平成25年度「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」

平成25年度「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」が実施されています。

  「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」は、科学研究費助成事業(KAKENHI)から生まれた研究成果を我が国の将来を担う小中高校生に広く伝えることで、人文学・社会科学から自然科学にわたるさまざまな分野の科学の楽しさを身近に感じてもらうための事業です。
  小中高校生の皆さんに、最先端の研究を行っている大学等へ実際に来ていただき、大学等の研究室でしか体験できない最先端の実験や調査をするとともに、第一線で活躍する研究者から直接話を聞くことができる点にポイントがあります。
  今年度のプログラムは、全国の136機関で1月まで随時実施されています。皆さんのご参加をお待ちしています。
  また、平成26年度の実施プログラムは平成26年1月に申請を受け付ける予定です。

ひらめきときめきサイエンス
■実施プログラム例の紹介

12月8日(日)北海道大学「ようこそ不思議な細菌の世界へ2013-身の周りの細菌を見てふやして感じてみよう!!」

12月21日(土)京都府立大学「お節料理に込められた食の精神を学び、感じ、体験し、食べるプロになろう


実施プログラム例の紹介

28名の小中学生がお 節料理を通じて作り手の気持ちと食べる側のこころについて学ぶこのプログラムは、実施代表者の大谷貴美子・京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授の強いリーダーシップの下で、管理栄養士資格取得が義務付けられた食保健学科の3回生(3年生)25名が中心となり進められた。

  自己紹介やゲームを行う「アイスブレイク」により打ち解けた子どもたちは、それぞれ期待を胸に色とりどりのエプロンと三角巾を身に付け、「あわあわ手あらいのうた」に倣い入念に手洗いを済ませてから調理場に乗り込んだ。調理台の高さは個別に調節出来るようになっており、今回のように使用者が様々な学年の子どもであっても、年齢や背丈の近い者同士で班分けすることで対応が可能な環境が整備されている。
事前の注意事項を思い出しながら、IHであるため火の心配はないものの包丁には気を付けつつ、「1年を丸く収める」ため食材の面取りをしたり、3回生の力を借りて力一杯裏ごししする子どもたちの姿が見られた。その間、同伴の保護者は飾付用の折り紙の馬やぽち袋作りを手伝いつつ、調理場のカメラを通してスクリーンに映し出される実習中の子どもたちの様子を随時確認することが出来た。

さて、主役のお節料理。二段のお重には、海苔やチーズで造形した「だるまさん巻き寿司」や芽を折らないように慎重に皮剥きした「くわい」、指を切らないように真剣な面持ちで包丁を入れた「花人参と花れんこん」、しゃもじを使ってじっくりと裏ごしした「二色きんとん」など、子どもたちが作ったものを含め、和風と洋風の味付けが施された計16品が収められ、関東ではなかなか見かけない白味噌仕立てに丸もちの入った京風お雑煮が添えられた、彩り豊かなお節料理が目と鼻と舌を楽しませた。

続いて行われたのは、3回生が演者となって子どもと共に「ひらめき図鑑」を片手に「ひらめきワールド」を救うことを通して、五節句と行事食(人日の節句:七草粥、上巳の節句:菱餅・蛤の吸い物、端午の節句:柏餅、七夕の節句:素麺、重陽の節句:菊酒)について学ぶ芝居形式の講義「和の心、日本の節句」。子どもが楽しく興味を持って学べるように、また演じる側と見る側の芝居に対する距離感が同じになるように随所に工夫が施されていた。 奇しくも12月の初めに、和食がユネスコにより無形文化遺産に登録された。正式には「和食;日本人の伝統的な食文化-正月を例として-」とされていることから、まさに時期を得た開催となった本プログラムは今回で7回を数え、毎年様々な和食を題材に細菌性食中毒を避けるため冬の時期を選んで実施されている。調理実習と試食を含むこともあってか、受講生にはリピーターも多く、一家での参加も多くある。大谷教授によると、理由は分からないが今回は男性の参加が例年よりも多い点が特徴ということだ。

大谷教授は、平成24年度までにプログラムを5回以上実施し、将来を担う子どもたちの科学する心を育み知的好奇心の向上に大きく貢献した実施代表者として、平成25年9月に「ひらめき☆ときめきサイエンス推進賞」を受賞している。食材を扱うことから衛生面と安全面に最大限注意を払うのはもちろんのこと、子どもの集中力や興味の範囲を考慮したうえで、模様替えの際にはカルタ取りなどの遊びを挟むなど、限られた時間を有効に活用すべく入念に組み立てられたプログラムには、7年目の経験と実績が窺えた。