日本学術振興会賞

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_石井 優
石井 優
(イシイ マサル)
ISHII Masaru



生年 1973年 出身地 大阪府
現職 大阪大学大学院生命機能研究科 教授
(Professor, Graduate School of Frontier Biosciences, Osaka University)
専門分野 免疫学、細胞生物学
略歴

1998年
2000年
2005年
2005年
2006年
2009年
2011年
2013年

大阪大学医学部卒
大阪大学大学院医学系研究科助手
博士(医学)の学位取得(大阪大学)
国立病院機構大阪南医療センター主任研究員・医員
米国国立衛生研究所客員研究員
大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任准教授
大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授
大阪大学大学院生命機能研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「生きた動物内での骨免疫細胞の動態解析法の開発とその制御機構の解明」
(Mechanism for Bone Remodeling by In Vivo Imaging of Bone Immune Cell)

  骨は常に作りかえられており、その異常は骨粗鬆症やリウマチなどの骨の病態として現れる。しかし、最も硬い組織である骨や骨髄の中の細胞の動態を生きた動物で調べることはこれまで技術的に困難だった。石井優氏は、新しい顕微鏡技術である多光子励起法を用いて、生きた動物の骨組織・骨髄内の細胞を観察する方法を確立させた。このイメージング法を用いて、骨を破壊・吸収する免疫細胞の一種である破骨細胞が血管から骨表面へと移動する様子を生きた動物で観察し、移動を制御する因子としてスフィンゴシン1リン酸が重要であることを明らかにした。さらに、以前から骨代謝に重要であることが知られているビタミンDがスフィンゴシン1リン酸の受容体の発現を減らして破骨細胞が骨に近づくことを制御して、骨破壊を抑制していることを明らかにした。このように石井氏の研究成果は生体での骨の代謝や疾患に対する新しい研究戦略を切り開くものと期待される。

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