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ひらめき☆ときめき サイエンス

プログラムの実施の様子
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プログラムの実施の様子

流通科学大学

ベトナム人留学生と一緒に考える
「アジアの中の日本:これからの日本と私たちの役割」

整理番号 HT3092

実施担当代表者

上田 義朗 (うえだ よしあき)

情報学部 経営情報学科 教授

開催日

平成 19年 9月 30日(日)

開催会場

流通科学大学 研究棟Ⅲ 会議室

住所:兵庫県神戸市西区学園西町3-1

関連URL

 http://www.umds.ac.jp/cms/news/detail.php?id=603 

実施の様子

今回のプログラムは以下のタイムスケジュールで実施されました。

【進行表】
1時限目 :自己紹介
2時限目 :講演と講義
昼 食 :ベトナム料理を中心に昼食懇談会
3時限目 :対話形式の講義
4時限目 :グループ討論:ベトナム人留学生に聞いてみよう
5時限目 :グループ討論と発表準備
6時限目 :グループ発表

【プログラムについて】
プログラム実施当日はあいにくの雨模様の中、一般参加者から17名、在大阪ベトナム総領事館からDINH HOANG LINH(リン)領事、スタッフとして日本ベトナム友好協会兵庫県連合会をはじめとするベトナム人留学生ら総勢33名がこのプログラムに参加しました。
プログラムを企画した問題意識は以下のとおりです。申請書から抜粋しました。 現代の日本はアジア諸国と密接な経済関係を持っています。例えば日常の衣料品は、中国などのアジア諸国で大部分が生産されています。また多数の食料品が輸入されています。それでは、その実態はどうなっているのでしょうか。他方、アジアに進出した日本企業はどのような「もの作り」をしているのでしょうか。その現状や問題点は何でしょうか。そしてアジアの人々は、私たち日本人や日本をどのように考えているのでしょうか。さらに将来、日本・日本企業そして私たちはアジアの中で、どのような役割を果たしていけばよいのでしょうか。
このようなテーマは重要ですが、なかなか考える時間も機会もないのが現状です。そこでベトナム人留学生と一緒に、世代も立場も異なる中学生から社会人までの幅広い年齢の参加者がグループとなり、相互にベトナム・日本そしてアジアについて話し合うことで、相互に啓発するというプログラムを企画しました。

【1時限目】 ~自己紹介~

実施の様子_1   実施の様子_2  
 参加者の自己紹介風景です。参加者それぞれのプログラムでの抱負とベトナムに関する興味等を語っていただきました。
 ベトナムについて何も知らない高校生・中学生が一方にいて、他方、何度も行かれた社会人の方が同じグループになりました。その両者を結び付ける役割をベトナム人留学生に担当してもらいました。最初は緊張していた中高生も、うまくグループに溶け込めたようです。

【2時限目】 ~講演と講義~駐大阪ベトナム総領事の挨拶「ベトナムの歴史:戦争から現在まで」

実施の様子_1   実施の様子_2  
 駐大阪ベトナム総領事館からDINH HOANG LINH領事が来校し、ベトナムの歴史を語っていただきました(左の写真)。右の写真は、リン領事とベトナム人留学生の記念撮影です。女子学生は、民族衣装アオザイを着用し、さらに女子高校生のための試着服も用意してくれました。
 「ベトナムは領土を守る戦争の繰り返しであった」。リン領事の講演の中の言葉は重い意味があるように思われました。

【昼 食】

実施の様子_1   実施の様子_2  
 昼食は大学内の8階ラウンジにて、生春巻きやフォー等を食べました。「ベトナム料理を食べるのはまったく初めてです」という参加者もおり、そこからベトナム人留学生との歓談でベトナムの食文化と日本の食文化の違いについて興味を持ちはじめた生徒もいるようです。
 また「このフォーは、北部の山岳地方の味だ」というベトナム人の意見がありました。自国の食事の味について、さすがに詳しいです。

【3時限目】・【4時限目】対話形式の講義とグループ討論

実施の様子_1   実施の様子_2  
 神戸大学大学院の院生であるチャンさんとアンさんが、ベトナムの経済・文化・社会について話してくれました。その後に、実施担当者である上田教授が、日系企業の活動や、最近の住宅開発の現状などについて、写真を使って、より身近にベトナムを紹介しました。
 昼食では味覚から、そして講義では視覚からベトナムを感じてもらう意図でした。それは成功したと思います。

