お問い合わせ先

独立行政法人 日本学術振興会
研究事業部 研究助成第二課
企画・調整係
〒102-0083
東京都千代田区麹町5-3-1
TEL03-3263-1431
FAX03-3263-1824
MAILhirameki@jsps.go.jp
※各プログラムについてご不明な点は、それぞれの実施機関にお問い合わせください。

ひらめき☆ときめき サイエンス

プログラムの実施の様子
   過去のプログラム一覧へ戻る

プログラムの実施の様子

鹿児島国際大学

研究体験!人はなぜ異国とつながりをもつのか
―考古学とサイエンスの新しい世界―

整理番号 HT3112

実施担当代表者

上村 俊雄(かみむら としお)

国際文化学部・教授

開催日

平成19年 8月25日(土)~26日(日)

開催会場

鹿児島国際大学5号館・7号館

住所:鹿児島市下福元町8850

関連URL

 http://www.iuk.ac.jp/topics/tpc_070901_kouko/index.html 

実施の様子

実施の様子_写真1
 
実施の様子_写真2
 
実施の様子_写真3
 
実施の様子_写真4
 
実施の様子_写真4
 
実施の様子_写真4
 
実施の様子_写真4
 
実施の様子_写真4

 【1日目】
 渡瀬副学長の挨拶、実施担当代表者・上村俊雄教授の挨拶に続き、大西智和教授が「ひらめき☆ときめきサイエンス」事業と科研費についての説明をした。

 引き続き、中園聡教授による講演『考古学の挑戦―心の考古学と科学の応用―』は、発掘風景の多数の写真から始まった。そして考古学の定義の話。……そこからが意外な展開になってきた。「考古学は人間に関するすべてを扱う総合科学だ!」「そのためには新しい理論や方法が必要だし、理系と文系の区別はない」など、考古学のイメージを変える話が始まった。科学的方法から人間にアプローチするさまざまな例の解説があり、考古学的センスとサイエンスのミックスが大事との指摘。後半は「心の考古学への挑戦!―認知考古学―」。考古学が人間のあらゆることを考えるのなら、人間の「心」を無視して考古学はできず、心を中心にすえると新しい解釈の世界が開けてくる。だから心の科学としての認知科学(認知心理学)の応用が必要だと説き、人はなぜ遠い異国とつながりをもつのか、という大問題を説明した。熱さみなぎる面白い講演に、考古学の意外な広がりと可能性は十分伝わったようだ。

 研究者、大学院生、学部生らと楽しく歓談しながら、昼食をとった後、研究者、大学院生の案内で、考古学ミュージアムの展示室、考古学実験室・測定室等の施設見学。本物の土器などにも触れ、実物の感触を味わうとともに、特徴や見分け方などを学んだ。

 見学のあとは実践。実験室で全員白衣に着替え(小学生も一人参加していたが、学生が縫い直したかわいい白衣を着て大感激)、大学院生らの指導で土器の産地推定のための実験を行った。土器のかけらから試料を作り、蛍光X線分析装置で土器の元素組成を分析してもらった。

 結果を待つ間はクッキータイム。質問あり人生相談ありで、打ち解けた会話に花が咲いた。

 次に、「考古学ゲーム/フリートーク(考古学を楽しもう、大学の研究を楽しもう)」では、クイズを交えながら研究者への階段を上る「研究者への道」すごろくゲームをした。この巨大なゲーム盤は学生たちの力作で、大きな歓声があがっていた。

 【2日目】
 2日目はミニ学会、名づけて「ひらめき考古学会」から始まった。研究者は自分で研究するだけでなく、それを学会で公表し、その際にディスカッションをする。学会発表には、ポスターセッションという発表方式があり、参加者はその体験をしてもらった。研究者・大学院生らが実際の学会で発表した本物のポスターを解説。参加者は自由に各ポスターの前に行き、店番(?)をしている発表者に質問をし、討議ができる。本物の学会以上の賑わいで、雰囲気を満喫した。

 休憩の後、昨日の土器の測定結果を解析するための方法などを解説、検討した。

 1日目と同じく楽しい昼食の後、いよいよ実験結果の分析と解釈。グループに分かれて、研究者・大学院生等の指導でパソコンを使いながら、土器の元素組成のグラフによる比較や、多変量解析による類似性の検討などを行った。その結果、福岡の6世紀の古墳の須恵器に、大阪の陶邑(すえむら)窯跡群産と福岡県の牛頸窯跡群産のものがあることなどが判明した。地元産だけでなく、遠隔地から移動した須恵器があったわけだ。参加者は自分で分析した結果に納得。

 クッキータイムの後に、参加者も研究者・大学院生・学部生もまじえた「総合ディスカッション(明日の考古学を考える―総合科学としての考古学―)」を行った。

 以上、2日間にわたる盛りだくさんのプログラムだったが、無事終了した。

 修了式で「修了証・未来博士号」を授与された参加者たちは、「面白かった」「将来は研究者になりたい!」と目を輝かせていた。

 参加者だけでなく、研究者や大学院生・学部生にとっても、刺激になるやりがいのあるイベントだった。