プロジェクト研究名:
千年持続学の確立
プロジェクト・リーダー名:
沖 大幹
(東京大学生産技術研究所助教授)
プロジェクト研究の概要:
本プロジェクトでは、どういう社会が、どのくらい長く持続することが望ましいのか、また、どうすれば、望むべき社会が持続することができ、そのためには今何をすべきなのか、といった問いに答える千年持続学の構築を目指す。学融合的な研究チームによる新たな視点から、人間と環境、生態系とが過去にどのように共存、あるいは競合してきたか、現在の我々の社会がどれほど有形無形の歴史財産によって支えられているのか、革新的な技術が社会システムをどのように変革し、そしてその持続性を如何に変化させてきたのか、また、そもそも持続している社会とは何がどう持続していることなのか、といった点に関する調査研究を行い、今後の社会システムのあり方の意思決定に資することができるような知識体系を提供することを目的とする。
コア研究の概要:
心性の持続性に関する学融合的研究
(木村 武史 筑波大学哲学・思想学系助教授)
千年持続社会の可能性を考えるには、日本だけではなく、経済至上主義の前では弱者である少数民族・先住民が存続できるような精神的に豊かなグローバル社会を考える必要がある。これらの先住民族は自然環境との有機的な関係の中で宗教的精神世界を数千年間築き上げてきており、日本の伝統との接点もあり、交流を通して学ぶこと が多々あると考えられる。本研究では、精神文化の持続性と構築の可能性について考えていく。
コア研究の概要:
都市の持続性に関する学融合的研究
(村松 伸 東京大学生産技術研究所助手)
本研究では、現在の都市の混迷を解き明かすために、過去から現在へ至る都市の変貌の実態と、その行く末をこの研究ではあきらかにする。建築史、都市史、地理学、文化人類学、商業社会学、歴史学などの研究者が集まって、ウランバートル、サマルカンド、秋葉原、メダン、ニューヨークなどの都市フィールドワークを実施し、人間社会の器であり暮らしを映す都市がいかに持続してきたか(来なかったか)を解明する。
コア研究の概要:
社会制度の持続性に関する学融合的研究
(加藤 雄三 総合地球環境学研究所助手)
人類は家族から全球のレヴェルに至るまで社会の構成員であった。この構成員を規律する社会制度は個別社会の中において成立し展開する。但し、社会内部の存在たる制度はより広域の社会の影響を有形無形に受けて存在している。「社会」なるものの持続性或いは継承性の構造を解く鍵はここに内在している。本研究では、「東アジア世界」を対象として、社会制度を持続・継承させる諸般の人間の営みを読み解き、千年持続学の基礎を固める。
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