HOPEミーティング

第6回HOPEミーティング開催概要

日  時: 2014年3月11日(火)~15日(土)
会  場: グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)
対象分野: 物理学、化学、生理学・医学(及び関連分野)
主  催: 独立行政法人日本学術振興会
講演者・参加者
第6回となる今回のHOPEミーティングは、「物理学、化学、生理学・医学」を対象分野に、小林誠教授を運営委員長として東京都港区で開催されました。今回から新たにケニアからの参加者も加わり、アジア・太平洋・アフリカの19の国・地域から106名の博士課程学生・ポスドク研究者が参加しました。講演者として、根岸英一教授、ブライアン・P・シュミット教授を含む6名のノーベル賞受賞者及び2名の著名研究者が招待され、講演は全てUstreamでライブ配信されました。

第6回HOPEミーティングUstreamページ:
http://www.ustream.tv/channel/sixth-hope-meeting-with-nobel-laureates

グループディスカッション・ポスタープレゼンテーション
グループディスカッションでは、参加者は各20名前後のグループに分かれて、講演者と身近な距離で研究内容や進路などの様々な話題についてディスカッションを行いましたが、活発な意見交換が相次ぎ、終了時間を過ぎても、議論を続けているグループが多く見られました。また、食事や休憩の時間にも、講演者と参加者が活発に意見交換する姿が目立ちました。 さらに、研究テーマの概要を1分間で説明する「フラッシュトーク」やポスタープレゼンテーションを通じて、参加者は自身の研究について発表する機会を得ると共に、他の参加者の研究成果を共有し、意見交換を行いました。対象分野を3分野合同と広く設けたのは今回が初めての試みでしたが、参加者が他分野の研究者を前に自分の研究内容を伝えるための工夫をしている姿がよく見られました。
研究施設見学
3日目の研究施設見学では、参加者はまずはじめに物質・材料研究機構(NIMS)を訪問し、NIMS全体やWPI拠点であるMANAの説明を聞いた後、5つのグループに分かれてそれぞれ2箇所の研究室を見学しました。
次に高エネルギー加速器研究機構(KEK)に移動し、3台のバスで放射光科学研究施設(フォトンファクトリー)、Belle測定器、電子・陽電子線形加速器(Linac)の3箇所の研究施設を見学しました。
どちらの機関でも、自分の専門ではない分野の研究施設であっても、積極的に質問をする参加者が多く見られました。
参加者の活動
最終日には、多国籍のグループによるチームプレゼンテーションがあり、各チームが設定したテーマに沿って、多彩な発表が行われました。映像や寸劇を取り入れるなど工夫を凝らした活気溢れる発表が多数あり、ベストプレゼンテーション賞とユニークプレゼンテーション賞のチームが表彰されました。
会期前日(3月10日)に実施された参加者へのオリエンテーションで、過去のHOPEミーティング参加者からのアドバイスがあったこともあり、初日から参加者が積極的にチームプレゼンテーション準備を行う様子が多く見られ、これにより、参加者同士の交流が密になりました。
また、閉会式では、優秀なポスターを作成した5名にベストポスター賞が、その中でも最も優秀なポスター発表をしたDr. Sean Stewart Hodgman(オーストラリア)にHOPE Awardが、それぞれ小林運営委員長から贈呈されました。
5日間の会期中、参加者は様々な国・地域の同世代の研究者と寝食を共にして交流を深めると共に、世界トップレベルの研究者の講演や対話を通して大きな刺激を得ました。また、ハープトリオによるコンサートや和楽器・書道・生け花等の日本文化体験を通じて文化的視野を広げる機会を得ました。

HOPEダイアログ

3月13日(木)には、HOPEミーティング講演者が高校生と英語で交流する「HOPEダイアログ」が開催され、筑波大学附属駒場中学高等学校、浦和県立第一女子高等学校、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校、私立市川学園市川高等学校から計43名の生徒が集まり、講師のマーティン・チャルフィー教授、リチャード・J・ロバーツ博士を囲みました。

講師ごとに2部屋に分かれて行われたグループディスカッションでは、研究内容に関すること、講師の高校時代の体験、ノーベル賞を受賞してからの変化等、高校生から続々と寄せられる質問に対し、講師がひとつひとつ丁寧に答え、熱く語ってくださいました。講師がお二人とも、とてもお話し上手でいらしたこともあり、70分間のグループディスカッションはあっという間に終了。生徒たちからは「詳しく話を聴ける貴重な機会だった」「講師の話の引き出しが多くて、興味が尽きない」「博士の人柄を感じることができた」等、充実した時間だったことを窺わせる感想が多く寄せられました。

HOPEミーティングJr.

3月15日(土)には、小中学生に科学の楽しさを知ってもらう機会を提供する「HOPEミーティングJr.」が日本科学未来館との共催で同館にて開催されました。白川英樹教授、小林誠教授と公募で集められた19名の小中学生が参加しました。本年のイベントは三部構成となっており、1時間目として白川教授の指導のもと導電性プラスチックの膜で二次電池を作って充電と放電をさせる実験教室が行われ、2時間目として小林教授と科学コミュニーケーターとの「宇宙の起源を探る旅」というトークセッションが行われました。3時間目には白川教授・小林教授と参加者の対話セッションがありました。
参加者からは「素粒子の名前はどうやって決まるの?」「電子が原子核の周りを”回る”とはどういうこと?」等の質問が出され、両教授は平易な言葉ながら真剣に質問に答えていました。このイベントをとおして参加者たちは、科学への興味をいっそう強くしていました。
なお、今回初めてHOPEミーティングの参加者2名がHOPEミーティングJr.にも参加し、両イベントの関連性を深めました。