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ひらめき☆ときめき サイエンス

プログラムの実施の様子
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プログラムの実施の様子

首都大学東京

磁石の不思議な世界—磁石でこんなことができる!

整理番号 HT222

実施担当代表者

岡部 豊(おかべ ゆたか)

大学院理工学研究科・物理学専攻・教授

開催日

平成 18年 11月 4日(土)

開催会場

首都大学東京 大学院理工学研究科 8号館 交流スペース

住所:東京都八王子市南大沢1-1

実施の様子

実施の様子_写真1 「磁石の不思議な世界」というテーマに関心を持った、中学生、高校生を対象とした1日体験講座を実施しました。物理学専攻と分子物質化学専攻の教員、大学院生が協力して、最新の研究成果を易しく解説すると共に、科学は楽しいということが伝わるような企画を考えました。11月4日の当日は、大学祭の期間中で、一般向けの「オープンラボ」も並行して実施しました。

 午前中は、本学の奥村理工学系長と学術振興会委員である東京農工大学の大野先生の挨拶、本企画の実施責任者の岡部による全体の説明の後、2つの講演を行いました。1番目は多々良による「ナノ世界における磁石」という講演で、物質の構造、性質についての基本的な話から始まり、最後にナノ磁石を電流により制御する話を紹介しました。1番目は伊藤による「磁石を用いて蛋白質の『かたち』をみる」という講演で、蛋白質とは何かということから始まり、タミフルのような薬の構造をナノ磁石の磁気共鳴で調べることを紹介しました。元気な中学生が、何度も講演の途中で手をあげて質問をしたり、大学の授業と異なった活気があり、講師も手ごたえを感じました。

実施の様子_写真2 参加者は、教員、大学院生と共に昼食をとりました。中高校生は大学の先生や大学院生と接する機会は少ないと思います。先生だけだと遠慮してしまうかもしれませんが、大学院生に昼食会に参加してもらったので、話がはずみました。
 昼食後、まず、「その名も電磁石!」という電磁コイルの実験を集団で行いました。実験機材は「米村でんじろうサイエンスプロダクション」からお借りしました。

 その後、グループに分かれて、体験実験を行いました。物理学専攻で用意したものは、「超伝導の世界」、「見えない力の不思議-これって超能力?-」、「原子核はミクロな磁石だ!」、「マイナスイオンの物理学」という4テーマで、分子物質化学専攻では、「磁石を使った研究-核磁気共鳴分光法(NMR)-」、「磁石につく塩」、「あら不思議!磁石に吸い付くメタルスライム」、「形をつくる液体、磁性流体-とがる、うねる、もりあがる-」、「酸素の磁性-液体酸素をつくろう-」、「磁石を用いた原子イオンの分離検出」の6テーマを用意しました。

実施の様子_写真3 本学の物理学専攻と分子物質化学専攻は、文部科学省の「魅力ある大学院教育イニシアティブ」事業を実施し、その中で大学院生による提案型研究費の制度を設けるなど、大学院生の自主性の強化を図っています。この「ひらめき☆ときめきサイエンス」の企画も大学院生に協力してもらいました。体験実験の企画の多くは大学院生が考案したもので、説明、指導も大学院生が中心となりました。大学院生が「子供だまし」の出し物でないものを紹介したいと創意工夫をこらしてくれましたが、少し中高校生には難しい実験もありました。しかし、大学院生の熱心な説明は中高校生に身近に感じられたようでした。グループに分かれていくつかのテーマを順にまわることにしましたが、手を動かす実験に熱中して、少し予定時間を過ぎるグループがありました。液体酸素の色がきれいで磁性を示すことなど、興味を持たれたようでした。中学1年生から高校2年生までの参加者があり、その幅を心配しましたが、学年を考慮してグループ編成をしたこともあり、それぞれの興味を持って実験を体験してもらいました。

 体験実験の後はコーヒーブレイクタイムとなりましたが、この頃にはすっかり打ち解けました。未来博士号の授与を行い、1日のスケジュールが終了しました。

 本学では、夏休みに高校生向けのオープンクラス、大学祭期間に一般向けのオープンラボを実施してきました。今回、科学研究費補助金による研究成果を中学生・高校生に伝え、それにより科学に一層興味を持ってもらうように、「ひらめき☆ときめきサイエンス」の企画に応募しました。参加者がこの企画を十分に楽しんでもらえたようで、それには満足しています。一方、この企画を中学、高校の先生方に紹介する中で、開催時期(曜日)についてなど、いろいろと貴重なアドバイスをいただきました。普段から中学、高校の先生方との連携を深める必要を感じました。自分の研究の時間を割いてこの企画に協力してくれた大学院生に感謝します。後輩に「科学」を伝えることで、自分たちの理解も深まったのではないかと思います。中高校生の熱心な取り組みは、教員への刺激にもなりました。また、次の機会に会えることを楽しみにしています。