日本-欧州先端科学セミナー

日本側参加者による参加報告書(抜粋)

山本 雅裕(大阪大学・大学院医学系研究科・准教授)

プログラム、セミナー運営全般について
生物学としての免疫学から、臨床免疫学・免疫薬理学などとても幅の広い分野がカバーされており、日本・欧州側の著名な講師陣の講義を集中的に聴講することができ、大変有意義であった。セミナーの運営についても朝9時から昼休みを挟んでの夜6時半までという、集中力をもって聴講できる範囲内でありポスター発表からの選択演者らの発表が合間に入ることにより緩急のついたメリハリのある会議であった。

今回のセミナー参加により、今後欧州との研究交流を進める展望が持てた場合には、その予定について

本セミナーに参加した欧州側研究者との間にはまだ共同研究交流についての具体案は出ていないものの、ポスター発表などで大変多くの講師ならびに若手参加者より興味深い質問され、自分の研究の免疫学研究における位置付けを確認する上で大変有意義であった。さらに若手研究者間における時間外の人的交流が活発に図られることにより同世代の免疫学研究者と多数知り合えたことが今後の共同研究などに発展する可能性がある。

本セミナーへの今後の要望等

日本と欧州研究者の間では、免疫学に限らず研究に対する哲学が大きく異なり、その違いが実際の研究内容にも大きく影響を与えている。今回セミナーが催された会場は、発表の合間の空き時間などに日本の風土とは全く異なる欧州の歴史・文化に気軽に触れることができるとは言い難い環境であったことから、今後はそれらを直に触れることができるような(今回であれば、アムステルダム市内あるいはユトレヒトなどの歴史的都市)場所での開催が望まれる。