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人文・社会科学振興プロジェクト研究事業

プロジェクト研究の成果

 
 
プロジェクト研究一覧表
 
平成18年7月作成

研究領域 2
Project Number 2-2


プロジェクト研究名:

多元的共生社会の構築

プロジェクト・リーダー名(所属):

宇田川 妙子
国立民族学博物館

平成17年度までの研究成果について

<概要>

 これまでは、各グループがそれぞれの特徴を生かして、日本を中心としながらも世界各地の多元的共生社会の試みにかんする具体的な調査・研究を進めてきた。そして、その中間報告をかねてプロジェクト全体で日本社会の事例を中心に「市民社会」の実態を検証するシンポジウム『市民の社会を創る』を実施し、研究者、実践家、行政、メディア、企業など多様なアクターとも議論を重ね、今後の問題点を探った(2006年3月4/5日(東京グリーンパレス)人文社会科学振興プロジェクト研究事業シンポジウム『市民の社会を創る』)。なお、各グループの内容は以下のとおり。

  • 宇田川グループ:本グループは、日本における運動の実態と系譜、先進国および発展途上国での運動の実態とその比較、マイノリティの視点からの多元的共生社会などのテーマに基づき、17年度は、それぞれに現地調査を開始し基礎的な情報資料を積極的に収集しつつ、共同研究会で議論を交わし、これまでテーマや学問分野によって分断されてきた運動論の統合を試みた。その成果は研究論文という形で発表するとともに、上記のシンポジウムでも公開した。
  • 岩崎グループ:阪神大震災の被災地では数々の新たな社会作りの試みが生まれ、コミュニティ・サポート・ネットワーク、行政とのパートナーシップ、異文化交流が進展している。本グループは、これらを「多元的共生社会の構築」のテーマの下に研究を進め、17年度にはその成果を「災害文化論」、「市民メディアと多文化共生」、「新しい市民社会の再検討」というテーマで『社会学雑誌』(23号)特集としてまとめた。
  • 辻中グループ:17年度はブラジルにおいて市民社会組織調査を行った。これは、トルコ、ロシア、フィリッピンに続き、以前の調査の日韓米独中を合せると9カ国目となる。すでに利用可能となった6カ国データベースをもとに、2つの国際学会と日本学会で報告など行い、これまでの成果を出版(既刊2冊)しつつ、アジア、イズラム圏、欧米、ラテンアメリカを含む多様な交差文化比較を可能にし、より普遍的な多元的共生社会を構想する基礎を提供していく。

<学際性・社会提言・人材育成について特記すべき事項>

  • 成果公開の方法:迅速な提言とその検証が必要とされる分野ゆえに、適時、シンポジウムや講演会等を開催してその中間的な成果を公表し、社会の側からのリスポンスをフィードバックさせて研究をさらに深めるという方法をとる。その際、上記のシンポジウム『市民の社会を創る』のように、研究者のみならず行政やメディア関係者、活動家等、様々な立場の方々の参加を求め、共同の議論をいっそう進めていく。
  • 自治体などとの協同による講演会やフォーラム等の実施:市民のみならず、自治体や大学、諸専門家等との協同を進め、地域社会における市民と諸機関の新たな関係を作り出すきっかけを模索する。
  • 社会との連携・協同:本研究は、その研究途上においても市民社会との積極的な協同を行っていくことによって、研究者と市民社会との組織的な連携モデルを具体的に提示することができる。たとえば、オールタナティブ・メディアの模索、諸活動の知の集積と発信にかんする組織的な場の立ち上げ等である。
  • 国際社会への発信:特に辻中グループの作成するデータベースは、日本発の提言として重要な意味を持つ。日本語版のみにならず現地語版を公開し、現地でのワークショップを企画することによって国際社会への貢献も可能となる。
  

プロジェクト名:

多元的共生社会の構築

グループ名:

運動の現場における知の再編の解明

リーダー名(所属):

宇田川 妙子
国立民族学博物館・先端人類科学研究部・助教授

組織構成:

  • 宇田川 妙子(国立民族学博物館):グループ長・総括
  • 中村 陽一(立教大学):日本の市民社会・運動
  • 萩原 なつ子(立教大学):日本の市民社会・運動
  • 佐野 淳也(国際開発高等教育機構):日本の市民社会・運動
  • 藤井 敦史(立教大学):先進国の市民社会・運動(イギリス・イタリア)
  • 鈴木 紀(千葉大学):発展途上国の運動(フェアトレード)
  • 鏡味 治也(金沢大学):発展途上国の運動(インドネシア)
  • 小長谷 有紀(国立民族学博物館):発展途上国の運動(モンゴル)
  • 辻村 英之(京都大学大学院):発展途上国の運動(フェアトレード)
  • 結城 史隆(白鴎大学):発展途上国の運動(開発・援助)
  • 関根 久雄(筑波大学):発展途上国の運動(開発・援助)
  • 川橋 範子(名古屋工業大学):マイノリティと多元的共生(女性運動)
  • 岸上 伸啓(国立民族学博物館):マイノリティと多元的共生(先住民運動)
  • 窪田 幸子(広島大学):マイノリティと多元的共生(先住民運動)
  • 細川 弘明(京都精華大学):マイノリティと多元的共生(先住民運動、環境運動)
  • 砂川 秀樹(実践女子大学非常勤講師):マイノリティと多元的共生(同性愛者運動)
  • 平野 昌(三重県地域振興部):ローカル/グローバル・ガバナンス(日本の地域社会)
  • 林 勲男(国立民族学博物館):ローカル/グローバル・ガバナンス(防災)
  • 牧 紀男(京都大学):ローカル/グローバル・ガバナンス(防災)

これまでの研究成果:

<概要>

 17年度は、今後の研究を推進していくために必要な現地調査を開始し、基礎的な情報資料を積極的に収集し、共同研究会を4回開催した。そして年度末に、その中間報告を兼ねて、プロジェクト全体で日本社会の事例を中心に「市民社会」の実態と理念を検証するというシンポジウム『市民の社会を創る』を実施した。なお、本グループの各サブ・グループの研究経過は以下の通り。

  1. 日本社会における「運動」の実態と問題点:具体的には、コミュニティ作り運動を中心に調査を行い、その問題点を考察し、その成果の一端は3月のシンポで公開・問題提起。現在、報告書の作成中。
  2. 日本社会における「運動」の系譜:来年度のための予備調査。
  3. 先進国での「運動」の実態と問題点:来年度の成果公開に向けて、イタリアの社会的協同組合に関する調査を行い、先進国の市民運動にかんする考察を行なった。18年度に国際シンポの開催予定。
  4. 発展途上国での「運動」の実態と問題点:インドネシアでのNPO活動にかんする現地調査、フェアトレードの途上国側(タンザニア、メキシコなど)と先進国側(アメリカ、スイスなど)の調査をそれぞれ進めた。後者に関しては18年度に成果公開シンポの予定。
  5. マイノリティの視点からの「多元的共生」社会:オーストリア・アボリジニ、アイヌの先住民運動、および日本の同性愛者運動に関する調査研究を進めた。
  6. ローカル/グローバル・ガバナンスと「市民社会」:主に防災と災害復興の現場の事例調査(阪神大震災、新潟地震、スマトラ沖津波など)と@のコミュニティ作りの事例調査を通して、そこでの行政、市民組織、専門家それぞれの協同や再編のあり方について具体的に分析を行っていく。

<学際性について>

 社会運動、市民運動に関する議論は、これまで社会学を中心に、運動や活動の分野によって分断された形で議論されてきた。しかし、特にグローバル化にともなって、各運動や活動の現場の相互交流が進むだけでなく、世界的にもネットワーク化が進み、そこに様々なアクターがかかわってくる/かかわらざるをえなくなっている。
 ゆえに本グループでは、社会学のほかに、発展途上国での諸運動の現場に注目する人類学者も含めて、社会学、人類学、経済学者等の諸学の協同のみならず、行政側や実践家もくわえて議論を深め、より統合的な運動論を模索していく。

