日本学術振興会賞

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_印南 秀樹
印南 秀樹
(インナン ヒデキ)
INNAN Hideki



生年 1970年 出身地 岐阜県
現職 総合研究大学院大学先導科学研究科 准教授
(Associate Professor, School of Advanced Sciences, the Graduate University of Advanced Studies)
専門分野 理論集団遺伝学、ゲノム進化学
略歴

1994年
1996年
1998年
1999年
1999年
2000年
2002年
2006年

京都大学農学部卒
京都大学大学院農学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC(1999年からPD)
東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
博士(理学)の学位取得(東京大学)
日本学術振興会海外特別研究員
テキサス大学ヒューストン校アシスタントプロフェッサー
総合研究大学院大学先導科学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「ゲノム情報を用いた進化メカニズムの一般法則の理論的解明」
(Theoretical Elucidation of the Mechanisms of Evolution with Genomic Sequence Data)

  現在、多様な生物の全遺伝子(ゲノム)情報が蓄積され、生命現象を追究する諸分野で広く利用されている。しかし、多くの遺伝子の集まりであるゲノムがどのように進化するかまだよくわかっていない。その大きな理由は、ゲノムの中にはたくさんの遺伝子があり、それぞれの遺伝子が一定の確率で相互作用しながら複雑に進化しており、進化過程を予想しがたいことにある。従って、ゲノムの進化メカニズムを理解するには、集団内において多数の遺伝子がミクロの時間スケールでどのような挙動をするかを考える理論研究が必要である。それが、集団遺伝学という分野である。印南秀樹氏は、おもに遺伝子単位で確立された集団遺伝学の理論をゲノムレベルに発展させることに大きく貢献した。特に重複遺伝子の理論に対する貢献が顕著であり、その理論研究から、従来考えられてきたのとは違ったパターンで重複遺伝子が進化していることを予想し、実際のゲノム情報の実証的解析から理論予想が妥当であることを証明した。理論研究と実証研究の両面から研究を進めることができる能力が独創的な研究を可能としており、今後の生物学分野への大きな貢献が期待できる。

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