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外国人著名研究者招へい担当
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外国人著名研究者招へい事業

研究活動報告

外国人著名研究者招へい事業報告書

Richard R. Ernst

滞在中の日程
年月日 訪問先名称・訪問内容(研究討議・講演・視察等)
平成23年  
3月9日 Delhiからインド航空AI0306にて成田に8:00に到着
グランドプリンスホテル新高輪で開催されている日本学術振興会HOPEミーティング会場に向かう
3月10日 HOPEミーティング
13:30~15:00 あらかじめ質問を提出し,それにErnst博士が答えていくグループディカッションを山口耕生准教授(東邦大学)がメンターとなって充実した質疑応答が交わされた。
3月11日 HOPEミーティング
9:00~10:00 「My Pathway into Science andBeyond (わたしの歩んだ道-科学とその彼方見えるもの)」という講演題目でHOPEミーティング参加者に講演を行った。
3月12日 東邦大学附属中高生のための講演会が「My Pathway into Science and Beyond (わたしの歩んだ道-科学とその彼方見えるもの)」という講演題目で14:30~予定されていたが、3.11東日本大震災のため急遽,中止とせざるを得なかった。
3月13日 新幹線で名古屋に移動
徳川美術館を視察
3月14日 名古屋大学理学部の篠原久典教授のお世話で,13:00 名古屋大学濱口道成総長を表敬訪問。その後、構造生物学研究センターに最近導入された900MHz NMRを見学。名古屋大学にて講演「NMR and its Nobel Glory (NMRとノーベル賞の栄光)」名古屋大学の教職員院生学生を中心に約150名。
3月15日 岡崎自然科学研究機構生理科学研究所の永山國昭教授退職記念の国際シンポジウム「科学における出会いと飛躍」において「Skhavati, an Ancient BuryatPainting Analysis by Raman Spectroscopy (スカヴァティー:古代チベット絵画とそのラマン分光解析)」の講演を行った。(ANAクラウンプラザホテル)聴衆は約150名。
3月16日 午前中、名古屋から和歌山県紀ノ川市に移動。近畿大学生物理工学部の赤坂一之教授のお世話で高圧力蛋白質研究センターを見学後、「Fascinating Insights in Chemistry, Biology, andMedicine by NMR (NMRによる化学,生物学,医学の魅力的な洞察)」という講演を行った。聴衆は約100名。
3月17日 11:15関西国際空港からルフトハンザ LH0741 フランクフルト経由スイス帰国。

受入実施の状況とその成果

平成22,23年度の2年間,(独)日本学術振興会外国人著名研究者招へい事業の採択を受け,1991年ノーベル化学賞受賞者Richard R. Ernst 博士(スイス連邦工科大学名誉教授)が、本学 特別客員教授として着任することとなり,平成22年度第2回は3月9日~17日来訪した。
 物質の分子構造を調べる主要な方法である核磁気共鳴(NMR)法は自然科学や医療分野に大きな恩恵をもたらしているツールのひとつであり,化学のみならず分子生物学、タンパク質やDNAの機能解析、人体の画像診断や代謝の解明、脳科学など多岐にわたり応用分野が広がっている。Ernst博士は、パルスフーリエ変換NMR法を開発し、感度と分解能を著しく向上させ,これにより初めて、わずかな物質量でも複雑な分子構造を解明できるようになった。さらに、二次元NMR法という分子内での化学結合をより詳しく調べる手法も開発し、現在の医療画像診断に必須のMRI法やタンパク質など生体巨大分子の分子構造解析法の基盤を築き上げた。これらの革新的な高分解能核磁気共鳴分光法の業績により、1991年ノーベル化学賞を単独で受賞された。
 今年度3月中旬の第二回来訪では,日本学術振興会のHOPEミーティングに参加し,10日(木)グループディスカッションおよび11日(金)は講演を行った。3月12日(土)は東邦大学において付属中高生のための講演会が予定されていたが,3月11日の東日本大震災のため中止せざるをえなかった。3月14日(月)名古屋大学での講演,15日(火)は名古屋で岡崎自然科学研究機構生理科学の国際シンポジウム「科学における出会いと飛躍」において講演,16日(水)は近畿大学生物理工学部に移動し,高圧力蛋白質研究センターを見学後、という講演を行い翌日3月17日(木)帰国した。

招へい研究者の受入機関に対する寄与
(若手研究者への刺激,受入機関全体の国際化など)

3月12日(土)の付属中高生への講演は3.11東日本大震災のため、急遽中止せざるを得なかったが,10月の来訪時には本学の進めている医薬理の基礎的研究分野における数々の御助言をいただき,東邦大学にとっての寄与,とりわけ若手研究者への刺激は計り知れないこととなった。

その他

独)日本学術振興会著名外国人研究者招へい事業により,この分野での最も偉大な貢献をされたノーベル賞学者Richard R. Ernst博士を東邦大学にお招きできたことは,大きなよろこびであり謹んで感謝を申しあげます。2011年度にはさらに若手研究者との交流を深め、学術的に大きな影響をもたらしてくださるものと思われます。