日本学術振興会賞

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_中嶋 智之
中嶋 智之
(ナカジマ トモユキ)
NAKAJIMA Tomoyuki



生年 1970年 出身地 埼玉県
現職 京都大学経済研究所 教授
(Professor, Institute of Economic Research, Kyoto University)
専門分野 マクロ経済学
略歴

1992年
1994年
1994年
1999年
1999年
1999年
2003年
2011年

京都大学教育学部卒
京都大学大学院経済学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC
シカゴ大学大学院経済学研究科博士課程修了
Ph.D(経済学)の学位取得(シカゴ大学)
ブラウン大学助教授
京都大学経済研究所助教授
京都大学経済研究所教授(現在に至る)

授賞理由
「マクロ経済政策の厚生分析」
(Welfare Analysis of Macroeconomic Policy)

  中嶋智之氏は、日本経済の諸問題をとりあげながら、世界のマクロ経済学の理論を大きく発展させた。名目利子率がゼロとなるような状況では、伝統的な経済モデルによる政策分析には無理がある。そこで中嶋氏は、日本経済では海外との貿易を無視することができない点に留意し、開放経済におけるゼロ金利下での望ましい金融政策のあり方を、経済厚生の観点から分析した。この研究は、その先駆性のゆえに国際的にも高く評価されている。また経済成長に関する研究では、労働者の作業経験を通じた生産性の上昇効果と外国貿易の二つが、日本や台湾の高度成長を可能にした大きな要因であったことを明らかにした。さらに最近の研究では、金融市場が機能不全に陥っている場合には、財政破綻の可能性が高いときでも、破綻直前までは国際価格が暴落しない可能性のあることを示した。中嶋氏はマクロ経済学において独創性に富む研究を行うとともに、その成果は政策提言においても有意義であり、今後とも卓越した研究成果をあげ続けていくことができると期待される。

第10回(平成25年度)日本学術振興会賞受賞者一覧へ戻る