パン屑リストを開始します ホーム >> 事業案内 >> 人文・社会科学振興プロジェクト研究事業 >> プロジェクト研究の成果一覧 >> プロジェクト研究の成果 パン屑リストを終わります
main content
本編を開始します
人文・社会科学振興プロジェクト研究事業

プロジェクト研究の成果

 
 
プロジェクト研究一覧表
 
平成18年7月作成

研究領域 4
Project Number 4-2


プロジェクト研究名:

豊かな人間像の獲得

プロジェクト・リーダー名(所属):

小長谷 有紀
人間文化研究機構・国立民族学博物館

平成17年度までの研究成果について

<概要>

 当初、文化人類学、医学、看護学、歴史学など学際的にリプロダクションをあつかう「産育の現場からの考察」と、諸地域の口承文芸の比較研究をおこなう「伝承の現場からの考察」と、中国哲学史を中心とする「生死の現場からの考察」の3つのグループで構成され、いわゆる「ゆりかごから墓場まで」の人生模様について時間的かつ空間的に相対化することによって、モデルとして画一化されない人間像の獲得を試みた。
 この「脱モデル化」という試みは、もっぱら「生死の現場からの考察」によって担われ、本グループは予備研究を以って平成16年度で終了した。代わって、平成17年度には後期にワークショップを開催して「家族と人口変動の現場からの考察」グループを新たに加えた。このグループは歴史人口学を中心として、家族の動態を国際的に比較する。こうして再編成された結果、本プロジェクト研究のターゲットは次世代再生産にしぼられることとなった。現代社会の大きな課題の1つである少子化問題については、社会制度の再設計とともに、価値観の改定が強く求められている。家族観や子育て観の刷新など、次世代再生産をめぐる価値観について新しい研究領域がここに設定された。
 具体的な成果については、3つのグループについてそれぞれを参照のこと。

<学際性・社会提言・人材育成について特記すべき事項>

 それぞれのグループごとに、学際性のあり方や社会提言の方法は異なっており、これまでこの違いは優先させている。
 ただし、最終年度にはこれらのグループが合同で、次世代再生産をめぐる価値観の刷新(仮題)をテーマとするシンポジウムをおこない、各地方自治体がそれぞれの行政プランを計画する際の参考になるような資料集(レファレンスブック)を提示したいと考えている。

  

プロジェクト名:

豊かな人間像の獲得

グループ名:

産育の現場からの考察

リーダー名(所属):

松岡 悦子
旭川医科大学

関連サイト:

   http://www.asahikawa-med.ac.jp/dept/ge/socio/reproduction/index.html

組織構成:

荻野 美穂 (大阪大学大学院文学研究科教授)(セクシュアリティーの歴史)
大石 時子(天使大学大学院助産研究科教授)(性教育、セクシュアリティー)
中山 まき子(同志社女子大学現代社会学部現代子供学科教授)(ジェンダー論)
北島 博之(大阪府立母子保健総合医療センター 新生児科部長)(医学)
菅沼 ひろ子(宮崎県立看護大学 教授)(助産学)
柘植 あづみ(明治学院大学社会学部社会学科教授)(科学技術と社会)
杉山 章子(日本福祉大学 福祉学部保健福祉学科 教授)(医療政策、歴史)
正高 信男(京都大学霊長類研究所 教授)(母子関係)
加納 尚美(茨城県立医療大学 保健医療学部 助教授)(助産学、女性の人権)
日隈 ふみ子(国際医療福祉大学大学院 助産学分野 教授)(助産学)
舩橋 惠子(静岡大学人文学部 教授)(女性政策、産育の比較文化)
田口 亜紗(成城大学大学院文学研究科日本常民文化研究室研究員)(セクシュアリティー、身体論)
猪瀬 優理(藤女子大学ほか非常勤講師)(家族、ジェンダー)
井家 晴子(東京大学大学院総合文化研究科博士2年)(出産の比較文化)

これまでの研究成果:

<概要>

 リプロダクションに関して3つの柱を立てて研究を行ってきた。
(1) 医学モデルを越えたオールターナティブなリプロダクションの考え方を提言する。リプロダクションを地球規模で見た場合、医学モデルは先進国に特有の、しかし非常に大きな力を持つ見方である。現在グローバル化の中で、途上国にも医学モデルは急速に導入されつつあるが、その功罪を探り、医学モデルを越えるモデルを探る。[タイの山岳民族、バングラデシュ、中国、韓国、ベトナムで調査を行った]
(2) 自然/文化の接点としてリプロダクションを見る。母子関係、親子関係、育児の習慣を自然科学と人文社会科学の両方の視点から見る。
(3) 女性の身体と政治。政治やモラル、倫理が、産む身体を持つ女性にいかに働いてきたかを、歴史や文化の視点から考える。[文献による研究発表の他に、韓国と日本の母性の比較シンポジウムを行った]
 

