「水を巡る戦争」は起きるか? - 国際河川における確執と協調 -
「水を巡る戦争」は起きるか? - 国際河川における確執と協調 - |
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平成 20年 11月 19日 (木曜日) |
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虎ノ門パストラルホテル 3F 「さつき」 |
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〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-1-1 |
サイエンスカフェ「『水を巡る戦争』は起きるか?」には,ジャーナリスト,国際機関職員,学生,研究者,など8名の参加があった.外国からの招聘者との対話を促進するために,日英語間の逐次通訳が行われた.中山幹康教授(東京大学)が司会を務めた.先ずCarl Bruch博士(米国)が「越境影響評価と水のガバナンス」の枠組みで実施された越境影響評価に関する国際共同研究から得られた知見を紹介すると共に,国際機関と研究機関での経験から「水を巡る戦争」の可能性と,それを未然に防ぐための国際的な努力について語った.同博士は,「水を巡る戦争」が生じる場合に想定される状況に関して見解を述べると共に,そのような事態が発生する可能性は一般に信じられているよりも少ないと思う旨を表明した.次いで,Kazimierz Salewicz博士(オーストリア)が,「越境影響評価と水のガバナンス」の枠組みで提案された,「意思決定システム」をウェブ上で公開する事により国際河川の管理に資するという概念について説明した.同博士は,国際連合環境計画によるアフリカ南部の国際河川「ザンベジ川」での流域管理計画に関与した経験から,流域国政府からの(技術系ではない)代表が「意思決定システム」に強い関心を示したことを語ると共に,そのような「意思決定システム」が流域国間で情報共有を促し,統合的な水資源管理の実現に資する可能性について示唆した.質疑応答では,国際河川の管理に関する独立機関を国際連合の枠組みの中で設立する可能性,東南アジアで最大の国際河川である「メコン川」に関する流域国間の関係の将来的な見通し,国際的な法制度の有効性と限界,国際河川管理に日本国内で蓄積された経験を適用する可能性,などについて参加者の間で意見の交換が活発に行われた.
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