マッチング・ファンド方式による産学連携研究開発事業

新規反応性ナノ微粒子を利用した
超高感度免疫診断システムの開発


  • 大学名

    東京大学

  • 総括代表者

    総括代表者名 所属部局名 職名
    片岡 一則 大学院工学系研究科 教授

  • 研究分担者

    研究分担者名 所属大学名・所属部局名 職名
    原田 敦史 東京大学大学院工学系研究科 助手
    長崎 幸夫 東京理科大学基礎工学部 助教授

  • 研究成果の概要

     本開発研究開発では表層に反応性官能基を有し、光学的に全く透明なコアーシェル型構 造を有する高分子ミセル(反応性ナノ微粒子)を作製し、その表層に抗体を担持すること により免疫診断素子およびそのシステムを構築することをねらいとした。このシステム構 築によりこれまで問題であった感度および非特異吸着等の問題を回避した超高性能免疫診 断システムを構築するとともに、凝集を伴わないあたらな免疫診断法及びそのシステムに 関しても検討を加えた。これらの検討の結果、得られた知見を下記に要約する。   
    1. コアにポリ乳酸、ポリスチレンやPMMAなどの疎水性物質を配し、表層に水溶性ポリエ チレングリコール(PEG)をブラシ状に有する且つ、PEG鎖自由末端にアルデヒド基及び アミノ基等のバイオ分子担持に利用しうる官能基を導入した30nm〜500nm程度の単分散 ナノ微粒子の調整法を確立した。
    2. 反応基を自由末端に配するPEGブラシ表面を有するナノ微粒子(反応性徴粒子)の糖、 ESRプローブ、ビオチン、抗体等との反応性を検討し、様々な機能を有するナノ微粒子 を調製した。
    3. リガンド-レセプター相互作用により凝集し、本ナノ微粒子が免疫診断に有用であるこ とを示した。
    4. ビオチン−PEG/ポリ乳酸−ピレンブロック共重合体の合成を行った。また、このブロ   ックが水中で自己組織化し、表層にビオチン、コアにピレン残基を配したコアシェル 型の高分子ミセルを形成することを確認した。コア中のピレンはその限られたスペー スのため、その蛍光スペクトルは濃度消光し、新たにエキサイマーに由来する発光が 認められた。
    5. ビオチン−PEG/ポリ乳酸−ピレンミセル溶液にアビジンを添加し、表層のリガンド− レセプター反応を起こすことにより自己組織化ミセルは崩壊し、コア中ピレンに由来 するエキシマー発光が抄出した。これは加えたアビジン濃度に比例し、凝集法に変わる 新たな免疫診断法としての道筋をつけた。

  • キーワード

    (1)高分子ミセル、(2)免疫診断、(3)ポリエチレングリコール、(4)ラテックス凝集、(5)環境免疫診断、 (6)コアーシェル微粒子、(7)エキシマー発光、(8)アロステリック効果、(9)マクロモノマー

  • 研究発表(印刷中も含む)

    [雑誌論文]
    著者名 論文標題
    片岡 一則、原田 敦史、長崎 幸夫 Block Copolymer Micelles for Drug Delivery: Design, Characterization and Biological Significance
    雑誌名 発行年 ページ
    Advanced Drug Delivery Review 47/1 2001 113-131
     
    著者名 論文標題
    片岡 一則、長崎 幸夫 Functionality of Polymeric Micelle Hydrogel with Organized Three Dimensional Architecture on Surfaces
    雑誌名 発行年 ページ
    Journal of Americal Chemical Society 122/11 2000 2653-2654
     
    著者名 論文標題
    片岡 一則、長崎 幸夫 Selective Synthesis of Heterobifunctional Poly(ethylene glycol)Derivatives Containing Both Mercapto and Acetal Terminals
    雑誌名 発行年 ページ
    Bioconjugate Chemistry 11/6 2000 947-950
     
    著者名 論文標題
    片岡 一則、長崎 幸夫 Preparation of non-fouling surface through the coating with core-polymerized block copolymer micelles having aldehyde-ended PEG shell
    雑誌名 発行年 ページ
    Colloids and Surface B: Biointerfaces 18/3/4 2000 337-346
     
    著者名 論文標題
    片岡 一則、長崎 幸夫 A Core-Shell Structured Hydrogel Thin Layer on Surfaces by Lamination of a Poly(ethylen glycol)-b-poly(d,l-lactide Micelleand Polyallylamine
    雑誌名 発行年 ページ
    Langmuir 16-13 2000 5738-5742
     
    著者名 論文標題
    片岡 一則、長崎 幸夫 Stimuli-Sensitive Polymer Gels That Stiffen upon Swelling
    雑誌名 発行年 ページ
    Macromolecules 33/14 2000 4992-4994

    [図書]
     
    著者名 出版者
    片岡 一則、長崎 幸夫 American Chemical Society
    書名 巻・号 発行年 ページ
    Novel Approaches for the Construction of Functionalized PEG Layer on Surface Using Heterobifunctional PEG-PLA Block Copolymers and Their Micelles 764 2000 17
     
    著者名 出版者
    片岡 一則、長崎 幸夫 シー・エム・シー
    書名 発行年 ページ
    微粒子・粉体の最先端技術 2000 11


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