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米国大学院 外国人入学者数3年連続減少
〜NSF発表資料(2004年度)〜


 米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は、報告書「First-time S&E Graduate Enrollment of Foreign Students Drops for the Third Straight Year」を発表し、2004年度、外国人(temporary-Visa holders)の大学院入学者数(Full-time)が、3年連続で減少したことを明らかにした。


 これによると、2004年度は前年度比7%減少、2001年度から比べると20%の減少となった。一方、米国市民及び外国人永住者(以下、「米国人等」)の入学者については前年度比1%の減少幅にとどまったが、これは2000年の調査開始以来、初めての減少である。


 また、外国人ポスドク数も同様に減少傾向にある。米国人等ポスドクは前年度に比べ、わずかに増加したが、外国人ポスドクの減少を上回るほどの数ではなく、ポスドク全体では2%の減少となり、1978年の調査以来、初めての減少となった。 


報告書の主な内容は以下の通り。


  • 大学院在籍者
     大学院在籍者数は全体で0.5%以下の微増だが、これは米国人等の在籍者が増加したことに依るものだ。外国人の在籍者数及び全体に占める割合は、1997-2002年の間、毎年増加してきたが、2003年は在籍者数が増えたにもかかわらず、全体に占める割合は32%から31%に減少した。2004度は在籍者数(-3%)・割合(31→30%)ともに減少。

  • フルタイム/パートタイム
     フルタイムでの在籍者数は340,600人を超え(前年度比0.5%増)、全体の72%を占める。(1994年度は同68%)。一方、パートタイムでの在籍者数は0.05%以下の微増であり、長期的にもフルタイムの比率が増加傾向にある。外国人については、よりフルタイム志向の傾向が強く、2004年は外国人全体の85%を占めた。(米国人等は同65%)

  • 研究分野
     コンピューターと工学の分野を除くほとんどの分野で在籍者数が増加した。コンピューターは2003年度から減少が続き、2004年度は前年度比で6%減。工学は同3%減となり、1998年以来初めての減少となった。内訳をみると、工学では、宇宙航空・生物医学を除いた各分野で在籍者数が減少、最大の減少率となったのは電気工学(前年度比7%減)であった。反対に、10,000人以上の在籍者数を有する分野で在籍者数が最も増えたのは、物理学と政治学で、それぞれ前年度比6%増となった。以下、化学と心理学がこれに続く。

  • 統計
     女性の在籍者者が占める割合は近年増加傾向にあり1994年の37%から、2003年は42%まで増加したが、2004年度についても同レベルを維持した。女性の在籍者数はここ20年で毎年増え続け、2004年度は前年度比で2%増となった。対照的に男性の在籍者数は1993年のピーク後、1998年まで減少を続けた。2004年度は前年度比0.7%減。
     また人種についてみると、過去10年間白人系の在籍者数が減少する一方、マイノリティの在籍者は増加している。1994年度では米国人等在籍者のうち、(非ヒスパニック系)白人は78%占めていたが、2003-2004年度では68%まで減少した。以下、アジア系9%、黒人7.4%、ヒスパニック系6.7%、インディアン・アラスカ系1%以下の順に続く。2004年度の特徴としては、ヒスパニック系が5.4%増加したのに対し、アジア系が1.3%減少した点である。圧倒的に少ないマイノリティである黒人、ヒスパニック系、インディアン・アラスカ系の数は1994年以降、毎年約5%ずつ増えており、2004年には米国人等在籍者のうち、15%を占めるに至った。

  • ポスドク
     アメリカの学術機関では約33,000人のポスドクが研究活動に従事しているが、前年度に比べ、若干減少した。米国人等ポスドクが1%増加したのに対し、外国人ポスドクは3%減少した。外国人ポスドクの減少は1977年の調査開始以来、初めてである。但し、2004年度の減少を含めても、ここ10年間では外国人ポスドクは45%増えた。対照的に米国人等ポスドクは同じ期間中、9%減である。

  • データ
     報告書はthe fall 2004 Survey of Graduate Students and Postdoctorates in Science and Engineeringのデータに基いている。アメリカ及びその周辺に所在する589の高等教育機関の約12,240の部局から集められた。
     有効回答率98%(うち12%はデータの一部が消失)。


参考:
http://www.nsf.gov/statistics/infbrief/nsf06321/
(「First-time S&E Graduate Enrollment of Foreign Students Drops for the Third Straight Year」)
http://www.nsf.gov/statistics/gradpostdoc/
(1994〜2004年度までの調査結果、各種データ)


(平成18年8月1日 JSPSサンフランシスコ研究連絡センター)