<社会提言について>

  • 本グループは、それぞれに関連性が高いテーマを扱っているので、今後も互いに共同研究会を積極的に開催することによって、以下のような問題を社会提言として提示していきたい。その最初の試みが、17年度末のシンポジウム『市民の社会を創る』であった。
    • より長期的な視野のもとでの多角的かつ総合的な「多元的共生社会」論の創出
    • 人文社会科学における新たな連携領域の創出と活性化
    • 「市民知」との連携、および、その集積と発信
  • 本研究は、世界的な事例に調査も行なっているが、たんなる抽象論ではなくより検証可能で有効なモデルの提示を目的としている。このため、各事例の基準点・参照点という意味で、現代日本との比較という視点をいずれの成果についても導入したい。
  • その成果公開の際(公開シンポジウムやフォーラム、出版という形)、研究者のみならず、実践家、行政など、様々な立場の方の参加のもとで行なうことによって、その場自体を多元的な議論の場にしていきたい。

<人材育成について>

 ぞれぞれのサブ・グループにおいて、関連する大学院生や研究員などを積極的に巻き込み、調査研究およびその整理のみならず、研究会での発表も行なってもらい、多大に大きな刺激を受けた。また、実践家や行政の方々との共同研究会は、それぞれの専門的な分野における刺激のみならず、人的・知的ネットワークの拡大・醸成につながっており、その意味は決して小さくない。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

  • 2005年1月13日-15日(国立民族学博物館)
    国際シンポジウム「多元社会における先住民運動:カナダのイヌイットと日本のアイヌ」(約80名参加)
  • 2005年1月22日(立教大学池袋キャンパス)
    「コミュニティ形成と「コミュニティ・デザイナー」」(約120名参加)
  • 2006年3月4/5日(東京グリーンパレス)
    人文社会科学振興プロジェクト研究事業シンポジウム「市民の社会を創る」(約90名参加)

論文、著書等:

<図書>

  • 岸上伸啓、『イヌイット』、pp.210(総頁数)、2005.
  • 平野晶(編)、『熊野古道アクションプログラム2』、pp.41(総頁数)、2005.
  • 宇田川妙子(共編)、『東アジアからの人類学:国家・開発・市民』、pp.306(総頁数)、2006.
  • 鈴木紀(共編)、『中米地域先住民族への協力のあり方』、pp.187(総頁数)、2006.

<論文>

  1. 鏡味治也、「共同体性の近代」、『文化人類学』、69(4)、pp.540-555、2005.
  2. 鏡味治也、Religion Autonomy in Process: A Case Study in Bali 2001-2003. Asian and African Studies. 5(1). pp.46-71. 2005.
  3. 林勲男、「災害−文化人類学からのアプローチ」、『民博通信』、110、pp.2-4、2005.
  4. 伊藤亜人、「よさこい祭りと市民社会」、『東アジアからの人類学』、pp.271-290. 2006.
  5. 宇田川妙子、「イタリア社会研究と「市民社会」概念」、『東アジアからの人類学』、pp.247-263. 2006.
  6. 川橋範子、Gender Issues in Japanese Religions, Swanson & Chilson (eds.), Nanzan Guide to Japanese Religions. pp.323-335. 2006.
  7. 岸上伸啓、「都市イヌイットのコミュニティ形成運動」、『文化人類学』、70(4)、pp.505-527. 2006.
  8. 窪田幸子、「進化する民族誌、先住民」、山下晋司(編)、『文化人類学入門』、pp.92-104、2006.
  9. 窪田幸子、「「ファースト・ピープルズ」をめぐるパラドックス」、前川啓治・棚橋訓(編)、『ファーストピープル』、pp.59-77、2006.
  10. 清水洋行、「第Ⅲ部 イタリア・トレントの社会的協同組合の展開とその社会的・制度的背景、第1章イタリア・トレントにおける社会的協同組合の展開と団体の分類」、中村陽一他編『イギリスとイタリアにおける社会的企業の展開とその社会的・制度的背景に関する調査報告』、pp.105−123、2006.
  11. 藤井敦史、「B型社会的協同組合を支えるコンソーシアムと制度的環境− アルピ、コン・ソリダ、労働公社等の事例を通して−」、中村陽一他編『イギリスとイタリアにおける社会的企業の展開とその社会的・制度的背景に関する調査報告』、pp.125-163、2006.
  12. 林勲男、「津波への市民防災最前線」、『地域政策研究』、33、pp.75-82、2006.
  

