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平成19年8月4日(土)に、ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI「細胞のコミュニケーションと遺伝子宅配便」が、姫路獨協大学薬学部にて開催されました。台風5号の接近により開催が危ぶまれましたが、参加者の日頃の行いからか、前日までに台風は通過し、開催当日は晴天に恵まれました。
午前10時30分に参加者が集合し、大塚学長の開催挨拶ののち、駒田教授から科学研究費補助金に関する説明がありました。そしていよいよ、最初の講義が始まりました。
最初の講義は、矢上教授による「細胞における情報伝達:人も細胞も生きていくにはコミュニケーションが大事!」でした。矢上教授は、神経細胞における情報伝達を携帯電話の通話システムに例えて講義を行いました。はじめ緊張していた参加者の学生さんも、携帯電話と神経細胞の仕組みに似ているところがあるとの講義を聴き、だんだんと緊張がほぐれてきた印象でした。
講義終了後に実習室へ移動して、大腸菌の培養実験を行いました。ゼリーなどで使用する寒天で固めた培地の上に出現したコロニー(細胞のかたまり)から、爪楊枝を使って、ひとりひとり大腸菌を取り、培養液の中に注ぎ込みました。夕方まで培養して、増えているかどうかが楽しみです。
その後、参加者、保護者および実施者で、昼食をとりました。その際に自己紹介をし、和やかな雰囲気での昼食となりました。昼食後に薬学部棟にある漢方薬の原料の陳列台を見学しました。ミミズが薬になるということには、参加者から驚きの声が上がりました。
午後の部は、通山教授による「からだを守る大食漢:マクロファージの不思議」の講義から始まりました。生体を守るために非常に重要な役割を果たしている細胞は複数存在しますが、体の中に侵入してきた病原体をばくばくと食べてくれるのがマクロファージだという説明や、蛍光顕微鏡でとらえた、マクロファージが動く画像を見て、参加者は興味深く講義を聴いている様子でした。 引き続き、駒田教授による「遺伝子治療って何だろう?」の講義がありました。遺伝子が関係する病気とはどんなものがあるのかについて説明があったのち、「ではどのようにしたら、遺伝子の病気を治すことができるのか」について講義がありました。足りない遺伝子を補充してあげる方法、多すぎる遺伝子を抑えこんであげる方法など、遺伝子治療といっても実はたくさんの種類があるということが参加者に理解されたと思います。
そして、再び実習室に移動し、午後の実験です。はじめに、DNAの電気泳動を行いました。簡単な説明の後、寒天を固めたゲルの穴にDNA溶液を入れる操作を、参加者全員にやってもらいました。初めて使用するピペットマンという器具の使い方に戸惑いながらも、全員がうまくできました。約1時間後にどのような結果が出るか楽しみです。続いて、DNAの抽出実験です。サケの精子から取り出したDNAが溶けた溶液に、参加者がアルコールを加えました。これを混ぜると、DNAが析出し、目に見えるようになってきます。この実験も参加者全員が上手にできました。次に通山教授の研究室に移動し、細胞の顕微鏡観察を行いました。蛍光を発する細胞を観察したり細胞を長時間観察するための特殊な部品がついた顕微鏡を各自が覗きました。
実習室に戻ると、DNAの電気泳動が終わったところでした。ゲルを取り出し、DNAを観察するための機械の上に乗せ、スイッチを押すと、それまで何もなかったゲルの中に、オレンジ色の光が現れました。これがDNAであることを説明し、上手に分離できていることを確認できました。最後に、午前中に始めた大腸菌の培養を見てみました。時間が短かったので、目に見えるほど増えていないものもありましたが、大腸菌が増えた結果、濁っていたものもありました。大腸菌の分裂する時間が、20分に1回ということに驚いていたのが印象的でした。
実験が終わり、一息ついたところで修了式となりました。奥村薬学部長より「未来博士号」が参加者全員に授与されました。最後に全員で記念撮影を行い、解散となりました。
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