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ひらめき☆ときめき サイエンス

プログラムの実施の様子
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プログラムの実施の様子

京都大学

人はなぜプレゼントするのか-絵本と物語を手がかりに人間を考えよう

整理番号 HT255

実施担当代表者

矢野 智司(やの さとじ)

京都大学大学院 教育学研究科 臨床教育学講座 教授

開催日

平成 18年 12月 16日(土)

開催会場

京都大学百周年時計台記念館

住所:京都市左京区吉田本町

関連URL

 http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/ 

実施の様子

 日本学術振興会「ひらめき☆ときめきサイエンス」のプログラムとして、大学の研究室で行われている研究を中・高生の方々に紹介するために、京都大学大学院教育学研究科では「人はなぜプレゼントするのか-絵本と物語を手がかりに人間を考えよう」というタイトルで講演会が行われました。当日は、保護者をふくめて約30名の参加がありました。
 前半の講演では、『指輪物語』をきっかけとして「贈与」と「交換」との違いについて説明することで、研究の中心的問題がわかりやすく紹介されました。人に何かをあげたりもらったりすることと、お店で商品を買うこととはどこが違うのかという、日頃なにげなく行われていることに対する疑問から研究が出発しているのだという話に、参加者は熱心に耳を傾けている様子でした。

〔講演の様子〕_写真
〔講演の様子〕

 後半は、5つのグループに分かれて、絵本や物語にみる「交換」や「贈与」を手がかりとして、人間についてあらためて考えるために、ディスカッションが行われました。参加者は、事前に送付された本を読んでディスカッションに臨みました。
 当日題材となった本と各グループのテーマは以下の通りです。

題材の本グループのテーマ
『ごんぎつね』 つぐないとおくりもの-わかりあえない他者とのつながり
『注文の多い料理店』 『注文の多い料理店』-イーハトーヴからの贈り物
『蜜柑』『小僧の神様』 朗らかなプレゼントと、淋しいプレゼント
『星の王子さま』『こうちゃん』 目に見えないプレゼント
『ともだちや』 『ともだちひきとりや』 ともだちからのプレゼント -わたしたちはいったいなにをプレゼントしあうのでしょう

 前半の講演内容をうけて行われたディスカッションの時間は、大変興味深いものになりました。中学や高校での授業とは異なる角度から物語を読むということに、多くの参加者がはじめとまどったようですが、「こういう見方もできる」「ああいう考え方もある」というように次第にディスカッションも熱を帯びてきて、話はつきないようでした。各院生はディスカッションに際して、それぞれにテーマを掲げていましたが、予測していた内容を超えた意見が次々と飛び出したために、院生自身驚きながらまた物語の深い世界へと誘われていきました。ディスカッションの終わりに、各グループの代表者が自分のグループで話した内容に対する感想を述べることで、他のグループで出た考えを共有することができました。

〔ディスカッションする参加者と院生〕_写真
〔ディスカッションする参加者と院生〕

最後に参加者は「未来博士号」を授与され、人間について考えることの興味を胸に帰路につきました。