プロジェクト名:

多元的共生社会の構築

グループ名:

被災地の現場における共生社会の構築

リーダー名(所属):

岩崎 信彦
神戸大学・文学部・教授

組織構成:

グループ長
岩崎 信彦(神戸大学)(全体統括)

メンバー
山口 一史(ひょうご・まち・くらし研究所)(被災地における市民活動と市民社会形成)
菅摩 志保 (大阪大学)(ボランティア展開と民知・学知連携)
西山 志保 (山梨大学)(NPO活動の展開と市民社会形成)
立木 茂雄 (同志社大学)(市民参画と協働の社会的条件)
松浦 さと子 (龍谷大学)(多文化主義と市民メディア)
日比野 純一((株)エフエムわいわい)(多言語ラジオ放送と災害対応、コミュニティ形成)
吉富 志津代(多言語センターFACIL)(多文化共生)
奥村 弘(神戸大学)(歴史文化資産の保存と活用)
深井 純一(立命館大学)(地方における大災害と住民活動の記録と記憶)
寺田 匡宏(国立歴史民俗博物館)(歴史的災害の記憶・再生の方法論)
山本 唯人(政治経済研究所)(関東大震災、東京大空襲の歴史研究)
中村 健吾(大阪市立大学)(EUと市民社会)
王 敏 (法政大学日本学研究センター)(日中文化理解)
金 雄煕 (韓国仁荷大学校)(日韓社会文化比較)
佐々木 衛 (神戸大学)(中国現代社会論)
油井 清光 (神戸大学)(グローバリズムと市民社会)
唐澤 穣 (神戸大学)(社会的アイデンティティの意識と心理)
松田 毅(神戸大学)(産業公害と環境倫理)
羽地 亮(神戸大学)(産業公害と工学倫理)
林 大造(神戸大学)(災害文化と災害教育)
ほか

 

これまでの研究成果:

<概要>

 1995年の阪神大震災において、被害、救助・救援、復興を通して行政、市場経済の脆弱点と住民の生活のあり方が大きく問われた。被災地ではそれを直視しながら、多様な担い手によって新しい社会づくりが「減災」「共生」「市民社会」をキーワードに進められている。とくにボランティア活動・市民活動の新たな興隆のなかで、コミュニティ・サポート・ネットワーク、行政とのパートナーシップ、異文化交流が進展している。
 本グループでは、これらを「多元的共生社会の構築」のテーマの下に研究を進めており、平成17年度には、「災害文化論」、「市民メディアと多文化共生」、「新しい市民社会の再検討」という3つのテーマについて共同研究の成果を『社会学雑誌』(23号)特集としてまとめた。

<学際性について>

 「災害文化論」では、阪神大震災の記憶と経験の継承について考えるために、これまでの災害の歴史を振り返り、社会学、歴史学、心理学、経済学の研究者と市民団体の協力のなかで進めてきた。
 「市民メディアと多文化共生」は、阪神大震災の直後から活動展開した多言語コミュニティFM放送局の軌跡を追いながら、パブリック・アクセス論研究者と市民団体の協力のなかで進めてきた。
 「新しい市民社会」については、社会学、社会思想史、歴史学の立場から理論的、実証的な研究をフォローし、中国、韓国の問題を含む現代的な課題を明らかにしてきた。

