日本学術振興会賞

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_斎藤 通紀
斎藤 通紀
(サイトウ ミチノリ)
SAITOU Mitinori



生年 1970年 出身地 兵庫県
現職 京都大学大学院医学研究科 教授
(Professor, Graduate School of Medicine, Kyoto University)
専門分野 細胞生物学、発生生物学
略歴

1995年
1996年
1999年
1999年
1999年
1999年
2003年

2009年
2011年

京都大学医学部卒
日本学術振興会特別研究員-DC
京都大学大学院医学研究科博士課程修了
博士(医学)の学位取得(京都大学)
日本学術振興会特別研究員-PD
ケンブリッジ大学博士後研究員
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターチームリーダー
京都大学大学院医学研究科教授(現在に至る)
科学技術振興機構ERATO研究総括

授賞理由
「マウス生殖細胞の発生機構の解明とその試験管内再構成」
(Mechanism and Reconstitution In Vitro of Germ Cell Development in Mice)

  卵子と精子の受精により形成される受精卵の複雑でかつ精密に制御された増殖と分化の過程により一つの個体が発生する。すなわち生殖細胞は受精によりあらゆる組織・臓器に分化し、形態形成する全能性を獲得する細胞である。斎藤通紀氏は、マウスを用いて、生殖細胞の起源となる始原生殖細胞の形成に必須な遺伝子を明らかにし、また、始原生殖細胞が発生する過程で、エピゲノムと呼ばれる様々なDNA修飾現象の大規模な再構成が行われることを証明した。斎藤氏は、この研究成果に基づいて、マウスES細胞およびiPS細胞を胚体外胚葉様細胞に誘導し、次にこの胚体外胚葉様細胞から始原生殖細胞様細胞を誘導することに成功した。さらにこれらの細胞が究極的に精子あるいは卵子に分化し、いずれも体外受精により健常なマウスの子どもになる能力を有することを証明した。斎藤氏の研究は生殖という精緻な生命現象の理解と、不妊の病因解明や治療にも大きな貢献をすると期待されるものである。

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