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(生命科学領域-7)
感染と生体防御
(研究推進委員長: 高月 清 (財)田附興風会医学研究所北野病院長)
細菌・ウイルスなどによる微生物感染症が、ここ10〜20年の間に新しく出現したり、かつて制御していたと考えていた感染症が再出現する頻度が非常に多くなっており、次の世紀を迎えるに当たっての重要な課題となっている。また、HIV感染症も依然として難治である。
従来、微生物の毒性は一部において分子レベルでの研究が進んでおり、例えばシフテリア毒素やコレラ毒素はADP-ribosyltransferase活性があり、病原性大腸菌O157のVero毒素はRNA
N-glycosidase活性があることが明らかとなっている。しかしながら、微生物の産生する毒性物質の分子機構の研究結果は、生体と微生物、あるいは生体と毒性物質の関わりにおける感染の発症ないしは粘膜免疫や白血球による防御の下での分子機構に十分の情報を提供していない。
微生物あるいは毒性物質と生態の関わりにおいて感染と生体防御の分子機構を解明することは、感染のダイナミズムを理解するために重要な研究課題である。
(平成9年度開始)
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