パン屑リストを開始します ホーム >> 事業案内 >> 人文・社会科学振興プロジェクト研究事業 >> サイエンス・カフェ人社版 >> サイエンス・カフェ詳細パン屑リストを終わります
main content
本編を開始します
人文・社会科学振興プロジェクト研究事業
  • テーマ名
  • 女性の声が聞こえていますか?−伝えよう、受け継ごう、「正常産」の多様性と豊かさを!

  • 開催日
  • 平成 20年 11月 29日 (土)

  • 開催会場
  • 薬業年金会館

  • 住所
  • 大阪市中央区谷町6-5-4

  • 実施の様子
  • 出産をどこでどのように行うかは、1-2回しか出産しない現代の女性やカップルにとって大きな問題だ。しかしメディアで報道される現状は、そのような女性の好みや選択を言い出せないほど厳しい状況にある。でも、少し落ち着いて考えてみようではありませんか。そもそも出産することは、安全性の観点だけから議論されるような問題ではなく、女性にとってはその後の人生をも作っていくような大きな体験なのだということを。さらに、出産は本来生理的で、「正常」なのだということを。

    この人社カフェは、産む側の女性たちと、取りあげる側の助産師や医師、また現在の「産科危機」に何らかのアクションを起こしたいと考える人たちが集まって、「正常産」を見直そうというテーマで開かれた。

    午前中は、社会学や歴史学の立場から、産むことや助産師の社会的役割についての話が行われた。さらに、助産所や自宅で分娩を行う助産師が自らの経験を語った。

    午後は、Feeling birth と題して、女性の体にとってお産が最高に気持ちいい体験になることを、ベテラン助産師の矢島床子さんが話した。そしてその後、胎児に見立てた人形を使って、赤ん坊がどのように女性の体から出てくのか、正常なお産のデモンストレーションを行った。女性が自分の力で赤ちゃんを産むこと、自分の体から赤ちゃんが出てくるのを感じること、そして女性自身が赤ちゃんに最初に触れることが、とても重要なのだというメッセージとなった。

    その後、フリーディスカッションの時間では、出産経験者の女性たちが、自らの経験を語った。女性にとって産む体験は、単に体の、あるいは医学上の問題ではなくて、それぞれにとって固有の、人生そのものなのだということが感じられた。女性が出産を自分のものとして体験するためには、女性自身が自分の力を信頼しなければならない。その時に、女性をサポートし、女性に自信を持たせてくれたのは、助産師だということが語られた。

    会場の周囲にはさまざまな出産の風景のパネルを展示して、病院での出産に限られないオールターナティブな出産のイメージをもてるようにした。現在、出産場所の減少がマスメディアで大きく報道され、出産を医学の内部で考える傾向はますます強まっている。しかし、女性にとって出産の体験は、医学によってプラスになることもあれば、医学的介入で大きく損なわれることもあるような微妙なものである。

    今回のように、出産において「正常産」をもう一度中心に据えることで、参加者はお産本来の姿がどのようなものかを知ることができた。また助産師たちは、現在のような困難な医療状況の中で、助産という仕事の意義を確認することができた。