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国際生物学賞 歴代受賞者第23回国際生物学賞 審査経過報告国際生物学賞委員会審査委員長 星 元紀 第23回国際生物学賞審査委員会を代表いたしまして、今回の審査の経緯について御報告申し上げます。 デビッド・スウェンソン・ホグネス博士は、1925年生まれの82歳で、アメリカ国籍をお持ちです。博士は1952年に米国カリフォルニア工科大学で化学及び生物学を学び、博士号を取得された後、博士研究員としてフランスのパスツール研究所で研究をされました。その後、アメリカのワシントン大学を経て、1959年から1999年までスタンフォード大学に在籍され、遺伝子に関する数多くの研究成果を挙げられました。現在はスタンフォード大学の名誉教授でいらっしゃいます。 ホグネス博士の業績は、大きく3つに分けることができます。一つは、高等真核生物の遺伝子の構造の研究における業績です。ホグネス博士は、高等真核生物としては極めて初期のゲノムライブラリーをショウジョウバエで作成することに成功しました。また、ショウジョウバエから世界で初めて、ヒストン遺伝子やリボゾーム遺伝子を単離し解析することに成功され、この課程で、遺伝子の転写に係るTATAボックスを発見されております。更に、高等真核生物の遺伝子がタンパク質に翻訳される領域と,翻訳されない領域から成り立つことを発見されるなど、当時の分子遺伝学の基礎の確立に深く関わる多くの業績を挙げておられます。 また、ホグネス博士の研究室からは、哺乳類の光受容タンパク質の研究で知られるジェレミー・ネイサンス博士など多くの優れた研究者が育っております。ホグネス博士の研究は、遺伝子科学の諸分野のみならず,現代の生物学全体への貢献にも非常に大きなものがあります。このような次第で、今回の授賞は国際生物学賞に対する内外の評価を高めるものであると信じております。 審査委員会は、本賞の審査基準として、研究の独創性、国際性および生物学の進歩に対する貢献度を取り上げていますが、デビッド・スウェンソン・ホグネス博士の業績は、そのいずれをも十分に満たすものであることを認め、国際生物学賞を授与するのに最もふさわしい研究者として推薦いたしました。
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