平成14年度日本学術振興会未来開拓学術研究推進事業研究成果報告書概要



研究推進分野名   電子社会システム
 
研究プロジェクト名   電子商取引対応型の新たな法システムの構築−米欧の戦略と日本の役割−
 
(英文名)   Toward the Establishment of the New Legal System for the Emerging Electronic Commerce −The Strategy of US & EU and the Japan's Role
 
研究期間   平成10年度〜平成14年度

プロジェクト・リーダー名 研究経費 総額  302,727千円
氏名・所属研究機関
所属部局・職名
中里 実
東京大学・大学院法学政治学研究科・教授
内訳 平成10年度 55,044千円
平成11年度 49,175千円
平成12年度 63,380千円
平成13年度 69,128千円
平成14年度 66,000千円

1.研究組織

氏名 所属機関・部局・職 研究プロジェクトでの役割分担
石黒一憲 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」等
中山信弘 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授 「電子商取引と知的財産権」
佐々木毅 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授
[平成13年4月1日より東京大学・総長]
「電子商取引を巡る米欧の国家戦略の政治学的分析」
落合誠一 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」
岩原紳作 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」
萩原克也 筑波大学・社会科学系・専任講師 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」
安田 浩 東京大学・先端科学技術センター・教授 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」
和佐野哲男 NTT−ME・常務取締役 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」
森下哲朗 上智大学・法学部・助教授 「電子認証・金融(証券・通貨)の完全なペーパーレス化対応の法システム−−階層構造の振替決済・認証機関のシステムの在り方を含めた民事法的検討」
(平成11年4月1日から)
山口 厚 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授 「電子商取引の公法的規制」
増井良啓 東京大学・大学院法学政治学研究科・助教授 「電子商取引の公法的規制」
相澤英孝 早稲田大学・アジア太平洋研究センター・教授 「電子商取引と知的財産権
井上由里子 神戸大学・法学部・助教授 「電子商取引と知的財産権」
白石忠志 東京大学・大学院法学政治学研究科・助教授 「電子商取引と知的財産権」
(平成11年4月1日から)
道垣内正人 東京大学・大学院法学政治学研究科・教授 「電子商取引の国際的側面−−WTO/OECDとの関係を含めて」
岩村 充 早稲田大学・アジア太平洋研究センター・教授 「電子商取引の国際的側面−−WTO/OECDとの関係を含めて」
横溝 大 金沢大学・法学部・助教授 「電子商取引の国際的側面−−WTO/OECDとの関係を含めて」
陳  一 金沢大学・法学部・助教授 「電子商取引の国際的側面−−WTO/OECDとの関係を含めて」
(平成12年4月1日から)
城山英明 東京大学・大学院法学政治学研究科・助教授 「電子商取引を巡る米欧の国家戦略の政治学的分析」
谷口将紀 東京大学・大学院法学政治学研究科・助教授 「電子商取引を巡る米欧の国家戦略の政治学的分析」

2.研究計画の概要

 インターネット及び電子商取引のクロスボーダーな発展については、電子署名・電子認証を例にとるまでもなく、新たな法制度的手当てが必須である。だが、一方ではそうした各国法制度の不一致が問題視されつつ、とくに米欧は、互いに対立しつつ、自国の法的な考え方・法制度をグローバルに移植しようと、躍起になっている。その暗闘の主たる舞台は、OECD(経済協力開発機構)、WTO(世界貿易機関)、ITU(国際電気通信連合)等の国際機関であるが、さらに米欧の巨大企業が、それを屈折した形で後押しし、GBDe(eコマースに関するグローバル・ビジネス・ダイアローグ)やILPF(インターネット・ロー・アンド・ポリシー・フォーラム)等の場での、彼らにとって有利な議論を、政府間協議で認知させようとして来ている。そうした中で、消費者保護や、課税・刑罰権等の行使ないし法規制を、一体どこの国が行うかも、知的財産権保護のあり方等とともに、大きな問題となっている。
 こうした状況の中において、日本では、ともすれば米欧の(とくにアメリカの)論議に徒に引きずられる傾向があり、せっかくの世界レベルのIT技術を有しながら、あるべき制度論に対する対外的発言を、これまで殆どして来なかった。
 こうした諸状況を打開すべく、法の各分野と政治学の学問的検証の下に、(そして、最新の技術動向についての研究支援を、[別紙]「研究組織の全体像」末尾記載の如く受けつつ)バランスのとれた、あるべき法制度像を構築する、というのが本研究プロジェクトの概要である(上記[別紙]に記載された5つのグループは、そのために設けられたものである)。

