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人文・社会科学振興プロジェクト研究事業

プロジェクト研究の成果

プロジェクト研究一覧表

研究領域 5
Project Number 5-2

プロジェクト研究名:

日本の文化政策とミュージアムの未来

グループ名:

都市政策の課題と芸術文化の役割

リーダー名(所属):

小林 真理(東京大学)

組織構成:

<東京大学グループ>
小林真理
東京大学大学院人文社会系研究科准教授・グループリーダー
谷和明
東京外国語大学留学生日本語センター教授
藤野一夫
神戸大学国際文化学部教授

<国立民族学博物館グループ>
川口幸也
国立民族学博物館准教授・サブリーダー
関直子
東京都現代美術館主任学芸員
吉田憲治
国立民族学博物館教授

 

平成20年度の研究成果

最終年度に入り、各自のテーマを掘り下げるとともに、2008年11月にはドイツにおいて「文化政策の課題とアート・メディエーション:2008年日独文化政策研究交流」を行った。
2008年11月、ヒルデスハイム大学文化政策研究所の招待により、フランクフルト市においては、美術館教育に携わるスタッフ及びフランクフルト市文化行政担当と、そしてヒルデスハイム大学に移動してからは、ヒルデスハイム大学の教員と、文化政策の課題について比較都市政策的視点からの研究交流を行った。日本から参加した研究者は、11月4日から、ヒルデスハイム大学で講義を行ったが、以下その他の研究交流のスケジュールである。2008年11月3日 シルン・クンスト・ハレにおいて、同美術館のシモーネ・ブーシュハイン氏、シュテーデル美術館のキャンタール・エッシェンフェルダー氏、フランクフルト大学アデレイド・シーバート教授、ハイルボルン大学アンゲラ・コッホ教授、ヒルデスハイム大学シュナイダー教授、日本側からは神戸大学藤野一夫教授、東京外国語大学谷和明教授、東京大学小林真理准教授が参加した。その他スタッフ、研究員等が参加した。
2008年11月4日 フランクフルト市文化行政担当官とのFelix Semmelroth氏他を訪問、夜は1970年代ドイツ都市文化政策の立役者であり、後にゲーテ・インスティチュート総裁となられたヒルマー・ホフマン氏との対話が行われた。
2008年11月5日 アート・メディエーションに関するラウンドテーブルをヒルデスハイム大学で開催した。ラウンドテーブルは、ドイツにおける文化媒介・仲介(Kulturvermittelung, Arts medeation)と文化政策の問題について、ヴォルフガング・シュナイダー教授から問題提起が行われた。その後に、3部構成で報告と議論が行われた。第一部が「仲介と文化教育」、第二部「仲介と(文化)政策」そして第三部では「仲介と芸術」に関しての報告が行われ、その後活発な議論が交わされた。
また、2009年3月にはこの5年間の研究軌跡を集めたドキュメントを作成した。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

2008年5月30日、東京大学法文一号館、公開研究会「びわ湖ホール問題が投げかけたもの―指定管理者制度と公共性」、参加者約60人
2009年1月9日(金)、青山学院大学、特別公開ラウンドテーブル「コミュニティアートの今〜日英の対話から〜」、約30人

<飛び出す人文・社会科学〜津々浦々学びの座〜実施状況>
2008年 11月 14日 ( 金 )、小金井市役所第二庁舎8階「文化の縁側:芸術文化から地域を考える」文化の縁側1:文化の縁側in小金井-芸術文化市民講座「小金井発!芸術文化を書くこと/伝えること講座」公開成果発表会-」、参加者30人
2008年11月22日(土)13:00−16:00,
素人の乱12号店エンジョイ北中ホール(JR高円寺駅徒歩7分)「文化の縁側:芸術文化から地域を考える」文化の縁側2:縁側討論会(パネル・ディスカッション)
「まちづくりの触媒としての文化-コミュニティ・カルチャーの可能性を探る-」,
参加者30人

論文、著書等:

