英国2008年度概算要求及び2008-2010年度複数年度予算について
2007年10月9日に、英国政府は2008年度の概算要求(2007 Pre-Budget Report)及び2008〜2010年度の複数年度予算(Comprehensive Spending Review)を記した「Meeting the aspirations of the British people」を発表した。
高等教育及び科学技術・学術を所掌する技術革新・大学・技能省(Department for Innovation、 Universities and Skills: DIUS)については以下のとおり。
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基 準 |
追 加 額 |
| 2007年度
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2008年度
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2009年度
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2010年度
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| 省庁別歳出限度額
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17,986 |
747 |
1,706 |
2,792 |
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予定額 |
計 画 額
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| 2007年度
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2008年度
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2009年度
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2010年度
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| 英国科学関係予算 |
5,397 |
5,608 |
5,903 |
6,287 |
| うち、DIUSの科学関係予算
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3,383 |
3,525 |
3,746 |
3,971 |
DIUSの大学における研究及び技術移転関係予算
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1,655
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1,710
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1,775
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1,926
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| 科学関係予算のGDP比率(%)
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0.38
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0.38
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0.38
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0.39 |
- DIUSに対しては、187億ポンド(2008年度)、197億ポンド(2009年度)、208億ポンド(2010年度の予算を措置(年平均2.2%の予算増)。
これにより、以下の2点を確実なものとする。
- 10年間のフレームワークに対応するため、当該複数年度予算期間内、科学関係の公的機関に対する全投資額を年平均2.5%増加させる
54億ポンド(2007年度)→ 63億ポンド(2010年度)
-
当該複数予算期間内、高等教育及び技能関係予算を最大2%まで増加させる
142億ポンド(2007年度) → 164億ポンド(2010年度)
-
予算効率化改革(Value for Money Reforms)により2010年度までに15億43百万ポンドを捻出。
これには、
- 10Research Councilsにおける予算効率化プログラム(Value for Money Programme)を引き続き実施し、RC機関のコスト削減、共同出資の増加、研究プログラムの再優先順位付けにより、2010年度までに年間2億4300万ポンドを捻出する
-
経費使途が限定された技術プログラムの範囲内でイノベーション投資の再優先順位付けを行い、2010年度までに900万ポンドを捻出する
-
高等教育への参加機会の増加・拡充を図るため、高等教育機関への投資の再優先順位付けを行い、2010年度までに年間1億ポンドを捻出する
ことが含まれている。
- 医学研究会議(Medical Research Council: MRC)に対し、2010年度までに6億8200万ポンドを措置し、Cooksey Reviewが提言するトランスレーショナルリサーチ及び臨床試験の実施を支援する。
-
チャレンジングな学際研究を幅広く支援するResearch Councilsの活動を確かなものとする。
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産学のつながりを強くし研究成果を市場につなげるため、高等教育イノベーション予算を2010年度までに年間1億5000万ポンドを措置するなど、知識移転(Knowledge Transfer)プログラムへの予算を大幅に増加させる。
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当該複数年度予算期間内、技術戦略会議(Technology Strategy Board)によるビジネス・イノベーションのための公的投資を10億ポンド以上とする。これには、Research Councilによる最低1億2千万ポンドの共同投資、地域開発局による1億8千万ポンドの共同投資を含む。
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本年10月に公表されたSainsbury Reviewは、英国内における科学とイノベーションのシステムをさらに改善するための方策を提言しており、この提言の実施は、当該複数年度予算期間内においてDIUSの優先的に取り組むべき課題となるものである。
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成人の技能と研修を増やすため、2010年度までに年間53億ポンドを措置する。
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高等教育への参加機会を増加させるとともに、学生1人当たりの投資レベルを維持し、かつより多くの学生を支援するため、高等教育への追加予算を10億ポンド以上とする。
(JSPSロンドン研究連絡センター発行Newsletter No.15(平成20年1月発行)掲載)