<学際性について>

 研究グループのメンバーは、所属機関がまちまちであり、研究分野も多様である。助産師、医師、歴史学、ジェンダー論、文化人類学、科学論、心理学など多岐にわたる分野の研究者が集まって、学際的な視点から研究するのを目的としている。

<社会提言について>

 リプロダクションを、社会、生命、文化の再生産ととらえると、社会が存続する上でリプロダクショは不可欠であり、わたしたちはそのありようを選択していかなければならない。現在、リプロダクションは医学という強力なパラダイムの中で語られるが、それによって抜け落ちてしまうことがらに光を当てることで、豊かな人間像を構築することにつなげたい。本研究は多様な分野からリプロダクションをとらえ直して、その成果を実践に役立てようとするものであり、とくに助産師や医師は臨床現場や教育現場をよりよいものに変えたいと願っている。本研究の強みは、研究成果がすぐに臨床の場や医療者養成の場に応用されることである。また、若い世代や現在産むかどうかを迷っている世代に対して、研究成果を適切なメディアを用いて伝えていく予定である。リプロダクションを行う主体は女性であるにもかかわらず、これまでリプロダクションにおいては、女性の選択を中心においた政策がとられてこなかった。したがって、ここでの研究成果を、市民を対象とするシンポジウムや手に取りやすい本などを通して社会に伝えることで、リプロダクションのあり方を変えると同時に、社会の見方をも変えていきたいと考えている。

<人材育成について>

 H16年8月に5人の研究者を海外から招聘して、リプロダクションに関するシンポジウムを行った。このシンポジウムは、外国人研究者による研究発表の場であると同時に、彼らと本研究グループメンバーによるサマースクールでもあり、助産師の免許をもつ若手研究者、大学院生の参加が多く見られた。サマースクールという形をとったことで若手研究者が多く参加し、彼らの間にネットワークが生まれ、同時にリプロダクションという研究分野への認識が広まることになり、人材育成に大きく貢献したと言える。   また、H16年10月に共同開催した一般公開の正常出産カンファランスにも、若い助産師や研究者がたくさん参加した。  本研究メンバーには30代の若い人々が入っており、今後は外国の研究者とも共同の研究をしていく予定である。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

  • 2004年8月16-18日 大雪青年の家(北海道)国際シンポジウム"Human Reproduction" 約75名
  • 2004年10月京都芝蘭会館 「正常出産カンファランス」 約300名
  • 2006年2月12日 北海道大学情報教育館 「リプロダクションをめぐる政策−韓国・日本比較シンポジウム」 約30名

論文、著書等:

松岡悦子「文化としてのリプロダクション研究会」国際シンポジウム/サマースクール報告『ペリネイタルケア』24(1) メディカ 2005年1月 p.87-91
日隈ふみ子:「正常出産カンファレンス」の開催理由、助産雑誌、医学書院、p280-285、2005
松岡悦子「ヘルスケアのパラドックス」『現代のエスプリ クリニカル・ガバナンス』458号 2005年 城山英明、小長谷有紀、佐藤達哉(編)至文堂 p.97-106
松岡悦子「産むこと・生まれること」『みんぱく』2006年2月号 国立民族学博物館 p.2-3
中山まき子「持続可能な公営助産所とは−横の連携・縦の継承」『現代のエスプリ クリニカル・ガバナンス』458号 2005年 城山英明、小長谷有紀、佐藤達哉(編)至文堂 p.107-118。
松岡 悦子「女性の産後の気分の医療化−産褥精神病、産後うつ病、マタニティーブルーズの社会的構築−」『旭川医科大学紀要』第22号 2006年3月 p.41-52

  

プロジェクト名:

豊かな人間像の獲得

グループ名:

伝承の現場からの考察

リーダー名(所属):

小長谷 有紀
人間文化研究機構・国立民族学博物館

組織構成:

小長谷 有紀(国立民族学博物館)総括
竹原 新(大阪外国語大学)「伝統における世界観の変容」サブグループリーダー
齊藤 純(天理大学)「日本における伝説・昔話の変容と展開」
美濃部 京子(静岡文化芸術大学)「イギリスの口承文芸の多様な姿」
長崎 広子(大阪外国語大学)「南アジアの伝承文学における変容」
山森 靖人(関西外国語大学)「メキシコ先住民の口承文芸と文化変容」
真鍋 佑子(国士舘大学)「韓国における社会的事件と流言蜚語の関係」
大野 寿子(愛知教育大学)「ドイツ伝承文学における「場」の移行と変容
赤羽根 有里子(岡崎女子短期大学)「昔話と絵本の変容」研究サブグループリーダー
三原 幸久(関西外国語大学)「日本およびスペイン語圏昔話の比較」
加藤 康子(梅花女子大学)「江戸時代から明治時代までの子どもの絵本」
阿部 紀子(愛知江南女子短期大学)「昭和初期から現代までの絵本」
坂井 裕紀(和光大学)「伝承の現在-変容と継承-」研究サブグループリーダー
萩原 眞子(千葉大学)「アイヌおよびシベリア諸民族の叙事詩」
齋藤 君子(ロシアおよびシベリア諸民族の口承文芸研究家)「ロシアおよびシベリア諸民族の口承文芸」
丹菊 逸治(東京外国語大学)「アイヌおよびニブフ民族の口承文芸」
島田 志津夫(東京外国語大学)「ウズベク・タジクの近現代文学」
塚崎 今日子(札幌大学)「東スラブのフォークロア」

これまでの研究成果:

<概要>

 本研究は、研究者がそれぞれ各自の調査、研究を実施したうえで、年数回開催される研究会において発表し、議論するというスタイルをとっている。ただし、従来の共同的な研究に見られる程度のサブ・グループとそれを超えた全体グループとの二重構造をとっている。後者の場合、研究会全体としてかなり広範囲な類似分野からの研究者が集まっているので、きわめて刺激的な討論が果たされ、人間文化の多様性と普遍性との関係について具体的に体得しうる状況が常に呈されてくる。
 そこで、こうした有意義な状況を広く伝えるための書物を編んだ。とくに、執筆の「掛け合い」というスタイルでこの状況をまさに伝承しようとしている点が特筆されよう。これは、研究プロセスの公開に相当すると言えよう。刊行は平成18年7月の予定である。刊行後は、本書を具体的な素材として利用しながら、社会提言の具体的な方法を探ってゆくことになる。

<学際性について>

 文学研究はそれぞれの研究対象ごとに細分化されているため、近いようでも実はあまり密接な関係のなかった諸領域が、本研究の組織化によって集うこととなった。研究会のたびごとに、個別事例の類似性や相違性が明らかとなる。すなわち、人間文化に関する多様性と普遍性との関係が明らかになるという点で、きわめて有意義な学際性が果たされている。
 また、とくに従来ほとんど交流のなかった、児童文学研究と諸世界文学研究とのあいだを大いにつないでいるので、こうした学際的な特徴はそのまま社会提言に活かすことができるだろう。

<社会提言について>

 本研究は、文学研究のなかでも口承文芸を主たる対象とし、キーワードとして「世界の民話」「日本の昔話」「絵本」などがあげられる。この一連のキーワードに示されるように、子どもたちに読まれる素材にかかわっているという共通点が広範な領域にまたがって認められる。また、こうした素材が子どもたちに提供される場こそは現代における貴重な伝承の場となっている。そこで、現代における伝承の現場で何をどのように伝えるかという点について、研究成果を創出し、社会に広く提言したい。
 具体的には、幼児教育が義務教育化される将来に向けて、幼児教育に関わる専門家養成のための高等教育やリカレント教育等のコンテンツを提供する。

<人材育成について>

 本研究における組織は、高齢かつ高名な名誉教授クラスから、中堅研究者、さらには若手助手まで年齢層が極めて広い。いわば、この研究組織そのものが1つの伝承の現場となっており、それによって人材育成に寄与している。さらに3つのサブ・グループをもうけて、それぞれリーダーおよびその代理を設けることによって、研究の運営に関する能力が養成されている。
 平成17年度は一般書の編集作業を通じて、研究者の社会的コミュニケーション能力が向上した。
 また現在は、実験的な講義および講演の企画等を通じて、とくに若手研究者の実践的な能力が培われていると思われる。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

