国際シンポジウムの開催
 
第19回磁性薄膜と表面に関する国際コロキュウム
19th International Colloquium on Magnetic Films and Surfaces
 

薄膜第131委員会

  1. 国際シンポジウム名
    (和文名) 第19回磁性薄膜と表面に関する国際コロキュウム
    (英文名) 19th International Colloquium on Magnetic Films and Surfaces
  2. 目的
     現在磁性薄膜の研究分野では強磁性トンネル接合が高密度磁気記録の再生ヘッドとして実用化され、MRAM(磁気メモリ)としてはサンプル出荷の状況にあり、いずれも大きな産業に発展する熱い期待が寄せられている。特に最近わが国を中心に展開しているMgOをトンネルの障壁層とする研究開発は磁気ヘッド、MRAM以外の新しいデバイスの発掘につながるポテンシャルを秘めており、これ等についての最新の情報交換ができる。更には、現代のIT産業のひとつである高密度磁気記録、あるいは会議の主要な分野であるスピンエレクトロニクスの飛躍的発展により、省エネルギー型でしかも災害時などにおいても記憶が失われない待機電力がゼロのコンピューターなどが可能となり、環境に優しい社会の発展に貢献することが期待される。
     このような背景から、本会議は磁性薄膜および表面に関わる基礎からデバイスに至る広範囲な研究領域に於ける最新の成果について討論し、この分野の将来動向について議論することを目的とした。
     加えて著名な科学者と将来が有望な若手研究者との直接的な交流により、若手研究者をエンカレージすることも期待した。
  3. 開催期間、開催場所
    平成18年 8月14日(月)〜平成18年 8月18日(金)(5日間)
    開催場所:仙台(会場名:仙台国際センター) 
  4. 参加者数等
    計:285名(国内167名、国外118名)
    内訳:ドイツ(38人)イタリア(5人)UK(19人)カナダ(4人)フランス(14人)ポーランド(4人)USA(13人)スイス(3人)ネザーランド(6人)韓国(2人)、その他
    著名な参加者:
    猪俣浩一郎、大野英男、新庄輝也、前川禎通、藤森啓安、伊達宗行(日本)、J.C.Slonczewski, D.D.Awschaalom, S.Parkin(USA) J.A.C.Bland, R.J.Hicken, K.O’Grady, J.Mathon (U.K.) B.Hillebrands, H.Zabel(Germany) C.Chappert(France)
  5. 予算
    15,047千円(独立行政法人日本学術振興会経費負担額 2,000千円を含む)
  6. 実施内容、成果、公開方法
     予定していたスピン伝導をはじめ12の題目について、講演、討論が行われた。講演は口頭が56件(プレナリートーク3件、招待講演23件、一般講演30件)、ポ
    スター講演が178件であった。また、討議されたそれぞれの題目での発表件数は以下の通りである。
    1.スピン依存伝導:43件、2.磁気記録、メモリ:9件、3.磁化反転ならびに高速磁化のダイナミックス:15件、4.スピン注入とスピントランスファートルク:27件、5.磁性薄膜ならびに磁性多層膜:60件、6.高スピン分極材料:17件、7.ハードならびにソフト磁性材料:2件、8.磁気−光:5件、9.超薄膜および表面の評価:7件、10.交換結合:13件、11.マイクロ、ナノパターン磁気構造:18件、12.マイクロ磁気モデリング:2件 全体的な成果としては、
    • 予定していた招待講演が予定通りに行われたため、期待していた情報交換が行われた。
    • プログラムが良く考えられて作成されていたため、議論が十分に行われた。
    • 若手の研究者が積極的に発表できる雰囲気がつくられた。
    • PASPS(Physics and Application of Spin-related Phenomena in Semiconductors)との同時開催も比較的好評であったので、ICMFSとPASPSの両会議参加者の交流も成果の一つである。
    成果の公開としては、
    1. 2ページのアブストラクトを会議中に配布
    2. 招待講演者を中心に18編のセレクトされた論文を2007年の初めにJournal of Physics D : Applied Physicsから出版する。
  7. 今後の課題
     可能な限りお金をかけずに会議を開催できる環境を作ることが必要だと思う。最近の国際会議をみていると登録料が異常に高い。本会議では大学の教職員のボランティア並びに、市の施設の利用により一般登録料3万円、学生1万5千円に抑えることができた。この半分程度までに抑えられるよう施設の充実が必要である。
第19回磁性薄膜と表面に関する国際コロキュウム_写真1
第19回磁性薄膜と表面に関する国際コロキュウム_写真2 第19回磁性薄膜と表面に関する国際コロキュウム_写真3


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