平成12年度未来開拓学術研究推進事業研究成果報告書概要



1.研究機関名 大阪大学
 
2.研究領域 生命科学
 
3.研究分野 細胞シグナリング
 
4.研究期間 平成8年度〜平成12年度
 
5.研究プロジェクト番号 96L00302
 
6.研究プロジェクト名 G蛋白質によるカリウム・チャネルの開閉調節

7.プロジェクト・リーダー
プロジェクト・リーダー名 フリガナ 所属部局名 職名
倉智 嘉久 クラチ ヨシヒサ 大学院医学系研究科 教授

8.コア・メンバー

コア・メンバー名 フリガナ 所属研究機関名・所属部局名 職名
稲野辺 厚 イナノベ アツシ 大阪大学・大学院医学系研究科 助手
種本 雅之 タネモト マサユキ 大阪大学・大学院医学系研究科 助手

9.研究協力者

研究協力者名 フリガナ 所属研究機関名・所属部局名 職名
稲毛田 清 イナゲダ キヨシ 大阪大学・大学院医学系研究科 リサーチアソシエイト
藤田 聡 フジタ サトル 大阪大学・大学院医学系研究科 リサーチアソシエイト

10.研究成果の概要

G蛋白質制御カリウム(KG)チャネルはアゴニスト刺激時に過分極パルスに対して緩やかに活性化(relaxation)するK+電流を惹起する。心房筋細胞型KGチャネルのrelaxation様式はアゴニスト濃度依存的に変化するが、再構成KGチャネルのそれは変化しないことが知られていた。一方、G蛋白質αサブユニットのGAP活性を持つRGS蛋白質共存下で、G蛋白質制御カリウム(KG)チャネルの活性化、不活性化速度は非常に促進されるため、RGS蛋白質は受容体−KGチャネル連関を調節する因子として考えられていた。そこでKGチャネルのゲート機構に対するRGS蛋白質の効果について検討すると、RGS蛋白質共存下でKGチャネルは心房筋細胞型KGチャネルと同様のrelaxation様式を示した。さらにこの作用機序を調べると、1)RGS蛋白質の効果は百日咳毒素感受性G蛋白質と共役する受容体刺激でのみ観察され、2)種々のサブユニットから構成されるKGチャネルのゲート機構は各々RGS蛋白質によって修飾される。3)RGS蛋白質内のRGSドメイン構造がRGS蛋白質の作用発現に必要で、4)G蛋白質αサブユニットとの結合に関与するアミノ酸を置換した変異体はKGチャネルに対する効果を減弱する、等の知見が得られた。これらのことから、RGS蛋白質は百日咳毒素感受性G蛋白質αサブユニットとの相互作用の結果、KGチャネルのゲート機構の生理調節に関与する可能性が明かとなった。

11.キーワード

(1)カリウムチャネル、(2)G蛋白質、(3)RGS蛋白質

12.研究発表(印刷中も含む)

[雑誌論文]
著者名 論文標題
Hibino, H., et al. Anchoring proteins confer G protein sensitivity to...
雑誌名 発行年 ページ
EMBO Journal 19 2000 78-83

著者名 論文標題
Matsuoka, T., et al. C-terminal tails of sulfonylurea receptors control...
雑誌名 発行年 ページ
Circulation Research 87 2000 873-880

著者名 論文標題
Tanemoto, M., et al. In vivo formation of a proton-sensitive K+ channel by...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Physiology 525.3 2000 587-592

著者名 論文標題
Fujita, S., et al. A regulator of G protein signalling(RGS)protein...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Physiology 526.2 2000 341-347

著者名 論文標題
Katayama, Y., et al. Inhibitory effects of vesnarinone on cloned cardiac...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 294 2000 339-346

著者名 論文標題
Fujita, A., and Kurachi, Y. Breakthroughs and views SAP family proteins.
雑誌名 発行年 ページ
Biochemical and Biophysical Research Communications 269 2000 1-6

著者名 論文標題
Shindo, T., et al. MCC-134, a novel vascular relaxing agent, is an...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 292 2000 131-135

著者名 論文標題
Fujita, A., and Kurachi, Y. Molecular aspects of ATP-sensitive K+ channels in...
雑誌名 発行年 ページ
Pharmacology & Therapeuties 85 2000 39-53

著者名 論文標題
Inanobe, A., and Kurachi, Y. G protein-gated K+ channels.
雑誌名 発行年 ページ
Handbook ofExperimental Pharmacology 147 2000 298-331

著者名 論文標題
Yokoyama, M., et al. Tertiapin potently and selectively blocks muscarinic...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 293 2000 196-205

著者名 論文標題
Kusaka, S., et al. Functional Kir7.1 channels localized at the root of...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Physiology 531.1 2001 27-36

著者名 論文標題
Tanemoto, M., et al. Inwardly-rectifying K+ channels in heart.
雑誌名 発行年 ページ
Heart Physiology and Pathophysiology   2001 281-308

著者名 論文標題
Inanobe, A., et al. Interaction between the RGS domain of RGS4 with...
雑誌名 発行年 ページ
Journal of Physiology   2001 in press


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