<社会提言について>

 「災害文化論」では、阪神大震災の経験と教訓の継承を実践的課題におきながら「災害文化をいかに構築していくか」を引き続き追求し、また学校教育、社会教育における災害教育の経験と課題を整理しながら「災害文化に基礎をおく災害教育の方法的深化」を探求する。さらに「リスク社会における災害倫理の構築」のテーマのもとに阪神大震災の後遺症被災者支援問題、アスベスト被害問題などの責任構造を探求し、災害倫理のあり方について提言を行っていく。
 「市民メディアと多文化共生」では、日本、欧米、韓国における経験を調査しながら、公共放送のあり方、パブリック・アクセスと市民メディアの課題について提言していく。
 「新しい市民社会」概念については、これまでの社会科学の理論的研究の蓄積を整理するとともに、実践的な視点から、市民活動の展開による新しい市民社会のあり方について検討を進めてきた。さらに、日本と韓国における市民活動、社会運動の展開を比較しながら「市民社会」のあり方に着目し、提言を行っていく。

<人材育成について>

 いずれのテーマにおいても、とくに被災地の現場からの重みをもった検証、市民団体からの実践的な提起、学際的な研究者の交流によって研究活動が刺激され、中堅研究者の研究視野の刷新、若手研究者、大学院生の研究活動の促進が行われた。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

2005年7月23日、「災害被害・たった一人に視点再び−市民社会フォーラム<ポスト震災10年の展望>」、兵庫県中央労働センター特別会議室、参加者85名。
2005年7月31日、「災害資料と災害文化」第1回研究会、神戸大学文学部会議室、参加者9名。
2005年9月17日、第1回市民社会研究会、六甲道勤労市民センター・会議室E、参加者18名。
2005年10月10日、第2回市民社会研究会、六甲道勤労市民センター・会議室E、参加者13名。
2005年11月26日、ドイツ、韓国、日本の市民メディアシンポジウム「市民放送と多文化強制」、神戸大学COE神戸フィールドスタジオ、参加者92名。
2005年12月3日、「公共放送への市民参加と制度 多様性の共有のために」、龍谷大学深草キャンパス21号館402教室、参加者32名。

論文、著書等:

市民社会推進機構編、『災害被害・たった一人に視点再び』、2005年12月。
山本唯人、「関東大震災の記念物・資料保存活動と『復興記念館』−震災後における『公論』の場の社会的構築と『災害展示』−」、『社会学雑誌』23号、3-16頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
深井純一、「一九二五年北但馬震災における生徒・学生たちの救援活動の研究」、『社会学雑誌』23号、17-45頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
日比野純一、「多文化・多言語コミュニティ放送局『FMわぃわぃ』の一〇年」、『社会学雑誌』23号、48-58頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
ユルゲン・リンケ、「ドイツのオープンチャンネル」、『社会学雑誌』23号、59-66頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
朴在榮、「KBS『開かれたチャンネル』−韓国におけるパブリック・アクセスの成功例−」、『社会学雑誌』23号、67-77頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
水口朋子、「カナダ多文化主義とエスニック・メディア空間−OMNI TV・CTVの事例より−」、『社会学雑誌』23号、78-92頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
岩崎信彦、「被災地に生まれ育つ『市民社会』のすがた−阪神淡路大震災の市民検証活動から見えてくるもの−」、『社会学雑誌』23号、97-110頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
廳茂、「思想史の中の<市民社会>−F・テンニースにおける<市民社会>問題−」、『社会学雑誌』23号、111-149頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
油井清光、「市民権と人権の社会学−研究ノート−」、『社会学雑誌』23号、150-171頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
中村健吾、「トランスナショナルな市民社会におけるシティズンシップと人権−欧州憲法条約の可能性と限界−」、『社会学雑誌』23号、172-196頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
辻中豊、「比較の中の中国『市民社会』組織−市民社会組織調査(JIGS)六カ国国際比較に基づいて−」、『社会学雑誌』23号、197-215頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。
゙圭哲、「韓国における市民社会−韓国で『市民社会』はどのように議論されているか−」、『社会学雑誌』23号、216-228頁、神戸大学社会学研究会、2006年3月。

