日本学術振興会賞

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_望月 敦史
望月 敦史
(モチヅキ アツシ)
MOCHIZUKI Atsushi



生年 1969年 出身地 静岡県
現職 理化学研究所望月理論生物学研究室 主任研究員
(Chief Scientist, Theoretical Biology Laboratory, RIKEN)
専門分野 数理生物学
略歴

1994年
1996年
1998年
1998年
1998年
1999年
2002年
2007年
2008年

京都大学理学部卒
九州大学大学院理学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC
九州大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学
九州大学理学部助手
博士(理学)の学位取得(九州大学)
岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所助教授
自然科学研究機構基礎生物学研究所准教授
理化学研究所望月理論生物学研究室主任研究員 (現在に至る)

授賞理由
「生命の複雑制御ネットワークの構造とダイナミクスの関係に関する数理的研究」
(Study for the Relation between the Dynamics and Structure of Regulatory Networks in Biology)

  生物が生物らしい振る舞いをするのは、生体を構成する多数の分子による複雑なネットワークが、システム全体として多様な状態を生みだし、周期的に振動するなどのダイナミクスを示すことによると考えられる。そのダイナミクスを説明するために、適切な関数やパラメータを推定する研究が多くなされてきたが、ネットワーク構造がダイナミクスにどのような意味をもつかという研究はほとんどされてこなかった。これに対して望月敦史氏は、ネットワークの構造だけからダイナミクスの性質を決定する理論であるLinkage Logicを構築し、具体的に、遺伝子発現の制御に関わる未知の候補を予測することや、複雑なネットワークのダイナミクスを少数の分子のダイナミクスで説明することなどに成功した。Linkage Logicは、未解明の機構が多く残されている生命の複雑システムにおいて、実験結果から数理理論を介して次の実験への予測を与えることができる強力なものであり、これを構築した望月氏は高く評価され、研究の進展が期待される。

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