日本学術振興会賞

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_戸田 幸伸
戸田 幸伸
(トダ ユキノブ)
TODA Yukinobu



生年 1979年 出身地 秋田県
現職 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 特任准教授
(Project Associate Professor, the Todai Institutes for Advanced Study, Kavli Institute for the Physics and Mathematics of the Universe, The University of Tokyo)
専門分野 代数幾何学
略歴

2002年
2004年
2004年
2006年
2006年
2008年
2008年
2012年

東京大学理学部卒
東京大学大学院数理科学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC(2006年からPD)
東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了
博士(数理科学)の学位取得(東京大学)
東京大学数物連携宇宙研究機構特任助教
東京大学数物連携宇宙研究機構特任准教授
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構特任准教授(現在に至る)

授賞理由
「連接層の導来圏と数え上げ不変量」
(Derived Category of Coherent Sheaves and Counting Invariants)

  代数幾何学分野は、これまで日本の研究者により世界をリードする研究が行われてきた我が国が輝かしい伝統を有する分野である。近年では理論物理学の弦理論からの刺激を受け、代数多様体の一つであるカラビ・ヤウ多様体の研究が世界の潮流となりつつある。代数多様体の研究ではその上に有理曲線がどのように配置されているかが大切になるが、それを特徴づける量として、DT不変量やPT不変量と呼ばれる不変量が導入され、その性質や関係が予想されて大きな問題となっていた。戸田幸伸氏は、DT不変量とPT不変量の間の予想を証明するとともに、不変量の有理性や保型性も証明することに成功した。これまでの研究は、具体的計算が可能な特殊なカラビ・ヤウ多様体に限定した結果がほとんどであったのに対し、戸田氏は理論を「連接層の導来圏」と呼ばれるより広い概念にまで拡張することで一般のカラビ・ヤウ多様体の研究を可能にし、また導来圏の弱安定性条件の概念を導入することで革新的な成果を挙げた。

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