3.研究目的

(1) 電子商取引問題の中核は、ネットワーク型電子マネー(電子現金)を究極の姿としつつ、グローバルな電子認証ネットワーク等の覇権をどの国家、そして誰が握るか、にある。その暗闘のメカニズムを解明しつつ、各アクター(国際組織・国家・企業・NGO等)のガバナンスの在り方をも解明し、法制度提言の前提とする。
(2) 日本国内では、電子マネーの法的性格、証券等のペーパーレス化に対応する法理論の構築等々の基本的な諸問題への対応が、ある種の混迷状態にある。プロバイダーの刑事責任や課税のあり方(国際課税を含む)についても同様であり、それらについて、体系だった具体的指針を与える。
(3) 日本政府の国際機関や二国間での交渉のあり方は、概して受け身であり、自身の世界観を鮮明に示して、eコマースやインターネットの問題に主体的に取り組む姿勢に乏しい。それを、いわば内側から盛り立て、本研究プロジェクトの成果を、日本政府の対外的発言に直接・間接に結び付ける。
(4) とかく市場競争オンリーの発想で、しかも世界の巨大企業の利益追求のためだけにeコマースやインターネットの制度的問題が語られている状況を打破し、発信国・受信国それぞれの利害をトータルにマネージ出来る、グローバルな法制度的視点を、各国の文化・歴史、等等の大きな差異に十分配意した形で提示する。

4.研究成果の概要

4−1 研究計画、目的に対する成果
 本研究プロジェクトの成果の骨子は、中里実=石黒一憲共編著『電子社会と法システム』(2002年・新世社)に示されている。そのうち、上記の研究計画、目的に対する主だった具体的成果としては、以下の諸点が挙げられよう。

(1)米欧のITバブルがはじける前はとくに、eコマースはこれから発展するのだから各国は諸々の法規制を控えよ、とのプラカードの下に、その実、サプライサイド一辺倒の論議が、世界中に谺するかの如くであった。そうした「常識的理解」が、例えば、GBDeのこだわるcountry-of-origin ruleに象徴されていた。サービス提供者側の法のみを適用すべきで、それ以外は「不当な貿易障壁」だ、とされたのである。課税も同様で、それでは、サプライア側は、容易にタックス・ヘイブン(租税回避地国)からの送信を試みることになり、あまりに不当である。eコマースも、1994年に初めて提唱されたGII(世界情報通信基盤)の基本理念に照らし、for all people and for all nationsのために展開されねばならない。まさにそのことを、本研究プロジェクトの側から、日本政府に強く働きかけ、WTOにおいて、eQuality Paperと呼ばれる文書を、通産省、そして経済産業省の名で、平成12年6月以降、数次の改訂をしつつ、提出させることに、成功した。それは、「全ての人々の平等」を軸に、各国の文化的多様性・基本的な正義感の差異にも十分配意しつつ貿易ルールを構築すべきだ、との提言であり、従来の日本政府の曖昧な対応を「180度転換」させ、内外から次期WTO交渉推進の基本として、大きく評価された。ちなみに、この我々の努力の「成果」が、平成12年7月の九州・沖縄サミットにおける「沖縄IT憲章」、そして平成13年1月施行の、我国のIT基本法の基本理念と直結していることは、特筆すべきことであろう。かくて、内外におけるかつての「一般の論調=常識的理解」の裏にある、どす黒い利害の実像をえぐり出し、それを浄化することで、議論の基本的方向性を「転換」させ、バランスのとれた状態に「変化」させたのである。