Kazuo FUJINO: ?ber latente koreanische Einfl?sse in der japanischen Gegenwartskultur. In: Die St?rke der Schw?che, hrsg. von Matthias Theodor Vogt, Jan Sokol, et al. Verlag Peter Lang: Frankfurt am Main, Berlin, Bern, Bruxelles, New York, Oxford, Wien, 2. 2009, S. 47-58.
藤野一夫:「びわ湖ホール問題に映し出された現代日本の文化危機」,『文化経済学』第25号,文化経済学会<日本>,2008年9月,P.99−105.
Mari Kobayashi:" Les collectivit?s locales et la culture:?tat des lieux en France et au Japon", et "Les Moyens de financement des politiques culturelles locales au Japon, des d?penses culturelles sous contraintes" , Les colloques du S?nat, Les collectivit?s locales & la culturele en France et au Japon, 2008, pp.21-26, 34-42.
小林真理「博物館法改正に関する一考察」、文化資源学第6号、2008年.
小林真理「指定管理者制度の成果と課題」地域政策研究第46号、6-13頁。
谷和明「市民運動による施設運営・実践展開とまちづくり」『月刊社会教育』国土社 2008年9月号14-9頁
谷和明「地域の自治と住民の学習」小池源吾・手打明敏編著『生涯学習の構図』福村出版2009年3月

<人社シリーズ本>
木下直之編『芸術の生まれる場』東信堂、2009年

  

グループ名:

ミュージアムの活用と未来―鑑賞行動の脱領域的研究

リーダー名(所属):

五十殿 利治(大学院人間総合科学研究科・教授)

組織構成:

グループ長
五十殿利治  筑波大学大学院 研究の総括・連絡調整

メンバー
赤木里香子 岡山大学 実践的鑑賞支援の研究
井口 壽乃 埼玉大学 展示デザインの研究
伊藤 博明 埼玉大学 展示デザインの研究
梅宮 弘光 神戸大学 美術受容史による鑑賞支援の研究
岡部あおみ 武蔵野美術大学 美術受容史による鑑賞支援の研究
長田 年弘 筑波大学大学院 美術受容史による鑑賞支援の研究
葛岡 英明 筑波大学大学院 鑑賞支援テクノロジー開発の研究
久野 義徳 埼玉大学 鑑賞支援テクノロジー開発の研究
児玉 幸子 電気通信大学 鑑賞支援テクノロジー開発の研究
菅(井田)靖子 津田塾大学 展示デザインの研究
田中佐代子 筑波大学大学院 ミサイン・デザインの研究
棚橋 正臣 日本科学技術振興財団 鑑賞支援テクノロジー開発の研究
寺門臨太郎 筑波大学大学院 美術受容史による鑑賞支援の研究
外山紀久子 埼玉大学 展示デザインの研究
藤本由紀夫 京都造形大学 実践的鑑賞支援の研究
港  大尋 東京芸術大学 実践的鑑賞支援の研究
柳沢 秀行 大原美術館 実践的鑑賞支援の研究
山口 健二 岡山大学 実践的鑑賞支援の研究
山崎 晶子 東京工科大学 展示デザインの研究
山崎 敬一 埼玉大学 エスノメソドロジー的な鑑賞支援の研究

平成20年度の研究成果

平成17年度に組織化された@美術系ミュージアムA科学系ミュージアムをそれぞれに対象とするふたつの研究班をベースに各班の組織的な継続調査と研究を進め、さらに今年度がプロジェクト最終年度であることに鑑み、秋季に最終報告のプレゼンテーションをおこなった。また、Bこれまでの研究組織の枠を超えた、文字通り脱領域的な研究事業の展開として、体育教育とミュージアムの関連づけを検証すべくテーマを設定し、「サイエンス・カフェ」を開催した。

@に関しては、(1)大原美術館における事業「チルドレンズ・アート・ミュージアム」、(2)大学におけるアート・リソースの活用と未来という各細目にしたがって調査と研究をおこなった。
(1)大原美術館の当該事業については、すでに平成17年度内に来館者の動態および意識に係る基礎的な調査が実施され、その結果分析で得た問題点の解決のために新規プログラム開発の調査と研究をおこなった。また、今年度も従来と同様にそれら一連の成果を共有することと第三者による評価を目的としたシンポジウムを開催した。
(2)これまで3カ年にわたり開催してきた国際シンポジウムを総括する意味で、大学附属の美術系ミュージアムや所蔵のアート・コレクションを教育・研究に資する「アート・リソース」として包括したうえで、組織や施設としてのミュージアムの有無にかかわらないそれらリソースの活用方途にテーマを設定した。当該シンポジウムでは、大学ミュージアムでの教育活動、大学におけるデジタル・アーカイヴの担当者、大学ミュージアムのキュレーターなど国内外の専門家がそれぞれの立場で提言をおこなった。また、明治期の展示・鑑賞のあり様を伝える紙本資料《明治中期の書画会》図についてのワークショップを開催した。

