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外国人著名研究者招へい担当
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外国人著名研究者招へい事業

研究活動報告

外国人著名研究者招へい事業報告書

Hiroo Kanamori

滞在中の日程
年月日 訪問先名称・訪問内容(研究討議・講演・視察等)
H17.10.5 来日
10.5-10.11 以降離日まで京都大学防災研究所地震防災研究部門や地震予知研究センターの教職員・学生とスマトラ地震や今後の日本の地震などについて研究討論や講義を行った。
こうした研究活動以外に以下の講演や意見交換を行った。
10.12  
  京都大学理学研究科地球惑星科学専攻 活地球圏ゼミナールで講義。タイトル:古い地震記録による最近の地震活動の評価 Use of Historical Seismograms for Understanding an Earthquake Recurrence Model
10.18-10.21  
  日本地震学会秋季大会に参加、発表をする。タイトル:地震波形を用いた1936年と2005年宮城県沖の地震の比較
(10.25-10.29)  
  (一時出国:ロンドン王立協会の超自然災害に関する討議会に参加、講演を行う)
11.7  
  東京大学地震研究所セミナーで講義。
日本学術振興会表敬訪問。
11.8  
  防災科学技術研究所のセミナーで講演
11.11  
  京大防災研究所「次世代型防災研究戦略の構築第3回研究集会」にて講演を行う。
11.17  
  私立西大和学園中学・高校にて講演
11.21  
  京都大学21世紀COEプログラムワークショップに参加、特別講演を行う。タイトル:The energy budget of the 2004 Sumatra-Andaman Earthquake and its implications for rupture physics
11.24-25  
  東海大学海洋学研究所にて講演。タイトル:"The Lessons from the 2004 Sumatra-Andaman Earthquake"
東海大学上田誠也教授の研究グループと、カリフォルニアにおける地震活動について討論を行う
12.2 離日

受入実施の状況とその成果

計画では、京都大学で学生向けに地震学の講義を行ったり、セミナーで3回講義することを予定。実際には昨年のスマトラ地震と日本の今後起こりうる大地震などについて講義した。 また、毎週行われる学生による質問と提案が主体の地震学セミナーに参加いただいた。 来年度の再来日の際には地震物理学に関する講義が毎週行われることが予定されている。

研究活動においては、我々は地震の誘発に関する共同プロジェクトを計画した。 滞在中、金森教授は、2003年十勝沖地震や2004年スマトラ地震のような大地震による地震の誘発について議論した。これは地震の誘発や余震系列に関して京都大学防災研究所(DPRI)研究者とのいくつかの現在の共同研究につながることとなった。

また、我々はリアルタイム地震情報システムの共同研究を計画していたが、金森教授はこの話題についてDPRIでは非常に興味を刺激する発表をされた。 DPRIが現在計画中のプランに対してこの議論は重要な意味を持つ。 DPRIには、地震、火山、台風など自然災害に関する情報を提供するシステムを構築する、新しい大プロジェクトをスタートさせる計画がある。 金森教授の次回来日時、我々は、これらに関してワークショップを計画していており、DPRIの新システムのためにさらにプランを開発する予定である。

金森教授は、滞在中の日程にあるように他のいくつかの大学と研究所へ出講し、札幌での地震学会に出席、発表された。

招へい研究者の受入機関に対する寄与
(若手研究者への刺激,受入機関全体の国際化など)

10月から12月までの滞在期間中、金森教授の存在はDPRIにとって非常に有益であった。 毎週の学生セミナーに参加、常に地震学の多くの局面についての議論に参加いただいた。 また、毎日のコーヒータイムにも顔を出し、学生たちとの四角張らない意見の交換も楽しんでおられるように見えた。

金森教授は1936年の宮城県沖地震が世界中で記録されたいくつかの貴重な資料を提供してくださった。 このデータは、京都大学によって記録されたデータとあわせ、1936年、1978年、2005年の宮城県沖地震の系列の共同研究につながった。 ここは近い将来、日本の中で大地震が起こりうる、重要で議論の的となるであろう地域である。

金森教授は2003年の東中国深発地震のデータを提供、一人の学生と共にこの地震の震源過程を研究された。また、地震研究の方法に関して提案いただき、この深発地震の研究ために重要な地震学の問題について議論が交わされた。

DPRIや理学部での金森教授による講演や気楽な意見交換は、多くの学生とスタッフを刺激して、地震学研究に多くの新しいアイデアをもたらした。来年度の、京都大学への再訪がますます楽しみである。

その他

最後に、本招へいにあたり、多大な支援をしていただいた日本学術振興会に、心より感謝申し上げます。