| 国際シンポジウムの開催 | ||||
マイクロビームアナリシス第141委員会 |
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会議はまず10月28日のALC’07のチュートリアルセッションから始まった。これはALC恒例のセッションで若手の教育と奨励のために大きな研究成果を上げてこられた研究者を世界中から招いて講演を行ってもらう企画である。C.Fadley, H.Lichite, T.Shinjo, S.Morita各教授がそれぞれの分野の基礎から最新の成果にわかる報告を行った。特にT.Shinjo教授は磁性薄膜(GMRを含む)の研究で世界的な業績を上げているが、2007年のノーベル賞受賞者であるフランスのFert教授のGMRの発見の経緯について本人の研究がどのようにかかわったかを含めて大変興味深い講演を行った。29日が会議の正式な初日で、まずオープニングで主催者の挨拶に続き大変多忙にもかかわらず出席いただいた日本学術振興会の監事である井上博允先生にご挨拶をいただいた。引き続きプレナリートークをワシントン大のCaster教授がToF-SIMSを生物試料に応用した例とその有用性について講演し、IMECのVandervorst博士がSIMS等を用いた深さ方向分析の問題点とその解決法につき講演を行った。最後に一原子の分解能を得るためにAtom Probe法を用いることを示唆したのは参加者に違和感を与えた。ひきつづきKoshikawaが新しい表面電子顕微鏡であるLEEM/PEEMについてその開発の歴史と最新の結果ならびに今後の展望について報告を行った。ALCならびにSIMSでも世界の最前線で活躍している研究者が招待講演を行うとともに、最新の結果が参加者から報告された。また特別セッションを組むなどして最新の話題に関する議論を行った。ALCではLEEM/PEEMの特別セッションでこの分野のパイオニアであるBauer、Tromp等が招待講演を行った。ナノテクノロジーと密接な関係があるSPMの分野でも多くの最先端の成果が報告され、多くの質問が出され活発な議論が行われた。Notte博士は招待講演で1原子イオン源の報告を行った。このように全く新しい成果もあいつで報告された。SIMSではHiraoka教授の新しいクラスターイオン源の報告が行われた。このようなイオン源は生物試料への応用が期待されていることもあり大変活発な議論が行われた。Boxer教授が報告した生物試料におけるimaging SIMSの重要性を強調し、今後の発展に期待を寄せていた。このように生体試料の新しい分析に大いに関心が集まっていた。 この合同会議では従来から続けている、学生の育成を奨励するために計24名の学生にStudent Awardを授与した。受賞した学生たちは対象になった課題を誇りを持って発表していた。またこれ以外に国内外の若手に対し、Young Scientist Awardを始めとして旅費の一部補助も行った。本委員会では今後ともこのように学生や若手に対する補助を行うことにより、この分野をになう若い世代の人材育成を今後とも引き続き行っていくことにしている。また今回マイクロビームアナリシスの分野で顕著な研究業績あげ、本委員会への貢献も大きいC.Fadley教授(California大)に「JSPS 141 Committee Award」を授与するとともに本委員会の名誉委員に推挙した。 会議の中間日にはエクスカーションとバンケットを開催した。エクスカーションは永平寺、五箇山、能登半島に分かれて秋の北陸を楽しんだ。バンケットは予定していたよりも多くの参加者があったので、急遽会場を2箇所にした。そのために第2会場は大型テレビによる中継に頼ることになり、 参加者には不便をかけることになってしまった。バンケットではNihei教授、Kudo委員長(SIMS)の挨拶後、Shimizu教授の乾杯で宴が始まった。「一調一菅」という金沢の伝統芸能を楽しみ、会議出席者も参加した「百万石太鼓」の演奏も楽しんだ。Fadley教授のスピーチは参加者の笑いを誘う大変ユーモアのあるものだった。このように大いに盛り上がり、閉会になってもなかなか会場を去らない参加者も多く、互いの懇親に大きく寄与したと思われる。この合同国際会議の運営に対する参加者の評価は大変好評であった。 次回ALCは2009年にハワイで、SIMSはトロントで開催されることが決まった。 合同国際会議は学術振興会ならびに協力会から補助を受けて開催するともに事務局から運営に対して事務上の援助を受けたので感謝の意を表明する。 以下に会議の写真を示す。
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