学会でのワークショップ等
2005年11月19日、国立民族学博物館、モンゴル学会併設「語りによる近代史の再構築」20名
2006年3月3日、千葉大学、日本口承文芸学会・国際研究フォーラム−グローバリズムのなかの口承文芸「口承文芸研究の未来」100名
2006年6月3日、愛知淑徳大学、日本児童文学会・中部例会「『支那事変絵本』群におけるチャンバラ活劇」30名
2006年6月8日、愛知教育大学、「教育カリキュラム作成のための実験授業」100名
2006年6月27日、国際児童文学館、「世界の昔話の魅力をさぐる」

論文、著書等:

あいうえお順
加藤康子「江戸期の子ども絵本−赤本から豆本へ−」『 昔話−研究と資料−』第33号、33-46ページ、2005年7月
加藤康子「 江戸期子ども絵本の魅力(承前)−赤本『おにの四季あそび』、『ばけ物よめ入』について−」『梅花女子大学文化表現学部紀要』 第2号、79-92頁、 2005年12月
加藤康子「黒本『頼光一代記』について」『 叢 草双紙の翻刻と研究』第27号、18-52頁2006年2月
加藤康子 資料紹介「 明治合巻『頼光一代記』」『 鼓 伝承児童文学・近代以前日本児童文学 研究と資料』第2号、49-71頁、2006年3月
小長谷有紀『善隣協会の日々−都竹武年雄氏談話記録』桃山学院大学総合研究所、2006年3月
小長谷有紀「いまむらさき吉野裕子の生き方」『ビオストーリー』第4号、18-21.30-35.60-63.74-79頁、2005年11月
齊藤純「桃太郎伝説」雑誌名『国文学 解釈と鑑賞』70巻10号、174-177頁、2005年10月
齊藤純「稲荷と桃太郎−初午・お伽・桃太郎祭−」『朱』第49号、192-209頁、2006年3月
竹原新「イランの「笑い話と小話」における名詞語彙の意味属性の語源による分析−1918年と1997年の事例比較−」『イラン研究』第2号、111-122頁、2006年
塚崎今日子「ドモヴォイの地域性−スモレンスクのドモヴォイを中心に−」『ロシア文化研究』(早稲田大学ロシア文学会) 第12号、1-30頁、2005年
塚崎今日子「イルクーツクの魔女−イルクーツク州ジマ地区マスリャノゴルスク村でのフォークロア調査を端緒として」『文化と言語』(札幌大学外国語学部紀要)第63号、253-272頁、2005年
小長谷有紀 編『「おおきなかぶ」はなぜ抜けた?−謎とき 世界の民話』講談社現代新書、2006年7月

  

プロジェクト名:

豊かな人間像の獲得

グループ名:

家族と人口変動の現場からの考察

リーダー名(所属):

津谷 典子
慶應義塾大学・経済学部・教授

組織構成:

津谷 典子 慶應義塾大学経済学部・教授
家族変容と出生力の社会人口学的分析担当、研究全体の総括
黒須 里美  麗澤大学外国語学部・教授
結婚と家族の歴史人口学的分析担当
吉田 千鶴 関東学院大学経済学部・助教授
就業と家庭役割の労働経済学的分析担当
Minja Kim CHOE 米国東西センター研究部・主任研究員
アジアの結婚と出生力の統計学的分析担当
Feng WANG 米国カリフォルニア大学アーバイン校社会学部・教授
アジアとヨーロッパの家族と出生力の歴史人口学的分析担当

これまでの研究成果:

<概要>

 本研究グループは平成17年度後半に活動を開始しており、平成17年度末までの研究成果は以下のように要約される。

  1. 現代日本のパートナーシップ形成および家族形成行動のパターンと要因について、2004年に実施された「結婚と家族に関する国際比較調査」のデータを用い実証分析した。その結果は近日刊行予定の人口学研究関係の学術雑誌に掲載予定である。
  2. 同じく2004年のわが国の全国調査データと1980年代後半〜1990年代に主要ヨーロッパ諸国で実施された出生・家族調査(FFS)のデータを用い、わが国の有配偶女性の出生力と就業ついて国際比較分析を行った。その結果は、『人口問題研究』第61巻第4号(2005年)に学術論文として掲載された。
  3. 18〜19世紀のわが国東北地方農村における世帯の経済的地位と結婚に関する実証分析を行い、その成果である研究論文を、2007年3月22〜26日にオランダのアムステルダムで開催された欧州社会科学史学会大会(ESSHC)で報告した。
  4. 18〜19世紀のわが国東北部、中国東北部、スウェーデン南部およびイタリア北中部農村における再婚のパターンと要因に関する比較分析を行い、その成果を論文として2007年3月22〜26日にアムステルダムで開催されたヨーロッパ社会科学史学会大会にて報告した。
  5. 家族と出生力に関する東アジアとヨーロッパの歴史人口学的比較研究のための国際共同研究を2006年3月に実施し、ミクロ・データの分析と論文の作成を行った。

