|
(生命科学領域-8)
成人病−遺伝素因と環境因子の解明
(研究推進委員長: 黒川 清 東海大学総合医学研究所長)
いわゆる「成人病」といわれる高血圧、糖尿病、肥満、動脈硬化などの疾患あるいは病態はライフスタイルの変化に伴い我が国で急速に増加している。これらの成因として、遺伝子レベルでの異常によって規定される遺伝的素因と、食生活の変化などの生活環境を含めた環境因子とが相互に作動していると考えられている。確かに、高血圧、動脈硬化、糖尿病、肥満などの原因として、いくつかの遺伝子異常が報告されているが、これらの急速な増加は環境因子の重要性を示唆する。臨床的視点からは、これらの疾患、病態の転帰の多くは、共通して合併する重篤な血管病変によって死の転帰を取るところに特徴がある。これらの血管病変の主要な標的臓器、すなわち心冠動脈、腎臓、脳血管、網膜、大動脈系などでの進行が、主要な病状、死因を形成する。
このような点に注目して、平成9年度からまず着手すべき研究分野として、遺伝的素因と環境因子の相互作用を念頭におき、成人病における血管病変に焦点を合わせた研究推進を計画する。
(平成9年度開始)
|