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今回のプログラムでは、環境問題やアレルギー問題さらに資源問題に関する現在の状況と、それを解決するために行われている最先端のバイオテクノロジーの研究成果の紹介を目的として、3件の講演と施設見学及び実験が行われました。
- 講演「バイオによる効率的なものつくり」(加藤純一先生)
- 講演「アレルギーとバイオテクノロジー」(小埜和久先生)
- 講演「バイオテクノロジーによる廃棄物からのエネルギー生産」(西尾尚道先生)
- 施設見学と実験「環境微生物の観察とバイオテクノロジーによる検出」(黒田章夫先生+研究室の大学院生)
当日は、36名の参加があり、宮川分子生命機能科学専攻長からの挨拶と簡単な研究科の説明の後、オリエンテーションがあり1日の説明と科研費についての説明が行われました。(写真1)
続く講演では、まず、加藤教授による「バイオによる効率的なものつくり」があり、環境に対する負荷を少なくするための微生物を利用した化学製品の生産、赤潮殺藻細菌による赤潮対策及び細菌を用いた下水処理場の活性汚泥からのリン回収技術について、微生物を利用する必要性や現在の研究成果についての講演がありました。(写真2)
次の小埜教授による「アレルギーとバイオテクノロジー」では、アレルギーの原因と現在の治療方法の問題点、さらにそれを解決するための次世代アレルギー診断と治療方法の研究成果についての講演がありました。(写真3)
最後の西尾教授による「バイオテクノロジーによる廃棄物からのエネルギー生産」では、資源の少ない日本においての廃棄物からのエネルギーの再資源化・再利用化の必要性と、具体例としてパン廃棄物や下水汚泥などから、微生物を利用して水素とメタンを取り出す研究成果についての講演がありました。(写真4)
講演は高校生にとっては高度なものでしたが、終了後、休憩時間の間に各先生へ直接質問をする参加者もあり、環境などの身近な問題の解決にバイオテクノロジーが関係していることを考える良い機会になったようです。(写真5)
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| (写真1) |
(写真2) |
(写真3) |
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| (写真4) |
(写真5) |
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休憩を挟んだ後、施設見学と実験では、3グループに分かれて大学院生によるパネルを使った説明の後、それぞれ観察や実験を行いました。
- 環境汚染の結果として生じる赤潮の電子顕微鏡による観察
赤潮やアオコが発生するメカニズムや、それによって引き起こされる問題についての学習の後、走査型電子顕微鏡を用いて赤潮を構成している微生物の一種であるスケルトネマの観察を行いました。(写真6)
- 排水処理に利用される活性汚泥微生物の観察
排水処理施設における水質浄化の機構と、そこで活躍する活性汚泥中の微生物についての学習の後、光学顕微鏡による活性汚泥微生物の観察を行いました。(写真7)
- 環境微生物検出のためのDNA操作技術
環境中の微生物を検出し、その性質を調べるために必要不可欠なDNA操作技術について学習の後、微生物からのDNAの単離、目的の微生物に特異的なDNAの増幅および解析の一部分を行いました。(写真8)
施設見学と実験については、大学院生のわかりやすい説明に熱心に聞き入っている様子が見られ、短い時間の中での観察と実験にも真剣に取り組んでいました。
最後に黒田教授から「未来博士号」が授与され、終了しました。(写真9)
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| (写真9) |
参加者からはもっと実験をしたかったとの意見もあり、実験の時間が短かったという反省点はありますが、最先端のバイオテクノロジーに興味を持ってもらえたと実感しています。
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