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人文・社会科学振興プロジェクト研究事業
  • テーマ名
  • パートナーシップで作る清流のまちづくり

  • 開催日
  • 平成19年11月29日(木)

  • 開催会場
  • グラウンドワーク三島

  • 住所
  • 静岡県三島市本町

  • 実施の様子
  • <概要>

    当日、13時半から16時半の予定で、本グループからは中村陽一(立教大学教授)と代表の宇田川妙子(国立民族学博物館准教授)が出席し、NPO法人グランドワーク側からは、理事・事務局長の渡辺豊博氏のほか、理事・スタッフの方々、そして、静岡県から当法人に研修に来ていた県庁の地域支援スタッフの方も交えて総勢10名ほどで、三島市でのグラウンドワークの実践の様子について具体的に話を聞きながら、日本社会における町作り運動の可能性や問題点などを話し合った。グランドワークが近年、韓国をはじめとするアジア徒の交流を始めているということから、日本における市民活動の国際比較にも話が広がり、結局、終了は17時過ぎとなった。

    <主な論点>
  • 土着性・地縁性
  • グランドワークは、他の多くの環境運動とはちがって、徹底的に地元に根付き、地元の諸団体や人的資源を積極的に巻き込みながら活動しているという特徴を持っている。地元の口コミなどの力も利用。しかも、環境問題には若干の専門知識や技術も必要なため、各プロジェクトでは、積極的に地元企業の人的あるいは技術資源の支援を取り付けていることも極めて興味深い。
     こうした土着的で地域に根付いた活動が進展してきた背景には、三島市の歴史的・文化的・社会的な背景も大きく関与しているかもしれないという。しかしその一方で、やはり、そうした活動が軌道に乗る(「良い循環」)までには数年かかり、その間をどう我慢できるかが、重要なポイントになるとのこと。

  • 活動の持続性
  • グラウンドワークは平成4年に活動を初め、現在では三島市を中心に大きなプレゼンスを獲得している。その持続性の秘訣として考えられるのは、@面白いことをする、無理はしない、A具体的な実績を作って目に見えるようにする、Bやりっ放しではなくフォローアップをする、C常に次の企画を考えている、D情報の共有、Eすべてのプロジェクトや活動のハブとなる事務局の存在、等々の要因が挙げられた。
     いずれも活動内容と活動組織のあり方に関わるものだが、やはり活動の中心のイニシアティブは重要であり、しかも、そのイニシアティブに基づきつつも、いかに周囲の人々と情報や意見の交換をしてアイデアや活動の輪を広げていくかがポイントのようだ。
     また、活動の持続性には、財源も重要だが、今後、コミュニティ・ビジネスの方向性も積極的に模索していきたい(その際、アジアなどとの国際的な関係を利用していきたいという)とのこと。この方向性においても、興味深いモデルになりそうである。

    ほかにも、世代や考え方の異なる人々を、いかに巻き込んでいくか、実際にそうした場での交渉の仕方など、興味深い話はつきなかった。また、日本の近年の市民活動をめぐる状況を憂慮する声や、他の国々と比較した場合に日本での市民活動の進展は大きいとは言えないのではないかという声も少なくなかった。
     いずれにせよ、英国でのグラウンドワーク運動と関連をもちつつも、日本の三島市で独自の展開を見せたこの事例は、日本における市民活動全般にとって極めて大きな意味を持つ事例であり、今後の展開がさらに期待されるということで、参加者もたがいに今後の再会を期して閉会した。