(2)同様の成果は、既述のGBDe/ILPFや、ドメイン・ネーム関連でのICANNにおける「ガバナンス」のあり方の政治学的検証により、非政府レベルでの論議にも反映された。実に不透明な組織運営の実態が、ICANNを筆頭に、「解明」されたのである。それを前提として、本研究プロジェクトの、「実践的活動」がなされることとなった。具体的には、ニューヨークでの、あの『9月11日』のテロと時期的にダブって、東京でGBDe総会が開催されたが、その際の成果を示す文書の中で、eコマースの鍵となる電子認証関連について、重要なfor all people and for all nationsというキイ・ワードが挿入された。そのことは、それまでのGBDeでの基本的論調を知る者にとっては、「驚愕」すべき「大転換」なのである。それも、会議参加者達への本研究プロジェクトメンバー達の、強い働きかけと説得とがなされた結果としての、大きな「成果」である。

(3)Eコマースには関税賦課も、更には課税もかけるな、と言っていたアメリカが、2000年に至り、遂に「タックス・シェルター」問題に介入するに至った。カリブ海諸国等のタックス・ヘイブンを、まさに「シェルター」として用いた、様々な課税回避行為で、アメリカの国家財政が重大な損失を受けていることを、ようやく自ら認め、対策に乗り出したのである。それまでのアメリカは、言ってみれば「インターネットはアメリカのもの」ゆえ、他国に課税するなと言いつつ、自国はいくらでも課税出来ると、タカをくくっていた観がある。だが、現実はそんな甘いものではない。もっとも、アメリカは、WTO等の対外交渉の場では、eコマースとの関連で、この点を一切持ち出していないが、それはアメリカの対外戦略としてのものである。課税という「法規制」の必要性を、遂にアメリカも認めたことになる。今のアメリカは、この点で、いわば「二つの顔」を都合よく使い分けていることになる。本研究プロジェクトにおいて、「タックス・シェルター」問題が扱われたのは、かかるアメリカの戦略の「解明」の上で、極めて重要なことであった。だが、むしろ問題は、驚くべきことに、日本の財務・国税当局が、この「アメリカの変身」とその背景についての、基本的知識を、殆ど全く有していなかった、との点にある。問題の微妙さゆえ、いまだ具体的な政策レベルには十分反映されていないが、本研究プロジェクトの成果が、日本の当局の「意識の覚醒」と「危機意識の醸成」に大きく貢献したことは、課税を始めとする、eコマース関連の各種規制のあり方に関する、日本政府の、国内的・国際的対応に、「大きな変化をもたらす起爆剤」となったのである。

(4)電子マネーの法的構造等の解明については、国内での「従来の混乱状態の理論的打破」をなし得たと自負しているが、他方、究極的なペーパーレス化対応の法理論の構築については、残念ながら、最終的な「解決」には至らなかった。ドイツの価値権理論との関係は、随分と解明されたが、いまだ十分ではない。だが、実は、世界中どこにも十分な法理論は、いまだもって存在しないのであって、「更に検討を要する」としか言いようがない。例えば、アメリカの振替決済制度において、完全なペーパーレス化が実行された際に、実は、証券投資等をした末端の投資家の立場が切り捨てられ、「効率一辺倒」での制度改革が志向された点が、まさに「新たな知見」として解明された。同じことを日本で行うとすれば、重大な問題となろう。この点の「法的警鐘」を強く鳴らし得た点は、それとして本研究プロジェクトの成果と言えよう。

(5)なお、同様の「新たな知見」は、例えば、いわゆる公正競争論との関係で、「技術革新」により競争を論ずる前提たる、「市場構造」自体が変化しているのに、現実の日本の公取委の規制がそれに追いついていないことへの、重大な「警鐘」を鳴らす形でも、示された。知的財産権問題についても、単純なプロ・パテント論議が、インターネットへの注目が集まる中、再度復活しつつある日本国内での傾向に対して、そもそも従来型の独占権の野放図な付与という制度の基本が、本プロジェクトの側から鋭く問われたが、いまだ基本的な議論の流れを変えるまでには至っていない。アメリカがここ数年、競争政策の強化によって、知的財産権から生じる諸問題に対し、果敢な挑戦をする方向に転じたことの「解明」が、本研究プロジェクトの「成果」としてなされ得たことをステップとして、上記(1)−(4)と同様のバランス論が、この分野でも一層意識されるよう、更なる努力が必要である。