【5時限目】グループ討論と発表準備

実施の様子_1   実施の様子_2  
 ベトナムについて何がわかったか。これから日本は、どのようにアジアの国々と付き合えばよいか。こういった問題をベトナム人留学生に意見を聞きながら、中高生は自分でまとめていきます。グループ内の社会人の皆さんも、よい助言者になっていただきました。
 国境と年代を超えた議論は、社会人の皆さんにも好評だったようです。

【6時限目】グループ発表と修了書の授与

実施の様子_1   実施の様子_2  
 各グループでの討論の内容を発表しました。かなり緊張していた高校生もいましたが、何とか無事に発表を終えました。多くの年長者の前での報告の経験は、今後の自信につながるようになれば幸いです。
 主催校を代表して、アジア流通研究センター長の崔教授から修了書を授与していただきました。お腹いっぱいの昼食と同様に、想い出をいっぱい持って帰ってほしいと思いました。

【参加者全員の記念写真】


【高校生の主な意見と感想】

◎留学生に直接お話を聞かせていただいて物価の話が印象的でした。ベトナムでは、お金の価値が日本と大きく違っていることにびっくりしました。朝からベトナムの話を聞いて、とても有益な1日になったのではないかと思います(須磨友が丘高校2年生)。

◎「ベトナム戦争」というイメージが大きかったけど、日本と似た点の多い親しみやすく明るい印象へ変わった。文化や歴史など広い範囲でベトナムについて知ることができた。実際に留学生の方々と話すことができて楽しかった。もっとも海外に目を向けたいと思った(須磨友が丘高校2年生)。

◎戦争を重ねてきたことから、ベトナム人は「平和」についての理解が深いと思いました。このセミナーに参加して、異文化にさらに興味をもつことができました(須磨友が丘高校2年生)。

◎ベトナムのことをよく知れてよかったです。もっと世間話とかもできる時間がほしかたです。ベトナムについて今まで調べようと思わなかったけれど、今日のセミナーでとても興味をもちました。また同様の機会があれば、参加したいと思います(加古川南高校2年生)。

◎ベトナムと日本がこんなにも関係が深いことを知りませんでした。歴史では戦争の多さに驚きました。ベトナムの建物は中国やフランスに似ているものが多く、その歴史の反映であることが理解できました。今後、絶対にベトナムに行きたいです。そして今日をきっかけにして、大学でもベトナムについて考えてみたいです(加古川南高校2年生)。

◎ベトナムは貧困のイメージしかなかったけど、きれいなアオザイやベトナム料理があって、これからも日本とベトナムの交流をしてみたいと思いました。留学生と話ができて、とてもわかりやすくて楽しかった(仁川学院中学1年生)。

◎ベトナム戦争について詳しく知りたかったので、留学生の方々の話を聞けてよかった。昼食が少し多すぎたこと以外はよかったです。楽しかったです(北須磨高校2年生)。

◎ベトナムは、外国からの侵略といった不幸な歴史を経験したからこそ、すばらしい愛国心・団結力・向上心をもった強い国だと思った。講義で学んだことを自分自身の頭と手を使って考えて発表し、より深く学ぶことができて本当によかったです。留学生のナマの声を聞かせていただいたことも貴重な機会でした。ベトナムを含む東南アジア諸国に対して、同じアジアの一員として協力しなくてはいけないと初めて強く思いました(姫路西高校2年生)。

【参加者全員の記念写真】

 いくつかの記述は割愛しましたが、全員に満足していただけました。また留学生の感想は総じて、もっと日本人にベトナムを知ってもらう機会がほしいということでした。今後の企画に反映させたいと思います。なお、このプログラムの概要については『ベトナム・ビジネス・トゥディ』2007年11月号、月刊アジアネットワークに掲載されています。また『神戸新聞』2007年10月1日の記事でも写真入りで紹介されました。最後に、昼食の提供を引き受けていただいた(株)ロックフィールドにも謝意を表します。以上、本プログラムにご協力とご理解を賜ったすべての皆様に心から感謝と御礼を申し上げます。