ハーバード大学における科学の教育と研究の改革案ハーバード大学の教授会主導の委員会、理学・工学計画委員会(University Planning Committee for Science and Engineering)は7月14日、「ハーバード大学における理学と工学の強化に向けて(Enhancing Science and Engineering at Harvard)」と題する大学全体の組織と教育についての全面的な変革を促す中間報告書を大学首脳陣に提出した。 この報告書の主なポイントは、学部、研究科間の障壁を取り除き、学際的な研究及び教育を推進することによって、ハーバード大学がこれからもリーダーシップをとり続けるべきであり、そのために、医学部付属病院も含めて、学部横断的な大学全体の企画組織を作るべきであるという点である。 報告書では、現状の問題点として、「大学は共同研究を促進し、新しく生まれてくる研究の機会に対して素早く対応するなどさまざまな行動をすることが必要である。教授の多くは学際的研究を推進することや新たな教育課程を設けることは難しいと考えている。特に、研究科や学科の境界を越えるのは容易でない。部門間の新規構想へのサポートはその時限りであり、併任の取決めは骨が折れて時間がかかり、学部を超えた資金管理体制や規程は標準化されていない。ハーバード大学では研究事業の規模が大きいので、他の研究室での研究について知ることは難しい。また集中的な情報管理体制が無いので、ハーバード複合体全体にまたがる研究やスカラシップの情報にアクセスすることは難しい」 と指摘している。7月15日付のボストンの地元紙、「Boston Globe」では、「この報告書は、根強い偏狭な封建主義的考えに基づく、時代遅れの組織構造は機能不全になっており、それが、ハーバード大学の科学におけるリーダーシップを脅かしているという批判である。」と報道している。 この新しい学部横断的な企画組織は、一部の教員雇用、スペースの割当、予算の財源について強大な管理権限を今後10年にわたって持つことになるとのことである。 この報告書で発表されたその他の提案が、7月14日付のハーバード大学の機関紙「Gazette」に掲載されている。
なお、この報告書は中間報告書であり、今後、大学内の他の部局からの意見も取り入れて、12月にDerek C. Bok学長と運営委員会に最終報告を提出する予定である。 参考URL (平成18年8月4日 JSPSワシントン研究連絡センター) |








