日本学術振興会賞

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_井出 哲
井出 哲
(イデ サトシ)
IDE Satoshi



生年 1969年 出身地 千葉県
現職 東京大学大学院理学系研究科 教授
(Professor, Graduate School of Science, The University of Tokyo)
専門分野 地震学
略歴

1992年
1994年
1994年
1997年
1997年
1997年
2000年
2002年
2008年
2013年

東京大学理学部卒
東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC
東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
博士(理学)の学位取得(東京大学)
東京大学地震研究所助手
スタンフォード大学在外研究員
東京大学大学院理学系研究科講師
東京大学大学院理学系研究科准教授
東京大学大学院理学系研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「微小地震から巨大地震まで適用可能な地震発生過程物理学の構築」
(Physics on Earthquake Generation Applicable from Micro to Giant Scales)

  地震予知が困難な理由の一つは地震がどのようにして起きるかその物理が良くわかっていない点にある。井出哲氏は地震波形から震源断層の摩擦係数を推定する方法を世界に先駆けて開発し、微小地震から超巨大地震まで破壊現象としての地震発生の統一的描像を提案した。また、大きな謎とされていたプレート境界で発生するスロースリップ現象が微小地震の連鎖現象であることを明らかにし、地殻の破壊現象として地震とともに統合的に理解できる道筋を示した。
  2011年3月11日に起きた「東北地方太平洋沖地震」では、井出氏は理論研究の成果に基づいて、プレート深部で開始した破壊が海溝付近の海底にまで連鎖し、海溝付近で大きなすべりを生じ、特に強い津波を励起したことをいち早く突き止めた。
  このように井出氏は微小地震から超巨大地震まで適用可能な地震発生過程の物理学を自ら構築し、その理論を地震学の最前線に応用して次々と顕著な成果をあげている。

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