4−2 研究計画、目的外の成果
 本研究プロジェクトにおいては、最先端のIT技術革新の知識を、外部の研究機関等から吸収しつつ、法制度を論じる、とのスタンスがとられた。そうした「経緯」の中で、「目的外の成果」としてここで挙げるべきは、従来の日本のIT関連の政策論議において、「技術の視点」が果たしてどこまでインプットされていたのか、ということである。世界初のモバイル・インターネットや100メガビット毎秒レベルのFTTH等は、日本が世界に先駆けてなし得た快挙であり、日本全国デジタル化完了宣言も、アメリカにとっては未だなし得ていない事柄である。IPv6の先頭を走るのも日本であるし、2002年にシカゴ・サンフランシスコ間3000kmを結び、インターネット上での、超高精細デジタルシネマの数百メガビット毎秒での伝送実験に初めて成功し、ハリウッドの映画関係者から大きな賞賛を浴びたのも、日本のIT技術であった。それなのに、「アメリカや韓国に抜かれてしまった」との、「技術の視点」を欠く「根拠なき悲観論」が、日本ではいまだに支配的である。そうしたことが、eコマース関連での日本の主体的な対外的発言を、従来ともすれば「受け身」的にしていた、一つの原因であることが、本プロジェクトの遂行過程で「解明」された。今後は、一層「技術の視点」、「正確な技術トレンド」を現実の政策や法制度構築に生かせるよう、更なる努力が、必要と思われる。


4−3 研究成果の展望
 電子商取引は、法の全ての領域に、大きなインパクトを有する。インターネットの爆発的な発展の初期には、従来の各国の法制度は、サイバースペースでは一切役に立たず、サイバー・ローを新たに構築すべきだ、といった極論が世界に谺していた。本研究プロジェクトは、こうした論議が、実は「根拠薄弱」であること、そして、そうした主張をする主だった論者は、実は概して「サイバー・ルートを通してのアメリカ法の世界的輸出願望」を裏に有していることを「解明」し、その上で、冷静な「学問的分析」を行い、それを前提として、日本政府の対外的提言を強くサポートしたり、メンバー自らが国際会議等で、同様の主張をする等の、「実践的活動」にも重点を置いた。例えば、後者の一例を挙げて置こう。インターネット・オークションでナチス・ドイツ関連の物を扱うことは、フランス刑法上犯罪であるが、「ヤフー!」はそれを行っていた。それにフランスの裁判所が関与し、ある判決を下してから間もなく、パリでのインターネット法関連の国際会議が開催された。その判決に対して、とくにアメリカのインターネット関係者からの反発が極めて大きかった時期だったのだが、本プロジェクトメンバーは、そこでの「招待講演」で、以下の主張を行った。すなわち、アメリカ裁判所も、イタリアにあるインターネット・サイトを2週間以内に閉鎖せよ、といった命令を、数年前に下していたのであり、当面する問題は、「各国の基本的な正義感・価値意識等の厳然たる差異」を直視するところから分析すべきだ、と論じた。これには大きな賛同が得られたが、当該会議を例にとれば、それはまさしく米欧亜の専門家集団の会議であり、本研究プロジェクトの成果が、「フランス司法省」も共催者となったそこにおいて、大きな「学術的インパクト」を与え得たことは、やはり特筆しておくべきことであろう。
 ここで一言すべきは、「法律学・政治学」の分野において「成果」と言うとき、それは、一般のユーザーがテレコム(IT)技術の詳細−−それは一般のユーザーにとっては「見えない物」である−−を知らずに平気で使っていること以上に、「見えない」ものである、ということである。具体的な制度構築の「理念の歪み」を正したり、一見草の根的と思われがちなインターネットの世界に、実は巨大企業や覇権国家の明確な戦略が渦巻いていることを「解明」し、万民のための「あるべき制度像の構築」に努めたりする、といったことが、その「主要な成果」となる。「理科系」とは「評価基準」が基本的に異なる、ということへの十分な理解が、必要ではなかろうか。
 日本のIT革命も緒についたばかりと言える現在、内外の情勢は、そして一層の技術革新は、猛烈なスピードで進んでいる。その流れとともに、「新分野の開拓」が、引き続き必要となる。その関係で一点のみ指摘すべきことがある。「法と政治」を軸とする本研究プロジェクトと、「情報倫理」に関するプロジェクトとの間に、5年前の研究開始段階では予想だに出来なかった共通点が多々ある、ということが判明したのである。「電子社会における法と情報倫理」という新分野は、十分な可能性を有している、と思われる。


