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プログラムの実施の様子
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プログラムの実施の様子

東邦大学

「薬を創って薬作用をみよう」

整理番号 HT3040

実施担当代表者

横山 祐作(よこやま ゆうさく)

東邦大学・薬学部・准教授

開催日

平成 19年 8月 3日(金)

開催会場

東邦大学薬学部A館

住所:千葉県船橋市三山2-2-1

実施の様子

実施の様子_写真1
 
実施の様子_写真2
 
実施の様子_写真3
 
実施の様子_写真4
 
実施の様子_写真5

 8月3日(金)東邦大学薬学部を会場に「薬を創って、薬作用をみよう」を開催しました。当初は60名の予定でしたが、小学生1名、中学生20名を含む約100名の受講生、引率した保護者約20名の参加者があり、大幅に予定の人数を超過しました。大学側のスタッフは教員9名に、大学院生および大学生(4年生)を含め総勢約20名で対応しました。スタッフに、大学生や大学院生がお手伝いとして加わったことで、参加者により親近感を持たせることができ、緊張の中にも和やかな雰囲気でプログラムを始めることができました。低学年ではほとんどが男子生徒で、高学年ではおおむね女子生徒であったことから、低学年は、自然科学への興味からの参加、高学年は薬学への関心からの参加であったと推察されます。

 参加者は午前の開始早々、2名の教員の科研費の研究紹介を受講しました。中・高生にとってはともすれば講演者からの専門的な言葉が飛び交って、難解な部分もあったかもしれませんが、両教員の講演は身近な材料を題材にし、かつ、より具体的な事例をおりこんで受講者の関心を最後まで引きとめておく内容でした。横山准教授の化学的な内容(アミノ酸、糖を原料とした合成研究)と、田中教授の生物学的な内容(心臓を知る、心臓を護る薬を創る)とが対照的であったことも相乗効果となり、受講者にとってはどちらも人と関わりのある、薬学部のより幅広い研究の紹介につながったと思われます。

 受講者は、研究の紹介終了後、研究の一端を体験するべく、白衣を貸与され、実技実習に取り組みました。用意した体験学習では、見学学習1項目とあらかじめ希望した実技実習2項目の合計3項目を体験すべく、5グループ(約20名)に分かれました。グループごとにそれぞれ2人1組となり、スタッフの説明を聞きつつ、テキストと格闘しながら実習に取り組みました。おおむね低学年と高学年とを組み合わせ、専門用語の理解が容易になるように努め、また、4~8名にスタッフが1名サポートできるように配属し、事故のないように配慮しました。体験学習に用意したテーマのうち、見学実習は科研費につながる内容として「心臓と薬の作用」を全員が見学しました。取り出したカエルの心臓の薬に対するリアルな動きに受講者の目は光り輝いていたことはいうまでもなく、見学した多くの生徒にとっては、忘れられない1日となったはずです。

 実技実習については、白衣を初めて着用した生徒がほとんどで、暑かった日にも関わらず、アンケートの集計結果を見ても参加者はほぼ満足感を持って進行しました。保護者の方も実習の実施会場内に同室いただき、直接指導者やお手伝いの学生などのスタッフと会話が出来る範囲で参加者の動向を見学していただきました。実技実習は科研費につながる「くすりを創る」、「投与できるくすりにする」、「くすりを測る」、「くすりの働きを知る」、「生体の働きを観察する」という観点から準備しました。参加者の希望は、圧倒的に「くすりを創る」にありましたが、どの項目もスタッフの工夫があって、参加者にとっては以後の現場での学習のモチベーションを上げるのに充分であったと自負しています。いずれの項目も専門的な機器を使っての実習となりました。約2時間以上の熱心な取り組みではありましたが、当日知り合った新しい仲間とよく相談しながらの様子は、ともすれば「今どきの若者は」ごとき発言にはほど遠いもののように、わきあいあいとしかも楽しそうに取り組んでいるように思えました。参加者の中には同じ学校から複数の申し込み者がいる場合もありましたが、異なった組で体験していただき、できるかぎり参加者同士の情報交換や友好の場となるように配慮しました。

 夕刻5時にすべての体験学習が無事終了し、スタッフともども参加者全員が一堂に会しました。そこでは、本プログラムの修了書として、井手薬学部長より「未来博士号」の称号が参加者全員にひとりひとりに直接手渡しで授与されました。参加者はスタッフに見守られながら、朝早くからの長時間の長丁場ではありましたが、達成感を感じ、満足げな笑顔での閉会となりました。

 全体として、人数が多い感もありましたが、テーマを多くして小グループ化したこととスタッフの配備を多くしたことで、参加者の意欲は下がることなく終了できたと思っています。