Aに関しては、科学系ミュージアムをめぐる研究の発展に従って、歴史系ミュージアムや美術館との鑑賞行動の違いや、文化による解説の違いという問題にも着目し、国内外の科学系ミュージアム、歴史系ミュージアム、美術館での鑑賞行為の調査をおこなった。こうした調査から、ミュージアムにおけるガイドの解説と観客の鑑賞行動を相互行為分析の手法で分析し、言葉と身体の協調的行為の重要さが明らかになった。また、文化的側面にかかわる問題としては、観客の体面をつぶさないようにするために、さまざまな言語的、身体的行為がなされていることが明らかになった。こうした問題から、言語と身体的行為を協調させる解説ロボットを複数デザインし、科学技術館と大原美術館でロボットによる鑑賞支援の試みをおこなった。

Bに関しては、構成メンバーの役割に応じた成果をパネルに纏めたうえで、それらを筑波大学総合交流会館で展示・報告するというかたちでのプレゼンテーションを実施した。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

@ 美術系ミュージアムを対象とする研究
2008年8月25日  大原美術館(倉敷市) シンポジウム「チルドレンズ・アート・ミュージアム研究3」
2008年10月26日 筑波大学(つくば市)  講演会「触って観る」
2008年11月1日  筑波大学(つくば市)  国際シンポジウム「大学アート・リソースの活用と未来」
2009年1月24日  筑波大学(つくば市)  ワークショップ「明治中期の書画会」
A 科学系ミュージアムを対象とする研究
2008年9月17日 ロンドン大学キングスカレッジ校(連合王国) ワークショップ「ミュージアムと相互行為分析」
2008年11月2日 筑波大学(つくば市)  シンポジウム「ミュージアムのエスノメソドロジーとガイドロボットの開発」
B 本研究を総括する最終報告
2008年10月21日−10月26日 筑波大学(つくば市) 展覧会「2005-2008成果 資料とパネルによる展示」

<飛び出す人文・社会科学〜津々浦々学びの座〜実施状況>
2008年11月3日 筑波大学(つくば市) 「野外彫刻と遊ぶダンス・ワークショップ」

論文、著書等:

Yamazaki,A., Yamazaki,K., Kuno,Y., Burdelski,M., Kawashima, M., and Kuzuoka, H. "Precision timing in human-robot interaction: Coordination of head movement and utterance", Proc. of CHI 2008, April 2008, pp.131-139.
Kuzuoka,H., Pitsch,K., Suzuki,Y., Kawaguchi,I., Yamazaki,K., Kuno,Y., Yamazaki,Y., Heath, Ch.,Luff,P., "Effect of Restarts and Pauses on Achieving a State of Mutual Gaze between a Human and a Robot", Proc. of CSCW'08, November 2008, pp. 201-204.
山崎敬一 山崎晶子 岡田真衣 久野義徳 小林貴訓 葛岡英明 井口壽乃「ミュージアムでの鑑賞行動の研究から鑑賞支援ロボットの開発へ」『日本の文化政策とミュージアムの未来 ミュージアムの活用と未来―鑑賞行動の脱領域的研究 平成20年度報告書』 2009年3月
鈴木祐也 葛岡英明「身体ねじりを表現するコミュニケーションロボットに関する研究」(同上)
岡田真衣「ツアー・ガイドにおける鑑賞行動にみる相互行為」(同上)
Yamazaki,A., Yamazaki,A., Burdelski, M., Kuno,Y., "On Designing a Museum Robot Guide by a Collaborative Research between Sociology and Engineering"(同上)

<人社シリーズ本>
木下直之編『芸術の生まれる場所』(未来を拓く人文・社会科学16) 2009年3月 東信堂。