4−4 本事業の趣旨に鑑み、果たした役割
 「電子社会」が一握りの情報強者や、サプライサイドの巨大企業の利潤追求、更には覇権国家の世界支配のために構築されたら、一体どうなるか。−−それが本研究プロジェクトを構想するにあたっての、最も重要な課題であった。それはまさに「電子社会」という(近)「未来」社会をいかなる理念に基づき「開拓」してゆく「べき(sollen)」か、という、「人間社会にとって最も根源的な問いかけ」であった。それを、法と政治の理論と実践で、個別に、また、大局的に、明らかにし、「内外の一般の論調を変えること」に、本研究プロジェクトは、相当程度「貢献」したのである(既述)。
 例えば、モバイルの3Gから4Gへの純然たる「技術開発」によって「未来」が「開拓」されるのは、「研究評価」という視点からは、具体的成果としても「見え易い」であろう。だが、国内で現在進行中の、3G用ネットワークやFTTHのそれの、全国展開も、大都市や大企業・富裕層をターゲットとして、まずはなされつつある。そして、放置すれば「国土の均衡発展」に逆行する「地域格差」が、一層拡大する。同じことは、「世界」についても言える。純然たる「技術革新」に、「あるべき社会・制度の姿」を、法的にインプットして初めて、真の「未来開拓」に「つながる」はずであり、本研究プロジェクトは、まさにそれを目指したものとして、既に示したような、種々の成果(その全体像については、中里=石黒共編著たる前掲書に示してある)を生んだものである。

5.キーワード

(1)GII(世界情報通信基盤) (2)IT基本法 (3)e-Japan戦略
(4)電子マネー (5)ガバナンス (6)プロバイダー責任
(7)消費者保護 (8)競争政策 (9)電子認証

6.研究成果発表状況

A.学術雑誌論文(Journal Papers)
全著者名 論文名
横溝大 国境を越える不法行為への対応
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1232号 126−135 2002

全著者名 論文名
横溝大 海外へのわいせつ画像データ送信に対する刑法175条の適用
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1220号 143−145 2002

全著者名 論文名
井上由里子 著作権制度の課題
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1215号(特集:電子化時代の情報と法) 46−55 2002

全著者名 論文名
相沢英孝 ビジネスの方法と特許
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1215号(特集:電子化時代の情報と法) 56−62 2002

全著者名 論文名
岩村充 電子株主総会の可能性と問題点
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1215号(特集:電子化時代の情報と法) 88−94 2002

全著者名 論文名
石黒一憲 IT基本法と『光の国』日本の国際戦略(Invited)
学術雑誌名 ページ 発行年
電子情報通信学会誌 85巻 5号 306−311 2002

全著者名 論文名
白石忠志 B2Bサイトと支配的事業者規制
学術雑誌名 ページ 発行年
法学教室 ??? 246号 65−70 2001

全著者名 論文名
白石忠志 BiBとAOL/タイムワーナー
学術雑誌名 ページ 発行年
法学教室 ??? 245号 105−109 2001

全著者名 論文名
森下哲朗 国際的証券振替決済の法的課題(2)
学術雑誌名 ページ 発行年
上智法学論集 44巻 3号 35−81 2001

全著者名 論文名
森下哲朗 電子商取引と金融・消費者保護−−特に国内規制のあり方について
学術雑誌名 ページ 発行年
日本国際経済法学会年報 ??? 第10号 126−146 2001

全著者名 論文名
横溝大 2001年IST会議『あらゆる人々のための情報化社会』−−ワークショップ『牴触法と電子商取引』を中心として
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2001年5月号 61−54 2001

全著者名 論文名
石黒一憲 GATSの下での貿易・投資の更なる自由化をめぐって−−APEC向け提出文書(石黒報告書)の邦訳(上)(下)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2001年1月号 46−59 2001

全著者名 論文名
石黒一憲 GATSの下での貿易・投資の更なる自由化をめぐって−−APEC向け提出文書(石黒報告書)の邦訳(上)(下)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2001年2月号 20−35 2001

