プロジェクト名:
これからの教養教育
グループ名:
グローバル化時代における市民性の教育
リーダー名(所属):
佐藤 学 東京大学・大学院教育学研究科
組織構成:
佐藤 学 東京大学大学院教育学研究 研究総括・主権者の教育担当
恒吉 僚子 東京大学大学院教育学研究科 研究総括・葛藤解決の教育担当
川本 隆史 東京大学大学院教育学研究科 研究総括・公共倫理の教育担当
山脇 直司 東京大学大学院総合文化研究科 主権者の教育担当
小田中 直樹 東北大学大学院経済学研究科 主権者の教育担当
齋藤 純一 早稲田大学政治経済学部 主権者の教育担当
小林 正弥 千葉大学法経学部 主権者の教育担当
井上 達夫 東京大学大学院法学政治学研究科 公共倫理の教育担当
今田 高俊 東京工業大学大学院社会理工学研究科 公共倫理の教育担当
黒住 真 東京大学大学院総合文化研究科 公共倫理の教育担当
松下 良平 金沢大学教育学部 公共倫理の教育担当
壽 卓三 愛媛大学教育学部 公共倫理の教育担当
森 秀樹 兵庫教育大学 公共倫理の教育担当
馬越 徹 桜美林大学文学部 葛藤解決の教育担当
堀口 悦子 明治大学情報コミュニケーション学部 葛藤解決の教育担当
北村 友人 名古屋大学大学院国際関係研究科 葛藤解決の教育担当
山内 祐平 東京大学大学院情報学環 葛藤解決の教育担当
研究協力者
宮腰 英一 東北大学大学院教育学研究科 総括担当
岡田 務 金沢大学文学部 総括担当
後藤 健介 東京大学出版会 総括担当
渡辺 淳 日本大学教育学部 総括担当
宇土 泰寛 港区三光小学校 総括担当
小国 嘉弘 東京都立大学人文学部 総括担当
岩田 一正 成城大学文学部 総括担当
斉藤 英介 JICA 総括担当
これまでの研究成果:
<概要>
この研究プロジェクトのグループは、グローバル化時代の多文化共生の時代における「市民性(citizenship)の教育」の理論的かつ実践的研究を行い、小学校、中学校、高校の教育現場で「市民性の教育」を推進するための「ガイドライン」の作成と「実践指針」の提供を行うことを課題としている。
「市民性の教育」は広範囲にわたっているが、本プロジェクトにおいては、(1)主権者の教育、(2)公共的倫理の教育、(3)葛藤解決の教育の三つの領域を設定し、それぞれの領域ことに学際的なメンバーによる小グループを組織して研究を進めている。とかく「市民性の教育」は、民主主義の原理や政治哲学や道徳倫理などの知識中心の教育に傾斜しがちであるが、本プロジェクトが社会提言として準備している「ガイドライン」と「実践指針」は、たとえば「ケンカの仕方」を教えるところから「市民性」の考え方や「市民性の倫理」を尊重した行動の仕方を教えるなど、実践的で現実的で効力のある教育プログラムを開発することを企図している。
<学際性について>
本プロジェクトは、教育学と、倫理学、政治哲学、国際政治学、国際開発学、公共哲学、経済学、日本思想史、社会学、比較社会学、社会心理学、女性学など、幅広いジャンルの第一線で活躍する人文・社会科学の研究者で組織され、多領域の境界横断的な学際的協同研究を実現している。同時に本プロジェクトは、グローバル市民としての教養の形成をねらい、韓国、中国、イギリス、アメリカ等の人文・社会科学の研究者と連携してプロジェクトの事業を推進している。
<社会提言について>
本プロジェクトが準備し遂行している社会提言は二つある。一つは、「市民性の教育のための標準基準(スタンダード)」の提言である。もう一つは「市民性の教育の実践指針(プログラム要綱)」の提言である。
グローバル化への対応として、EUは「市民性教育の基準」を作成し、先進諸国においても中央の教育行政機関もしくは大学や研究所などにおいて「市民性の教育」の内容基準、実践指針などを定めて、カリキュラムの開発と実践を推進している。日本においても、当然、「市民性の教育」のスタンダードの作成とプログラム開発の指針は必要であり、本プロジェクトはその試案と実践の指針を社会提言し、小学校、中学校、高校におけるカリキュラム開発と実践を支援することを目的としている。