  

プロジェクト名:

多元的共生社会の構築

グループ名:

多元的共生に関する国際比較の研究

リーダー名(所属):

辻中 豊
筑波大学・人文社会科学研究科

関連サイト:

   http://csc.social.tsukuba.ac.jp/

組織構成:

R. Pekkanen ワシントン大学(シアトル)、研究総合企画および実態調査の理論分析。崔 宰栄 筑波大学 研究総合企画および実態調査の計量分析。
赤根谷達雄、H.クラインシュミット、筑波大学:グローバルガバナンスと多元的共生。今泉容子、黄 順姫 筑波大学:文化・映像・身体性と多元的共生・市民社会研究。
BALLESCAS, Maria Rosario Piquero-.フィリピン大学、首藤もと子、筑波大学:フィリピン調査分析、東南アジアの多元的共生・市民社会研究。
AyIkut KANSU、平井由貴子、筑波大学:トルコの調査分析、イズラム圏の多元的共生・市民社会研究。
岩田拓夫、筑波大学:アフリカの多元的共生・市民社会研究。
李景鵬、YUAN, Ruijun、北京大学:中国調査分析・多元的共生・市民社会研究。
坪郷実、早稲田大学、Folyanty-Jost,Gesine、ハレ大学:ドイツの多元的共生と市民社会。
廉載鎬 高麗大学、韓国・東アジアの多元的共生・市民社会研究。William SMIRNOV ロシア国家と法研究所、中村逸郎、筑波大学:ロシア調査の分析、ロシアの多元的共生・市民社会研究。
近藤・エジソン・謙二、筑波大学:ブラジルの調査の分析、ブラジルの多元的共生・市民社会研究。

 以上は主な参加者。他に筑波大学 比較市民社会・国家・文化特別プロジェクト所属メンバーなど多数が参加している。.

これまでの研究成果:

<概要>

 これまでにトルコ (団体数Ankara334、Istanbul 507 )、ロシア(Moscow 411、Saint Petersburg300)、フィリピン(Manila 855、Cebu159)、ブラジル(Belem 162、Brasilia 282、Belo Horizonte 86、Recife101)の市民社会組織の実態調査を行った(その後、バングラディシュ調査を実施予定)。
 本プロジェクトはそれまでの5カ国(1997-2004、日本、韓国、アメリカ、ドイツ、中国)の市民社会組織の国際比較研究の上に行われているため、それらとの比較分析・研究を行い成果をあげている。市民社会の現実的存在をこのように把握する試みも世界的にみて希少であるが、本グループでは、各国の多様な文化的社会的文脈のもとでのリアリティに接近するため、年間30-50回のセミナー・研究会を実施し、質的な側面からの考察も試みている。成果については、毎年、『多元的共生に関する国際比較:研究成果報告書』として400-600頁の年次報告書を纏めている。

<学際性について>

 多元的共生に関する国際比較の研究のために、政治学、行政学、経済学、社会学、国際関係論、国際政治学、地域研究、歴史学、哲学、文学、比較文化、文化人類学など多くの多様な専門分野の研究者が、本グループに参加している。
 同じ名前のディシプリンであっても、国ごとに学問の専門性(特徴)も異なるが、調査を行ったロシア、トルコ、フィリピン、ブラジルの重要な研究者、アメリカ、韓国、中国、ドイツなど先行した実態調査地域の研究者が参加しており、この意味でも学際性を担保している。

