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7月27日,日本学術振興会による「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI:小・中学生・高校生のためのプログラム」の採択企画の一つとして,名古屋大学大学院医学系研究科細胞生物学分野において,「細胞ジャングル探検ツアーで脳づくりのしくみを調べよう」と題する研究室公開・体験学習を開催しました.
高校生7人と中学生13人(名古屋市7人を含む愛知県11人,岐阜県6人,三重県2人,東京都1人)の合計20人が,午前・午後の部に分かれて参加しました.
当日は,開催日の前に郵送しておいた案内用小冊子(http://www.med.nagoya-u.ac.jp/dev-bio/pdf/hirameki_text.pdf で資料ダウンロード可)に記載した手順にしたがって,まず,「リーラー」というミュータントマウスの歩行診断をしました(右図).皆,リーラーのふらつき歩き(失調性歩行)を見抜きました.
次いで,あらかじめ用意しておいた正常マウスの脳とリーラーマウスの脳とを見比べました.少し悩みましたが,どの豆博士も,小脳のサイズの差(左下)に気づきました.
次に,各自が,小脳の「切片(せっぺん)」を作りました.あらかじめ小脳を特殊な試薬に入れたものを凍結させ,固くしておきました.その凍結標本の固さを利用して,厚さ10マイクロメートル(1/100ミリ)程度の薄い切片を作りました.切片作成装置の中は,冷凍庫と同じで,ひんやりしています.
とても鋭い刃でケガをしないよう気をつけながら,切片を,スライドガラスに貼り付けました.不思議なことに,切片が,勝手に貼り付いてくれます.
正常マウスの小脳と,リーラーマウスの小脳の切片を並べて貼り付けました.
そのようにして得た切片を,青い色素で染めました. 色素の入ったつぼにスライドガラスを入れて3分待ちました.
その後,余分な色素を洗い落としました.最後に,カバーガラスをかけました.せっかく染めた切片をつぶしてしまわないよう,慎重に,慎重に.
そして,いよいよ,小脳の内部の様子を顕微鏡で観察しました.
豆博士たちは,正常マウスとリーラーマウスでは,小脳のなかの神経細胞の並び方が違うことをつきとめました.
小脳の凍結切片づくり,その染色などの順番待ちの時間を利用して,形成中の大脳のスライスづくりと,その観察,また,培養中の(生きた)細胞の観察などの体験もしてもらいました.
研究紹介ビデオの鑑賞や,大学院生とのおしゃべりにも熱心でした.
最後に,脳づくりについて,おさらいのごく短い講義を行いました.
「脳の働きには,その形がちゃんとできるということが大切なんだとわかった」,「人間の病気にも関係しているとわかって驚いた」,「脳の中はほんとうにジャングルみたいだった」,「切片を作るのは難しかったけど楽しかった」,「将来,研究者になってみたい」,などの感想をもらいました.
脳スライスづくりのために少し刃物も使いましたが,事故なく,体験を楽しんでもらえたようで,よかったです.自作の切片と,撮影したカラーの顕微鏡写真を持ち帰ってもらいました.
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