日本学術振興会賞

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第11回(平成26年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_伊藤 一秀
伊藤 一秀
(イトウ カズヒデ)
ITO Kazuhide



生年 1972年 出身地 岐阜県
現職

九州大学大学院総合理工学研究院 准教授
(Associate Professor, Interdisciplinary Graduate School of Engineering Science, Kyushu University)

専門分野 建築環境工学、公衆衛生工学
略歴

1995年
1997年
1998年
2000年
2000年
2000年
2001年
2004年
2007年

名古屋大学工学部卒
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC
東京大学大学院工学系研究科博士課程修了
博士(工学)の学位取得(東京大学)
東京工芸大学工学部助手
東京工芸大学工学部講師
東京工芸大学工学部助教授
九州大学大学院総合理工学研究院准教授(現在に至る)

授賞理由
「人体経気道曝露濃度評価に関する流体工学的研究と室内環境設計への応用」
(Studies on Evaluating Respiratory Exposure by Fluid Engineering and Its Application in Indoor Environmental Design)

  室内での空気汚染物質の濃度分布予測や、人体の気道における曝露濃度の高精度予測および健康影響評価は、基礎研究から室内環境設計までの広範な知識と経験が必要な複合的な環境問題であるが、これまで的確な研究手法がなかった。伊藤一秀氏は、有機化合物の移流・拡散、吸脱着、化学反応、建材内拡散と、人体内気道での流れなど、空気汚染物質の各現象を総合的に組み込んだ連成解析モデルを提案、室内の空気汚染物質の濃度分布を解析し、室内環境を設計する手法を開発した。特に、人体の呼吸器における複雑な幾何形状を再現し、人体周辺の気流を高精度で再現できる数値人体モデルは、汚染物質が呼吸器系に至る経路と気道での曝露濃度の高精度予測につながる画期的なモデルである。また、研究成果は国際規格にも採用され、社会的にも高く評価されている。室内環境問題は、今後ますます重要になるものと予想され、伊藤氏が世界をリードする研究者となることが期待される。

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