<学際性について>

 本研究グループは、人口学を中心として、人口学と密接に関わる家族社会学、家族・人口史、統計学、および労働経済学といった多様な分野を専攻する人材を内外から集め、それらの視点・手法・知見を融合するべく学際的研究チームを構成している。具体的に、本研究グループは、

  1. 結婚を含むパートナーシップ形成行動と出生力の変化、
  2. 夫婦の就業と家族役割との関係、

という2つの課題のそれぞれについて、グループ長を含むメンバー全員が歴史文化的背景を含む長期的視点と国際比較の視点の両方からの接近を試みている。

<社会提言について>

 社会提言の方法としてまず考えられるのは、学会や国際会議および公開シンポジウムなどでの報告である。これについては、平成17年度既に積極的に行っている。また、その成果をまとめた学術論文は順次出版しているが、最終的には、研究成果を総合した著書の刊行を目指している。さらに、同一研究プロジェクトに属する他の研究グループと共同で研究会やワークショップを開催することも有効であると考えられるため、グループとしての研究成果がある程度まとまった時点で、それへの参加も積極的に行いたい。また、わが国における少子化とその主要要因である結婚の減少と家庭内ジェンダー関係の不平等性というトピックの政策的含意の高さを考慮して、研究成果を政府関係者やマスメディアおよび国民一般に還元すべく、政策セミナーや公開シンポジウムでの報告も行っており、今後もこれらに参加・貢献していきたいと考えている。

論文、著書等:

(参考)本研究グループの基となる論文等(本研究グループは平成17年12月から本事業を開始しているため、メンバーのこれまでの論文等を掲載)
Tsuya, Noriko O. and Larry L. Bumpass(2004)Marriage, Work, and Family Life in Comparative Perspective: Japan, South Korea, and the United States. Honolulu: University of Hawaii Press.
Tsuya, Noriko O. and Satomi Kurosu(2005)"Demographic Responses to Short-Term Economic Stress in Eighteenth- and Nineteenth-Century Rural Japan: Evidence from Two Northeastern Villages," Pp. 427-460 in Allen, R.C., T. Bengtsson and M. Dribe (eds.), Living Standards in the Past: New Perspectives in Well-Being in Asia and Europe. Oxford: Oxford University Press.
Tsuya, Noriko O., Larry L. Bumpass, Minja Kim Choe and Ronald R. Rindfuss(2005)"Is the Gender Division of Labour Changing in Japan?" Asian Population Studies, Vol.1, No.1, pp.47-67.
Tsuya, Noriko O. and Satomi Kurosu(2004)"Mortality and Household in Two Ou Villages, 1716-1870," Pp.253-292 in Bengtsson, T., C. Campbell and J.Z. Lee (eds.), Life Under Pressure: Mortality and Living Standards in Europe and Asia, 1700-1900. Cambridge, Mass.: MIT Press.
Wang, Feng(2005) "Can China Afford to Continue Its One-Child Policy?" Asia Pacific Issues, No.77, pp.1-12.
津谷典子(2006)「人口減少のインパクト:人口学的展望と政策的意味」『第2回日−EUシンクタンク円卓会議報告書』国際交流基金、pp.63-80.
津谷典子(2005)「少子化と女性・ジェンダー」、『少子化の政策学』大淵 寛・阿藤 誠(編)、原書房、pp.157-187.
津谷典子(2005)「少子化の人口学的背景と将来展望」、『社会政策学会誌』第14号、3-17.
津谷典子(2004)「少子化の社会経済的要因 −国際比較の視点から−」『学術の動向』第9巻第7号、pp.14-18.
黒須里美(2005)「ドイツ・スイスにおける出生率変動の経験と現在」、『麗澤大学紀要』第81巻、pp.1-18.
吉田千鶴(2005)「出生水準と就業状態との関係についての国際比較」『人口問題研究』第61巻第4号、pp.22-38.