Royal Society英国科学分野の博士号取得者の割合減少に関する報告書発表
「A higher degree of concern」と題した報告書では,科学分野の博士号取得者の割合減少が世界・英国経済に与えるマイナス影響を危惧しており,国際社会における英国の科学技術分野のリーダーシップ推進のための,対応策について提言を行っている。
○現状・課題分析
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過去10年間に英国大学博士号取得者に占める科学分野(物理・化学・工学・技術分野等)の博士号の割合は、65%から57%に削減
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過去10年間に各研究分野の博士号取得者の割合は、全般的79%増
そのうち留学生の博士号取得者の割合が急上昇し、「授業料」収入増が英国大学の財政にも恩恵を与えている。
しかし、物理・化学・工学・技術分野の博士号取得者は増加していない。
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この減少が続けば、将来、常に技術革新が求められる世界・英国経済ニーズを満たすことができなくなる。結果として、英国の高等教育機関の世界のリーダー的地位も危機に瀕する可能性も生じている。
○提言
- 政府・大学は、科学・技術・工学・数学(いわゆるSTEM)の各分野を学習する学生に対して、授業料の減額・奨学制度等支援策をとるべき。
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学部課程から博士号取得まで標準8年の就学期間制度の導入。
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STEM分野修了者に対するより高い給与のキャリアの提供のため,国レベルの支援策の検討。
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STEM分野に対する雇用者のニーズ評価調査の実施。
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産業界と大学との連携強化。
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高等教育機関のカリキュラム開発時に,大学内のみで検討するのでなく,企業等の雇用主からの意見聴取が必要。
等があがっている。
参照:報告書(pdf)
http://royalsociety.org/displaypagedoc.asp?id=28851
(JSPSロンドン研究連絡センター発行Newsletter No.16(平成20年4月発行)掲載)