研究推進委員会委員とプロジェクトリーダーとの重複に慎重に配慮すること。この点は前年度の研究評価委員会「中間評価」報告書においても評価の客観性の視点から強く指摘され、その取扱いは各研究推進委員会の判断に委ねられた。幸い各研究推進委員会の努力により改善の方向に進んでいるが、なお、十分な配慮を必要とするという意見が評価委員の間で強かった。
所属する研究プロジェクトについて具体的な指導、助言を行うことを含めて研究推進委員会の任務を積極的に遂行できる委員構成をとること。メンバーが多忙で具体的な指導が困難と認められるいくつかの研究推進委員会について、研究推進委員会委員の交代や追加の指摘がなされている。また、研究推進委員会の活動状況等報告書から見て、本事業推進に対する情熱と責任感が希薄と感じられる研究推進委員会もあった。この観点から、一人の委員が複数の研究推進委員会の委員を兼務することについても慎重な配慮が必要と考える。
異分野の研究者を研究推進委員会委員に加えること。未来開拓学術研究推進事業に相応しい新しい分野の開拓研究は、異分野の融合によって生まれる場合が多いと考える。この視点から研究分野によっては、研究推進委員会に異分野の研究者が加わり、計画の策定と推進に参加することが望まれる。複合領域においては、人文・社会科学系研究者の参加も含めてこの問題は特に重要である。
研究分野の性格、目標を明確に示し、それと整合性のある研究プロジェクトを重点的に選定すること。評価部会や評価作業グループの評価作業に当たって、分野の性格や目標が明確ではなく、研究プロジェクトの選定に整合性を欠き、また、研究内容の重点化を必要とするケースが多く見受けられる。この点について、事業全体の立場からも根本的な改善策を考える必要がある。
研究プロジェクトの選定をできるだけ客観的かつ適正に行うため、フィージビリティスタディ、事前評価、主題をきめた後の一部公募制など競争原理に基づく新しい制度を積極的に導入すること。また、科学研究費補助金、他省庁の関連ある研究事業、本事業の他の研究推進委員会や産学協力研究委員会のプロジェクトとの関連に留意し、未来開拓学術研究推進事業に相応しく、かつ当該研究推進委員会の目的に沿った特色ある研究プロジェクトを選定すること。
研究プロジェクトの構成について、優れた研究者個人を中心とし、総合研究的になることを避けること。また、若い優れた研究者の登用に配慮すること。