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ひらめき☆ときめき サイエンス

プログラムの実施の様子
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プログラムの実施の様子

名古屋工業大学

生活の中で使われる未来技術 ~ナノテクノロジー~

整理番号 HT251

実施担当代表者

種村 眞幸 ( たねむら まさき )

機械工学科・教授

開催日

平成 18年 11月 18日(土)

開催会場

名古屋工業大学

住所:愛知県名古屋市昭和区御器所町

実施の様子

 この講座は3つのテーマから構成されていて、それぞれのテーマで、講義、見学、実習を大学院の学生さんと共に楽しく行いました。

 最初のテーマでは、「未来を拓く省資源材料-小さな小さな炭-」と題して、種村眞幸先生から、ナノサイズの材料、いわゆる「ナノ材料」についての講義が行われました。ナノ材料の中で、今、最も注目を集めている、炭素ナノチューブ、炭素ナノファイバーについて、その作り方、観察の仕方、未来の生活でどのように応用されるのかについて、構造の模型を使った説明や、実際に試作された製品を手にとって触ってみるなどして、分かりやすく学びました。
 その後、いよいよナノ材料の顕微鏡観察体験です。ナノ材料はとても小さいので、一つ一つの形を普通の顕微鏡で見ることはできません。走査電子顕微鏡という超高倍率の特別な顕微鏡を使います(写真1)。先生の研究室で実際に作られた炭素ナノ材料、炭素以外のナノ材料を試料として使い、皆それぞれに異なる材料のミクロな形の観察に挑戦です。大学院の学生さんから装置の仕組みや使い方の手ほどきを受けながら、最初はおっかなびっくり、でも次第に「先端科学研究者」よろしく、観察したい場所の選定、ピントの調整、撮影、データの保存と一連の操作を各人が行いました。撮影された写真(例えば、写真2)は、講座終了後、各人に届けられ、感動の体験を改めて思い出すことができたと思います。


写真1 使用した走査電子顕微鏡
 
写真2 こんな形が観察できました


 3人の先生、大学院生を囲んでの昼食の後、曽我哲夫先生から、「省エネルギーの観点からみた太陽光発電」と題する講義を受けました(写真3)。クリーンエネルギーの重要性や、クリーンエネルギーの中でも最も普及が進んでいる、太陽の光を利用した「太陽光発電」について、基礎から実用までしっかりと学ぶことができました。
 講義に続いて、太陽電池キットを使って、太陽電池の有用性を実地体験です。太陽電池から得られる電圧の測定や、蛍光灯や太陽光を分光してみてどんな色が見えるのか体験したり、太陽電池を赤、黄、青の発光ダイオードにつなげて点灯させたり、小型扇風機のモーターを回したり、電子オルゴールをならすなど(写真4)、各人それぞれの興味の趣くまま、太陽電池を楽しく学ぶことができました。太陽電池キットは参加の記念に持ち帰りましたので、皆さん自宅でも太陽電池の実験が楽しめたと想像しています。


写真3 講義の風景
 
写真4 太陽電池工作の体験風景


 3人の先生と大学院生を囲んでコーヒーブレイクで一息ついた後、最後は、「新世代素子の医療技術への応用」と題する講義を安田和人先生から受けました。診断、医療技術の発展には、実は、工学が欠かすことができないことや、未来の診断技術はどこまで進むのかについて学び、大学での講義をちょっびり先取りした気分です。
 講義の後、先生の実験室を見学させてもらいました。次世代の診断技術に役立つ新しいナノ材料を合成する部屋(写真5)、できたナノ材料の表面の様子を観察する部屋、その特性を評価する部屋などたくさんの部屋を見ることができました。ナノ材料を合成する装置では、ガラス越しでしたが装置の中まで覗きこむこともできましたし、表面の様子を観察する部屋では、大学院生の指導をうけて顕微で実際に観察したり(写真6)、すでにとってあった表面の様子をパソコン画面上で再現してもらい、詳しい解説を聞くことができました。大学の研究室の雰囲気を垣間見ることができた貴重な体験となりました。
 最後に、修了証書「未来博士号」の授与を行い、長い一日でしたが、充実した一日でした。ご参加頂いた皆さん、ナノテクを身近に感じることができましたか? 次は大学生としてお会いできるのを楽しみにしています。


写真5 すごい装置に圧倒されながらも熱心に見学
 
写真6 どんな表面になっているのかな?