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国際生物学賞

国際生物学賞30周年記念誌

国際生物学賞30周年記念誌

国際生物学賞30周年記念誌

平成26年に国際生物学賞の創設30周年を記念して、記念誌「国際生物学賞 30年の歩み」を発行しました。
国際生物学賞の30年の歴史や、過去10年の受賞者のエッセー等が掲載されています。

記念誌「国際生物学賞 30年の歩み」(PDF)



国際生物学賞30年の歩み

国際生物学賞30周年記念誌編集委員長  岩 槻 邦 男


   国際生物学賞は2014年に30回目の授賞式を行った。創設されて30年になった。
   本賞は、昭和天皇の御在位60年と長年にわたる生物学の御研究を記念して創設され、25回目からは、本賞の発展に寄与されている今上天皇の長年にわたる魚類分類学の御研究を併せて記念し、生物学の奨励を目的としている。
   この30年の間に、生物学は大きく変貌した。しかし、国際生物学賞は一貫して生物学の基盤を支え、振興するのに貢献した研究を顕彰して、生物学の発展に寄与してきた。Science for scienceを志向する生物学領域の賞として、特徴ある発展を遂げてきたと言える。
   日本から発信される国際賞には、他にも生物学関連の業績を顕彰するものがあるが、技術への発展を重視したり、環境関連の科学を注目したり、また統合的な視点に焦点を当てたりと、それぞれの賞に固有の哲学があって、国際生物学賞とは異なった選考が行われている。重複して受賞した優れた研究者もいるが、それらは異なった視点でそれぞれ高く評価されたもので、同じ業績を重複して顕彰されたものではない。
   たとえば、第2回(1986年)受賞者のレーブン博士と第9回(1993年)のウィルソン博士は、後にそれぞれ2003年、2012年にコスモス国際賞を受賞しているが、これは生物学の研究実績に基づいて、さらに広がった活動範囲における成果が顕彰されたものである。
   また、第3回(1987年)受賞者のガードン博士は2012年にノーベル賞を受賞したが、これは博士が両生類で実証した業績が、4半世紀経ってヒトのES細胞に高められて、あらためて顕彰されることになったもので、生物学の業績として早くから注目した国際生物学賞の先見性が確認されたものと言える。
   国際生物学賞が賞の趣旨に基づいてさらなる発展を遂げ、生物学の発展に寄与することが期待される。