<人材育成について>
人文・社会科学を専攻する若い研究者において「市民性の教育」に対する関心は、年々、高まっており、本プロジェクトにも政治哲学、国際開発学、女性学、教育学などの領域で正規のメンバーとして若い研究者が活躍している。さらに、本プロジェクトの定例の研究会および本プロジェクトの主催するシンポジウムには、教育学、政治学、社会学などの領域の大学院生が数多く参加してきた。また、本プロジェクトの研究活動に触発されて、若手研究者や大学院生の多くが、本プロジェクトのメンバーとの連携・支援のもとで「市民性の教育」に関する研究を開始している。
シンポジウム、ワークショップ等の開催状況:
2005.04.06 於東京大学鉄門記念講堂 80名 「日韓国際シンポジウム」
2005.11.20-22
於国立京都国際会館 40名
公共哲学京都フォーラム共働研究会共催
シンポジウム「学びとケアと幸福」
2005.12.04
於東京大学赤門総合研究棟200番教室 90名
シンポジウム「市民性の教育への提言」
論文、著書等:
2004.8 佐藤 学 「科学する学びを促進する教育へ」(『学術の動向』pp.8-13.)
2005.1 佐藤 学 「市民的教養の形成へ−大学教育の21世紀」(『教養教育は進化する』pp.16-41.)
2005.12 佐藤 学 「『義務教育』概念の歴史的位相」(『教育学研究』72-4, pp.10-18.)
2005.11 佐藤 学 「教育の理想−多様性と共生」(『今、教育の原点を問う』pp.2-22.)
2006.4 佐藤 学 「グローバル化時代の日本における学校改革」(中国中央教育科学研究所『教育研究』pp.110-117.)
2006.5 佐藤 学 「専門家の見識を育てる教師教育カリキュラムの認識論的基礎」(『教育哲学研究』93, pp.1-6.)
2006.06 佐藤 学 『学校の挑戦』総頁数 199
2005.07 川本 隆史 「講義の七日間−「陰鬱な科学」と「陽気な学問」とのキャッチボール」『岩波 応用倫理学講義4:経済』1−75ページ
2005.08 川本 隆史 編著 『ケアの社会倫理学−医療・看護・介護・教育をつなぐ』総頁数382
2005.08 川本 隆史 共編著 『リーディングス環境第1巻:自然と人間』総頁数406
2005.12 川本 隆史 『ロールズ:正義の原理』(新装セレクト版)総頁数310
2006.02 川本 隆史 「久野収・鶴見俊輔・藤田省三『戦後日本の思想』」『戦後思想の名著50』181−197ページ
2005 恒吉 僚子 「国際化と教育−『内なる国際化』の視点と日本の教育」『家庭経済研究』67号 40−48ページ
2005 恒吉 僚子 「教育におけるアメリカ・西欧モデルと文化的ジレンマ−日本とマレーシアの選択」『変貌するアメリカ太平洋世界』第6巻 121−138ページ
2005 恒吉 僚子 「日本の基礎学力:危機の構図と改革への展望」『国際比較の中の日本型学力』92−106ページ
2004.3 松下 良平 『道徳の伝達−モダンとポストモダンを超えて』総頁数 555.
2004.7 小林 正弥 『公共哲学11 自治から考える公共性』(共編)総頁数 406.
2004.9 馬越 徹 『アジア・オセアニアの高等教育』(編集)総頁数 258.
2005.4 山脇 直司 『公共哲学とは何か』総頁数 238
2005.12 斎藤 純一 『自由』総頁数 143.
2006.2 黒住 真 『複数性の日本思想』総頁数 568.
2006.6 小田中 直樹 『日本の個人主義』総頁数 199.
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