全著者名 論文名
増井良啓 取引環境の電子化と資本所得の課税
学術雑誌名 ページ 発行年
有斐閣     275−294 2001

全著者名 論文名
石黒一憲 日本の情報通信戦略はこれで大丈夫なのか
学術雑誌名 ページ 発行年
技術評論社     119−147 2001

全著者名 論文名
山口厚 電子取引と刑法
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1183号 4−9 2000

全著者名 論文名
白石忠志 Essential Facility理論−−インターネットと競争政策
学術雑誌名 ページ 発行年
ジュリスト ??? 1172号 70−75 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 情報通信ネットワーク上の知的財産侵害と国際裁判管轄
学術雑誌名 ページ 発行年
特許研究 ??? 29号 4−10 2000

全著者名 論文名
白石忠志 知的財産権のライセンス拒絶と独禁法−−『技術と競争の法的構造』その後
学術雑誌名 ページ 発行年
知的財産研究所10周年記念論文集:21世紀における知的財産の展望   ??? 229−251 2000

全著者名 論文名
中山信弘 デジタル時代の知的財産権−−覚書
学術雑誌名 ページ 発行年
知的財産研究所10周年記念論文集:21世紀における知的財産の展望   ??? 333−359 2000

全著者名 論文名
森下哲朗 国際的証券振替決済の法的課題(1)
学術雑誌名 ページ 発行年
上智法学論集 44巻 1号 1−79 2000

全著者名 論文名
Masato Dogauchi Law Applicable to Torts and Copyright Infringement through the Internet
学術雑誌名 ページ 発行年
      49-65 2000

全著者名 論文名
山口厚 プロバイダーの刑事責任
学術雑誌名 ページ 発行年
法曹時報 52巻 4号 1−28 2000

全著者名 論文名
白石忠志 インターネットがもたらす独占問題と競争政策
学術雑誌名 ページ 発行年
アメリカ法 ??? 1999年2月号 215−221 2000

全著者名 論文名
白石忠志 通産省ビルと衛星デジタル放送
学術雑誌名 ページ 発行年
法学教室 ??? 243号 112−117 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(上)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年5月号 56−70 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(中−1)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年6月号 60−75 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(中−2)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年7月号 92−108 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(中−3)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年8月号 140−155 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(中−4)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年9月号 60−75 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(中−5)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年10月号 90−107 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(中−6)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年11月号 52−64 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 電子署名・認証機関に関するITU(国際電気通信連合)専門家会合(1999年12月)について(下)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税   2000年12月号 37−51 2000

全著者名 論文名
石黒一憲 司法・安全(安田浩=情報処理学会編)
学術雑誌名 ページ 発行年
爆発するインターネット ??? ??? 218−224 2000

全著者名 論文名
岩村充 クロスボーダー問題としての電子商取引
学術雑誌名 ページ 発行年
日本国際経済法学会年報 ??? 第8号 141−158 1999

全著者名 論文名
道垣内正人 インターネットを通じた不法行為・著作権侵害の準拠法
学術雑誌名 ページ 発行年
日本国際経済法学会年報 ??? 第8号 159−177 1999

全著者名 論文名
増井良啓 電子商取引と課税のあり方
学術雑誌名 ページ 発行年
国際税制研究 ??? 第3号 71−77 1999

全著者名 論文名
岩村充 電子マネーは金融政策を変えるか (西垣通=NTTデータシステム科学研究所編)
学術雑誌名 ページ 発行年
電子貨幣論 ??? ??? 73−104 1999

全著者名 論文名
石黒一憲 電子マネーは“国境”を越えるか (西垣通=NTTデータシステム科学研究所編)
学術雑誌名 ページ 発行年
電子貨幣論 ??? ??? 105−135 1999

全著者名 論文名
石黒一憲 インターネットの法と政策−−1999年7月ILPF国際会議と牴触法(上)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税 ??? 11月号 64−78 1999

全著者名 論文名
石黒一憲 インターネットの法と政策−−1999年7月ILPF国際会議と牴触法(下)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税 ??? 12月号 66−87 1999

全著者名 論文名
石黒一憲 クロスボーダーな電子現金サービスの牴触法的諸問題(上)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税 ??? 9月号 80−91 1999

