を伝わる表面波の水平方向の振動がそれに直交する波に比べ有意に顕著であることを見出し、理論的解析により、この振動は主として海洋重力波と固体地球の相互作用による振動励起であることを明らかにした。この結果は、今後地球内部の構造を従来より高精度で明らかとしうる可能性、さらには地球にとどまらず、他の惑星の内部構造を推定しうる可能性を秘めており、その科学的価値は極めて高い。この一連の研究は日本が常に世界をリードし、西田氏は一貫してそのリーダーとしての役割を果たしてきた。
  西田氏の研究は、新たな事実を見出しただけでなく、発想のユニークさ、見出した事実の解釈のためのデータ解析の緻密さ、結果の検証の確実性などから、きわめて学問的価値・オリジナリティの高い研究ということができる。西田氏の今後の活躍が一層期待される。

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