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本プログラムは、「最後の秘境」とよばれる自然豊かな西表島で実施しました。講義に加え、実際のサンゴ礁の海に入って、サンゴ礁の多様な生物、その美しさとおもしろさを直接観察することを取り入れました。
本プログラムには、地元西表島と石垣島から中学生のみなさんと中学校の先生方に参加していただきました。当日の朝、まず西表島の上原港で石垣島からの参加者を出迎え、上原港からプログラム実施場所の西表実験所にバスで移動し、地元西表島からの参加者と合流しました。
午前10時にプログラムが開始され、まず琉球大学の平啓介監事が、大学での研究、科研費が大学での研究に生かされていること、「ひらめき☆ときめきサイエンス」実施の意味を参加者に説明しました。
午前10時15分から30分間、プログラムのテーマに沿った講義を行いました。中学生用に作成したサンゴ礁を解説するテキストを配布しました。まず私たちの研究室では、サンゴ礁の海に潜って研究していることを紹介しました。サンゴ礁の多様で豊富な生物は、造礁サンゴが褐虫藻と共生し、褐虫藻とサンゴが太陽の光を利用することから成り立っていることを説明しました。そして、サンゴは暖かい海の生き物でありながら高水温にはとても弱く、夏の水温が2℃以上高くなると死んでしまうので、地球が温暖化することはサンゴ礁にも悪い影響が出ること、地球環境だけでなく、水質汚濁などの地域環境の悪化も、オニヒトデの増加などを通してサンゴ礁に悪い影響を及ぼすことを説明しました。講義終了後には活発な質疑応答が行われました。サンゴ礁の成り立ちと、サンゴ礁が環境変化に弱いことを参加者に理解していただけたと思います。
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| 講義に聞き入る参加者 |
講義後の質疑応答 |
講義終了後は水着に着替え、サンゴ礁の野外観察に向かうため、バスで上原港に移動しました。参加者の海での安全を確保するため、西表島のダイビングサービスの方々に傭船と海でのガイドをお願いしました。また私たちの研究室からも、大学院生4名が参加者と一緒に海に入りました。サンゴ礁の観察はスノーケルを使って行いましたが、参加者の中にはスノーケルを使った経験のない人も少なくなかったので、まずバラス島というサンゴの死骸でできた島に船で渡り、浅瀬でスノーケルやフィンの使い方を練習しました。
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| サンゴ礁の海へ出航 |
バラス島でスノーケルの練習 |
スノーケルの練習後、昼食と休憩を取り、その後サンゴ礁に船で移動してのサンゴ礁観察の本番となりました。観察に先立ってダイビングサービスの方から見分けやすい魚の説明があり、その魚の名まえを覚えて帰ろうと決めて海に入りました。参加者はライフジャケットを着用したので、海面に楽に浮かぶことができ、約1時間サンゴ礁を観察しました。浮かんでいるので説明も聞くことができ、参加者は講義で聞いたことを実際に自分たちの目で見てサンゴ礁を実感してもらえたと思います。
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サンゴ礁の観察。 みんな潜らず浮かんでいました |
サンゴと魚をたくさん観察しました |
観察終了後、西表実験所に戻り着替えをすませた後、午後3時30分から30分間、フリートークの時間を設けました。フリートークでは参加者からさらに質問が多くあり、講義と野外観察を組み合わせたことで、参加者のみなさんにサンゴ礁についての理解を深めてもらえたことを実感できました。
フリートークの後閉会式を行い、西表実験所の新本光孝教授からサンゴ礁の生物からはいろいろな薬も発見されていて、経済的な価値も高いという説明を含めて閉会の挨拶がありました。最後に平監事から参加者ひとりひとりに「未来のサンゴ礁博士号」の証書が手渡され、プログラムが終了しました。このプログラムをきっかけとして、参加者のなかから将来西表島のサンゴ礁を研究する人が出てくれればと嬉しいと思っています。
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| フリートークでの質疑応答 |
ひとりひとりに「未来のサンゴ礁博士号」を授与 |
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