全著者名 論文名
石黒一憲 クロスボーダーな電子現金サービスの牴触法的諸問題(下)
学術雑誌名 ページ 発行年
貿易と関税 ??? 10月号 134−150 1999

全著者名 論文名
増井良啓 電子商取引と国際課税−−IFAの5月9日ロンドン会議の報告
学術雑誌名 ページ 発行年
租税研究 ??? 587号 80−87頁 1998

全著者名 論文名
増井良啓 学会展望(租税法)Electronic Commerce and Canada's Tax Administration
学術雑誌名 ページ 発行年
国家学会雑誌 111巻 ??? 938−942頁 1998

全著者名 論文名
岩原紳作 電子マネーの私法上の諸問題
学術雑誌名 ページ 発行年
竹内昭夫先生追悼論文集・商事法の展望−−新しい企業法を求めて ??? ??? 85−160頁 1998

B.国際会議発表論文(International Conferences)
全著者名 論文名
Kazunori Ishiguro How to resolve international conflicts? (Invited)
会議名 開催場所 論文番号 ページ 発表年
The International Colloquium: Law of the Internet--European and International Approach, organized by the French Ministry of Justice & the University of Paris-1 Paris ??? 1-19 2001

全著者名 論文名
Yoshihiro Masui Japan, National Reporter (Invited): Taxation of Income Derived from Electronic Commerce
会議名 開催場所 論文番号 ページ 発表年
International Fiscal Association: 2001 Congress San Francisco Vol.LXXXVIa 545-561 2001

全著者名 論文名
Masato Dogauchi Respect for the Act of Foreign States: The Validity of Foreign Patents (Invited)
会議名 開催場所 論文番号 ページ 発表年
Internet Law & Policy Forum: The Symposium for the Year 2000 San Francisco ??? ??? 2000

全著者名 論文名
Kazunori Ishiguro A Study on Possible Economic and Technological Cooperation in the Field of Trade in Services: Further Liberalization of Trade and Investment under the GATS among the APEC Economies--A Proposal for a Balanced and Sustainable Approach to Economic and Technological Cooperation
会議名 開催場所 論文番号 ページ 発表年
APEC: Group on Service ??? ??? 1-53 2000

全著者名 論文名
Kazunori Ishiguro Traditional Legal Concepts for the Internet and the Global Information Infrastructure: A Japanese Perspective (Invited)
会議名 開催場所 論文番号 ページ 発表年
Internet Law & Policy Forum: The Symposium for the Year 1999 Montreal 1-58 ??? 1999

全著者名 論文名
Kazunori Ishiguro A Short Presentation by Prof. K. Ishiguro
会議名 開催場所 論文番号 ページ 発表年
ITU Experts Meeting on Electronic Signatures and Certification Authorities: Agenda 4: Presentations by Experts Geneva ??? 1-5 1999

C.著書(Books)
全著者名 書名
中里実=石黒一憲(編著),岩村充,城山英明,増井良啓,山口厚,落合誠一,岩原紳作,森下哲朗,中山信弘,相沢英孝,白石忠志,横溝大 電子社会と法システム
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
新世社 新世社 ISBN4-88384-045-X 1-358 2002

全著者名 書名
中里実 タックスシェルター
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
有斐閣 東京 ISBN4-641-12911-8 1-319 2002

全著者名 書名
岩村充(編著),国領二郎,会津泉,石黒一憲,前川徹,牧野二郎,伊藤穣一 特別講義・IT革命を読み解く
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
技術評論社 東京 ISBN4-7741-1320-4 1-318 2001

全著者名 書名
岩村充 サイバーエコノミー
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
東洋経済新報社 東京 ISBN4-4923-9329-3 1-316 2000

全著者名 書名
相沢英孝(編著),岩下直行,宇根正志,中山靖司,本多正樹,亘理光 電子マネーと特許法
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
弘文堂 東京 ISBN4-335-35200-X 1-324 1999

全著者名 書名
中里実 キャッシュフロー・リスク・課税
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
有斐閣 東京 ISBN4-6411-2868-5 1-253 1999

全著者名 書名
中里実 金融取引と課税
出版者名 出版場所 ISBN番号 ページ 発行年
有斐閣 東京 ISBN4-6411-2847-2 1-610 1998


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