平成12年度未来開拓学術研究推進事業研究成果報告書概要



1.研究機関名 筑波大学
 
2.研究領域 生命科学
 
3.研究分野 生命体の形成機構
 
4.研究期間 平成8年度〜平成12年度
 
5.研究プロジェクト番号 96L00402
 
6.研究プロジェクト名 動物における生殖細胞形成機構

7.プロジェクト・リーダー
プロジェクト・リーダー名 フリガナ 所属部局名 職名
小林 悟 コバヤシ サトル 生物科学系 講師

8.コア・メンバー

コア・メンバー名 フリガナ 所属研究機関名・所属部局名 職名
相賀 裕美子 サガ ユミコ 国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター毒性部 室長

9.研究協力者

研究協力者名 フリガナ 所属研究機関名・所属部局名 職名
秋山 孝洋 アキヤマ タカヒロ 麻布大学・環境保健学部 助手

10.研究成果の概要

12年度の本研究プロジェクトにおいて、以下の成果が得られた。
 1.極細胞形成に関わる分子として同定されたミトコンドリアlarge ribosomal RNA (mtlrRNA)とミトコンドリアのsmall ribosomal RNA (mtsrRNA)は、ミトコンドリア外へ移送され、極顆粒上でミトコンドリアタイプのリボソームを形成していることが明かとなった。このミトコンドリアタイプのリボソームは、極顆粒上でポリソームを形成していることから、極細胞形成に関わるタンパク質をコードするmRNAの翻訳に関わると考えられる。そのmRNAの候補の一つとして、germ cell-less (gcl) mRNAを同定した。
 2.Nanosタンパク質が、極細胞中でImportin α2/ oho31 mRNAの翻訳抑制を行なうことにより、NLSを持つ転写因子の核内輸送を阻害していること、この機構により、本来体細胞で発現する遺伝子の活性化が極細胞中で抑制されていることが明かとなった。
3.Nanosタンパク質は、極細胞の細胞死(apoptosis)を抑制することにより、生殖系列の維持をおこなっていることも新たに明らかになった。
 4.生殖質に局在するRNAをコードする遺伝子を単離し、その発現を詳細に解析した。その結果、この遺伝子からは、セリン/スレオニン・キナーゼをコードするlong form RNAとキナーゼ領域を欠いたタンパク質をコードするshort form RNAが転写されることが明かとなった。short formは、極細胞が生殖巣に取り込まれるまでの期間極細胞のみに検出されるのに対し、long formは胚発生を通じて発現し、体細胞でも発現が検出された。キナーゼ領域を欠くタンパク質は、極細胞中で、ドミナント・ネガティブタイプのリプレッサーとして働いているのではないかと予想している。

11.キーワード

(1)生殖細胞、(2)ミトコンドリア、(3)ショウジョウバエ
(4)マウス、(5)生殖細胞決定因子

12.研究発表(印刷中も含む)

[雑誌論文]
著者名 論文標題
T. Mochizuki Expression and evolutionary conservation of Hydra nanos related genes
雑誌名 発行年 ページ
Develop. Genes and Evolution 210 2000 591-602

著者名 論文標題
M. Kashikawa Mitochondrial small ribosomal RNA is a component of germinal granules in xeuopus embryos
雑誌名 発行年 ページ
Mech. Dev. (in press)      

著者名 論文標題
A. Nakamura Translational silencing mediated by Me31B, a component of the cytoplasmic RNP complex・・・・
雑誌名 発行年 ページ
Development (in press)      


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