日本学術振興会

選考方法

海外特別研究員の選考は、我が国の学界の第一線の研究者で構成される特別研究員等審査会において、行われています。
任期を終了した特別研究員等審査会委員等

海外特別研究員の審査方針

(1)海外での研究経験を通じて、学術の将来を担う優れた研究者となることが十分期待できること。
(2)申請者が海外の研究機関で研究活動を行うことにより、研究環境を変えて、新たな研究課題に挑戦することを目指す研究計画や、派遣前に行っている研究を大きく発展させることが期待できる研究計画を有するものについて優先させること。
(3)研究計画が具体的であり、申請者と海外における受入研究者との事前交渉等が十分になされていること。海外で研究活動を行うにあたり、相応の語学能力(英語であれば、TOEFL(Internet-based)79点、TOEIC730点、英検準1級のいずれか程度)を有することが望ましい。
 
※海外特別研究員-RRAについては、(2)の"研究環境を変えて"を省略しています。
〔留意事項〕
人権の保護及び法令等の遵守への対応について
研究計画を遂行するに当たって、相手方の同意・協力を必要とする研究、個人情報の取り扱いの配慮を必要とする研究、生命倫理・安全対策に対する取組を必要とする研究や安全保障貿易管理を必要とする研究など指針・法令等(国際共同研究を行う国・地域の指針・法令等を含む)に基づく手続が必要な研究が含まれている場合、講じる対策と措置についても併せて確認しています。例えば、個人情報を伴うアンケート調査・インタビュー調査、行動調査(個人履歴・映像を含む)、国内外の文化遺産の調査等、提供を受けた試料の使用、侵襲性を伴う研究、ヒト遺伝子解析研究、遺伝子組換え実験、動物実験、機微技術に関わる研究など、研究機関内外の情報委員会や倫理委員会等における承認手続が必要となる調査・研究・実験などが対象となります。

審査の流れ

海外特別研究員

海外特別研究員の選考は、関連する審査区分を組み合わせて設定されたグループ(以下「書面審査セット」という。)に分かれ、複数かつ同一の特別研究員等審査会専門委員(以下「審査員」という。)が二段階にわたり、同じ書面審査セットの複数の申請について独立して書面による審査を実施する「二段階の書面審査」方式によって行われます。
一段階目の書面審査では、申請書類に基づき、申請者の研究能力・将来性等について評価を行い、評点及び審査意見を付します。一段階目の書面審査結果を踏まえ、採用内定数の上位80%~120%の申請者を「ボーダーゾーン」として、二段階目の書面審査対象とします。
二段階目の書面審査では、一段階目の書面審査において他の審査員が付した総合評価の評点及び審査意見も参考に、改めて同一の審査員による書面審査を行います。なお、一段階目の書面審査を担当した審査員の氏名、所属、職名は、他の審査員には提示されません。
最終的には、一段階目の書面審査結果における上位の申請者及び二段階目の書面審査結果における上位の申請者が、採用内定者として決定されます。

審査の流れイメージ図(クリックすると拡大されます。)

海外特別研究員-RRA

海外特別研究員-RRAの選考は、関連する審査区分を組み合わせて設定されたグループ(以下「書面審査セット」という。)に分かれ、複数の特別研究員等審査会専門委員が書面審査を行い、書面審査の評価結果に基づき採用内定者及び補欠者 を決定します。1件の申請について、申請者の審査区分に応じて原則6名の審査員によって審査を行います。

※審査セットについて
各書面審査セットに含まれる審査区分については、書面審査セットを参照してください。
また審査区分の詳細については、
審査区分表(PDF/910KB)を参照してください。各書面書面審査セットに配置される審査員については、専門分野のバランス、各審査員の所属機関が異なるようにする等、公平性に配慮しています。

審査項目及び評点の付し方

海外特別研究員

一段階目の書面審査では、(1) 研究遂行能力、(2) 研究計画、(3) 外国の機関で研究することの意義などを含めて総合的に判断したうえ、絶対評価により5段階の評点を付します。その後、上記2項目の点数を踏まえて、総合的に研究者としての資質及び能力を判断した上で、書面審査セット内での相対評価により5段階の総合評価の評点(評点は5~1。評点5が最も採用を強く推奨する。)を付します。
二段階目の書面審査では、一段階目の書面審査において他の審査員が付した総合評価の評点及び審査意見を参考に、改めて4段階の評点(二段階目の審査の対象となった申請のうち、A:採用を強く推奨するもの、B:採用を推奨するもの、C:採用してもよいもの、D:A~Cに入らないもの)を付します。

海外特別研究員-RRA

申請書類に基づき、申請者の研究能力・将来性等について評価を行い、(1) 研究遂行能力、(2) 研究計画、(3) 外国の機関で研究することの意義などを含めて総合的に判断したうえ、絶対評価により5段階の評点を付します。
その後、上記2項目の点数のほか、出産・育児による研究中断のために生じた研究への影響を踏まえたうえで、この制度の支援により研究現場に復帰した後の将来性等を含めて総合的に判断し、書面審査セット内での相対評価により5段階の評点(評点は5~1。評点5が最も採用を強く推奨する。)を付します。

※審査会の開催時期と審査結果の開示時期については、選考日程を参照してください。