<社会提言について>

 基本的に非欧米圏である日本発のデータベース、それに基づく世界的にオリジナルな研究自体が、世界の社会科学への重要な貢献である。こうした成果を社会的にアピールし社会提言するかために、講演会などで多様な研究者や一般の社会の市民との交流は、非常に有益である(各年度は40回から50回を超える研究会、講演会を実施した)。また、各国調査のために各国市民社会に接することも大いに研究の刺激を与えてきた。こうした調査の結果、分析結果は、新聞などメディアや印象的な研究の示すものと大きな違いが観察され、社会に、特に市民社会のアクターに還元することは、公共性や公共政策を考える上で大きな刺激を与えるものと考えている。特に、イズラム圏やラ米圏を含むデータから、欧米的な概念を超えた市民社会などの共生概念を再構築することは、最も重要な貢献となる。

<人材育成について>

 大学(筑波大学)との協議によって、6名の若手研究者を常勤研究者として雇用(比較市民社会・国家・文化特別プロジェクト)するとともに、毎年数名の後期課程の大学院生をRAとして、また数名の前期課程の大学院生などを短期雇用(研究補助)として雇用し、プロジェクトの企画・実施・分析・調査発表の大きな柱となっている。国際調査や国際会議への発表のための派遣などもできるだけ助成し、これからの研究の担い手の育成に努めている。
 セミナーの運営や実施、webの運営なども若手研究者の創意工夫が生かされている。調査研究の国際ワークショップにも大学院生などにも参加を促し、調査のまとめや企画に生かされている。

シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:

『中国の集団世界と市民社会−中国社会団体調査を基にして−』2004年3月17日(水) 14:00-18:00場所: 筑波大学総合研究棟A110 基調報告辻中豊 (筑波大学社会科学系教授、本プロジェクト・リーダー)報告者: 李景鵬 (北京大学政府管理学院教授)「中国の地方社会団体の発展」ほか4名。
ドイツにおける外国人問題と寛容』2004年2月19日(木)15:00-17:00筑波大学総合研究棟A110:Wolf Dieter Otto (バイロイト大学助教授)演題: 「許容とは侮辱のことなり−ドイツにおける寛容の諸問題」 Victor Weber (ドイツ 元ベルリン市上級検察官)演題: 「ドイツにおける外国人少年犯罪」
『言語・情報・文化の英語支配: 地球市民社会のコミュニケーションのあり方を模索する』2004年11月6日(土)13:00-17:00筑波大学 大学会館講堂講演者:別府春海 (アメリカ・スタンフォード大学名誉教授) イ・スンヨル (韓国・嶺南大学校副教授)伊藤陽一 (慶應大学教授)津田幸男 (筑波大学人文社会科学研究科教授:兼司会)
ザワメキからのポイエシス−市民社会のノイズたち−』日時: 2005年10月29日(土)、30日(日)場所: 筑波大学東京キャンパス G-501 (東京都文京区大塚3-29-1)『東アジアの精神保健医療と法制度−共生の市民社会の展開へ向けて』日時: 2006年3月18日(土) 13:00-17:00: 筑波大学 大学会館 国際会議室。

 以上、主要なもののみ。セミナーは多数につきwebを参照。

論文、著書等:

Yutaka Tsujinaka, Robert J. Pekkanen, and Takafumi Ohtomo, "Civil Society Groups and Policy-Making in Contemporary Japan," Paper prepared for presentation at the Annual Meeting of the Association for Asian Studies, Chicago, IL, USA, March-April 2005.26p.
Yutaka Tsujinaka, Jae-Young Choe, Takafumi Ohtomo, and Hiroki Miwa
Which Civil Society Organizations in Which Countries are Enjoying Policy-Making Processes and Why: Comparing 7 Countries (Japan, South Korea, Germany, China,Turkey, Russia, and the Philippines) in JIGS Survey,Paper Prepared for Presentation at the 20th International Political Science Association World Congress, Fukuoka, Japan, July 9-13, 2006,38p.
辻中豊・廉載鎬 編著 『現代韓国の市民社会・利益団体—日韓比較による体制移行の研究』 木鐸社、 2004年。 《現代世界の市民社会・利益団体研究叢書 第2巻》
岩田拓夫 『アフリカの民主化移行と市民社会論—国民会議研究を通して』 国際書院、2004年。